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三十年前の痛ましい事件。被害者の少女に恋心を抱いていた少年が胸に秘めていた事件の真相は、誰もが予想しえないものだった!
【中古】夏草の記憶 / トマス・H・クック
ずいぶん長いこと積読してましたこの本、(10年くらいは寝かしていた)やっと読みました。
悪意があるなしにかかわらずーちょっとした誰かの一言が大事になってしまうことってありますよねぇ。
この本の場合少なからず悪意というか意図があったわけですけれど、だからこそ言ってしまった主人公は一生そこに縛られる羽目になるんですけれども。
言葉というものは恐ろしいものです。
しかーし。
主人公のオタク男子、 暗すぎる。
ストーリーはざっくりいってしまえば、このオタク男子がアメリカ北部からやってきた美人の転校生を好きになってチャンスがあるにもかかわらずうじうじしてる間にほかのさわやか男子に取られそうになって転校生には黒人の血が流れているとうわさを流して二人がうまくいかないようにしたのはいいけど、爽やか男子、激昂のあまり美人を突飛ばして取返しのつかないことになってしまいましたって話なんですが。
内気な学生時代を送った男性は共感したりもできるんでしょうかね?
こういうねー、中2的なうじうじした恋心なんかも女子側から書かれたものならあー遠い昔にそんなこともあったような・・と若干の共感もあったかもしれないけど、この小説はそれもなし。
それよりも興味深かったのはなにしろ舞台は田舎の閉鎖的なコミュニティで、高校卒業してからもお互いなんとなくその後の生活を知っているのだけれど、高校時代ピッカピカの美男美女カップルも30年たったらくたびれた中年になってたとかそういったエピソードのほうにセンチメンタリズムを感じたわ、おばちゃん的には。
あと、今や町の先生様なこの根暗男子だけどこんな過去引きずりまくりの男(しかも本当のことなんか誰にも言えやしない)と結婚しちゃった奥さんも可哀そう。
ま、なんたって一番の被害者はまちがいなく美人さんなんだけどね。
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