セミリアイア「晩年」日記

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2019.08.23
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カテゴリ: 評論
グローバリズムが進展すればするほど、ボーダレスになるというのが通説だが、決してそうとは言い切れない。例えば、現在のトランプ政権は反グローバリズムに見えるが、アメリカの大企業のほとんどはグローバル企業であり、そこに依拠しているアメリカ合衆国は、グローバル国家である。

そして、グローバル国家としての利益を最大限に享受しようと思えば、ナショナリズムを推進することになる。なぜなら富を狭い意味でのアメリカ国民で分かつ方が、国民の一人あたりの富は増加するからだ。従ってトランプは基本的に移民を嫌う。

つまりアメリカ企業は、他国に対して関税や為替などの障壁をできるだけ低くするように要求し、その一方で政府は自国に流入しようとする外国人に対しては高い壁を築く。

そのようなナショナリズムが、他の貧しい国の貧しさを利用して、いっそう国富を増大する。小熊が言うグローバリズムとナショナリズムの共犯関係を現代の政治状況に照準すれば、このように言えるだろう。

また、国際競争力を高めようとする機運は、ナショナリズムの高揚がもたらす。現在、韓国との間でさまざまな問題があり、日本でも嫌韓感情が高まっているが、そこには日本の経済力が、台頭著しい韓国経済に比べて、衰退状況にあるという背景は否定できない。それでも日本の経済力は比較にならないほど大きいから、韓国内での反日感情はそれ以上に高い。

一方でそれはグローバリゼーションの進展の一局面と捉えることもできる。グローバル経済がここまで進展していなければ、経済的軋轢がが安全保障まで巻き込むような事態には至らなかっただろう。

だから、ここでもグローバリズムVSナショナリズムなのではなく、両者が手を貸してこの事態を招いたという方が正しい見方だろう。

問題は、両者の進展が国民に何をもたらすかである。次回、論じたい。





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最終更新日  2019.08.23 06:15:48


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