セミリアイア「晩年」日記

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2019.04.05
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昨日、かかりつけ医の待合で読み始めて、今朝3時ころから最後まで読んだ。文庫本で400ページ強。

『弔鐘はるかなり』など初期のハードボイルドはほとんど読んだのだが、最近は『三国志』『水滸伝』などの中国古典物へと転じたのだと思い、興味をなくしていた。司馬遼太郎や陳舜臣などで中国古典物は一時期はまっていたのだが、誰が書いても、何しろボリュームがすごくて、食指が動かなかった。

ところが、北方はハードボイルドも書き続けていて、ひところほど話題にならなかったので、知らなかったのである。

読んでみると、物語性が後退し、内面描写が豊かになっていて、どちらかというと最初期の純文学へと回帰しているように思った。売れるものではなく、書きたいものを書いているのだなと感じる。

また、ブックオフで探してみようかと思う。どうせ新品で買っても読み終わればブックオフ行きになる。そうしないと本が溜まってしょうがない。ブックオフで買っても、そこでまた売る。

ブックオフのいいところは、文庫本の場合、出版社ごとではなく、作者ごとにどの出版社かにかかわらず、並んでいること。探しやすい。なぜ一般書店でもそうできないのだろうか。それと、もちろん安い。高くても定価の60%程度。何でも100円というコーナーもある。

さて、『抱影』だが、一人の抽象画家が主人公。100枚もの写実のデッサンの果てに、ふっと「跳ぶ」瞬間が訪れ、一週間以上、寝食を忘れて描き続ける作品は「形を越えた『形』」という抽象になる。しかしこの男は描いたとたんに絵を裏返しにし、二度と見ようとしない。目を付けている画商がいて、1号50万くらいで売れる。芸術論としても興味深い。

この男が描きたかったものは、若くてチンピラだったころ出会った女性で、医師となったこの女性と隔月で食事をすることを30年続けている。

酒場を数件経営しながら、それで生活をしている。やがて、主人公を「親父」と呼ぶ昔バーテンをしていた若い男が、暴力団とトラブルを起こし・・・






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最終更新日  2019.04.05 06:36:14


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