セミリアイア「晩年」日記

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2019.08.03
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カテゴリ: 評論
65歳以上ではなく、70歳以上を高齢者にしたいというのが、政府の思惑のようだが、特に強い反対もないようだ。もちろん内容がはっきりしていないからだ。いつから、どういうふうにということがまるで分からず、今のところ反対のしようもない。これから具体的に高齢者向けのさまざまな行政サービスや年金の開始年齢を引き上げることになれば、反対意見はつよくなってくるだろうが。

しかし、そういうことと無関係に、自分自身の身体に聞けば、老い=衰えを感じることは、当然ある。もともと無理はしない性質だが、最近はしようと思ってもできない。弓の練習も、確実に本数は減少しているし、長い文章を読むのも少し面倒にはなってきた。一番強く感じるのは足腰の衰え、最近は食べる量がかなり減っているのに、体重は変わらない。代謝量が減っているのは確実だ。

このように「老い」はいわば外から制度として強いられる「老い」と、自分が内側で自覚する「老い」の二種類があるが、その二つの「老い」の乖離、あるいは無関係化が現代の特徴ではないかと思う。

体力面では、個人差が大きい。新聞で「椅子に座って、立って」という動作を10回するのに何秒かかるかなどという、体力年齢測定テストみたいのがあると、つい妻とやってしまう。それで50代とか40代などと出ると無邪気に喜ぶ。

外見もそうだ。これで同じ60代なのかと思うほど、若く見える人もいれば、本当に老人のように見える人もいる。それが、金儲けの種にはなるだろう。美肌、シミ取り・・・テレビではやたらそういうCFが流れる。必ず「これは個人の感想です」という小さなテロップが入るが、そこに出ている素人なのかモデルなのかよくわからないが、彼女らに共通しているのは、知性のかけらも感じられないという点だ(これは個人の感想です)。大体、「え~、74歳ですか~~!?」などと言われて、嬉しそうにしているのは、あまりにも無節操すぎる(これは個人の感想です)。いい大人だって、あんなものには出ないだろうに、ましていい老人である。この人の人生は何も考えてこなかったことが、シミもシワもない顔に貼りついている(これは個人の感想です)。

本人が喜々としていることとは関係なく、彼女ももうすぐ「後期高齢者」と制度的には位置づけられる。顔のシワとは違って、後期高齢者にならないためのサプリも特効薬もない。





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最終更新日  2019.08.03 03:58:49


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