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東京奇譚集 [ 村上春樹 ]
8月に読んだのだけど、なんとも、まぁ、、、、。
概要については、はしょります。 ウィキペディア
さん等で、ご確認ください。
いまどきの東京で、「奇譚」をしようというのが、チャレンジャーだなぁ、と思いながら。。。
でも、横浜の女子高とか、金沢の実家とか、ハワイの海岸とか、
やっぱり東京ばかりでは、雰囲気が、成立ちにくいのかもしれない。
奇譚というジャンルのものは、中学生の頃からかなり読んでいるので、ちょっと厳しい目線で対応。。
純文学の春樹さんが、奇譚を書くのって。。。
たしか、『幻想小説名作選』 ※1
(集英社文庫)には、漱石さんの「夢十夜」だったかな、そういうのも入っていたはず。幻想小説、奇譚の境目は、判然としませんが、今回の春樹さんの短編集は、ちょっと違っているような、、、「奇妙な味」のほうが、近いようにも。
「ハナレイ・ベイ」
ハワイの海岸での、元気なオバチャンとふがいない大学生の物語は、そのまま大友克洋さんの絵で、コマ割りつきのページが浮かんでくるよう。
元米兵、やせっぽちと太っちょの大学生、スッパリした性格のおばちゃん、筋の通ったバーテンダー、ヤク中のヤンキーサーファー。安保世代のすぐ後の世代の作家さんたちの、共通の時代感覚が見えてくる。
「品川猿」
「港区の土木課長」という肩書の人が出てきて、職務を一部私用に使うのだが。。。
この肩書の人に、30年ほど前に会ったことがあるが、話したことはない。
普通に公務員さんだったなぁ。けっこう部下が多くって、まわりの目が気になる立場だったみたい。私的な作業とか、ちょっと、ありえないのではないかと。
「どこであれそれが見つかりそうな場所で」
何をいいたいのか、歯がゆくなるタイトル。
事件の結果はあるものの、プロセスはそっちのけ。まぁ、「奇譚だから」といわれれば、それまで。事例が1件だというのも、不満。
探し物の対象を教えてもらえないままに、探し物の作業につきあうのって、ストレスです。専門で調査しているのなら、既にいくつかの「それ」の事例は蒐集されているのだろうに。
読み終わってから、タイトルの「それ」の意味がかすかにわかった気がするけど、果たして。
「偶然の旅人(のまえがき)」
60年も生きて、来たからね。。。
ジャズという音楽が、一期一会という宿命をしょっていて、レコーディングされない周辺情報にも、重きをおいてるみたい。
ライブに集まる人は、偶然をみつけて旅しているようなもの?
なぎらけんいちさんや、みうらじゅんさんと、異種格闘技的な対談をなされると、
ものすごいカードで切り合うことになりそう。。。
「偶然の旅人」(いささか、ねたばれ気味)これはリアルか、奇譚か。「不倫」、「同性愛者」、「家族の再会」 いまどきでは、NH系のドラマにでも出てくるようなキーワード。そこに偶然の一致が重なることで、奇譚になってしまうのか。普通の現代小説のようだけど。、それでも奇譚でもあるようで。
角川さんと、村上さんが「春樹」なので、だれか命名のキッカケになるひとがいるのかと、以前から気になっていたのですが、
「後宮春樹」さんが昭和27年版の「君の名は」の主役でした。
これかな?
あれ、村上さんは24年生まれ、角川さんは昭和27年で、、、。
この3人のまえに、だれか有名な春樹さんが、いるのかなぁ。。
(後日、加筆訂正いたします。)
※1
こちらのブログが、、『幻想小説名作選』に詳しいです。
http://blog.youragency.biz/2013/05/001278.php
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