
サラサラサラ
サラサラサラと降り積もる
雪 雪 雪
終夜燈に照されて
君たちは
澄まし顔
この胸の
底までも 凍てつかせ
この躰の
芯までも凍てつかせ
サラサラサラ
サラサラサラと雪が降る
遠い昔
傷心に泣き
遠い昔
不信の焼き印に怯え
そして
生きる術を亡くした
遥かの私が
サラサラサラ
サラサラサラの雪を見詰め
雪に願う
どうか
根雪にはならないで
遥かの昔
疵を負い
傷心に泣いた娘は
遥かの今
サラサラサラ
サラサラサラの雪を見詰め
雪に願う
どうか
根雪にならないで
By.星原女瑪(2014.2.18)2018.1.26.
(注意:詩の転載を禁ずる:シェアはご遠慮下さい)
![gp[1].jpg](https://image.space.rakuten.co.jp/d/strg/ctrl/9/bf567e2e414c4930f3146d769bb5505406a1a1a2.40.2.9.2.jpeg)
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【 お知らせ 】
短編小説・ 心ゆくまで
・は、下段に記載しています。
続きを読んで頂けましたら、幸いです...🙇.



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ミステリーロマンの世界へ、
ようこそ。
拙い小説ですが、
読んで戴けましたら幸いです。
最終章【 1 】
柿谷貴次が出掛けると、
部屋が一段と広く感じられた。鍵を掛けてリビングに入ったが、
テレビは観る気になれなかった。
もう再びは会えないだろう母の顔でも見たら、
泣き崩れて仕舞いそうだった。
沙織はキッチンに入って食器でも洗おうとしたが、
柿谷は綺麗に片付けけていた。『ふうぅ…』溜め息をひとつ漏らすと、
奥村沙織は時計に視線を当てた。時計の針は、1時近かった。
沙織は部屋に戻ると、
クローゼットを開けてみた。上品なキャメル色のダスターコートが下がっていた。
手を伸ばして羽織ると、玄関に向かった。
約束通り鍵をポストの隠し箱にしまい、
奥村沙織は歩き出した。
門の外に出ると、初春の風が頬を撫でた。
さすがに八王子の丘は未だ春浅く、
頬に感じる風は冷たかった。
何処に隣の建物が在るのか、
辺りは緑に囲まれ人気もなかった。
沙織が屋敷前の緩やかな坂道を上り始めると、
小鳥の囀ずりが心地よく響き、その背を押した。
30分ほど登り続けると、山の木々に囲まれた。
其処でアスファルトの路が途絶え、山道が延びていた。
小高い丘の一角は少しばかり平に削られ、
素朴なベンチが据え付けて有った。
コートの侭で腰かけると、梅の香がした。
何とも優しく、気持ちの良い香りだった。
奥村沙織は、そっと辺りを見回した。
右手の斜面に、白い花を付けた梅の木が見えた。
香りに誘われて、沙織は腰を上げた。
苔むした老梅の木が数本あって、
それぞれが白い梅の花を咲かせていた。
沙織は目を閉じて、梅の香を堪能した。
暫し動かずにいると、
『ガサガサ...』
足元に何かが動く気配がした。
叫びそうになるのを抑えて目を開けると、
野生のリスが2匹、梅の木を登っていた。
リスが仲睦まじく遊ぶのを眺めるのは、楽しかった。
奥村沙織は、その癒しに暫く甘んじていた。
しかし野生のリスは素早く木を下りて、
平地を横切り去って行った。
太い尻尾の影が重なり合い、
リス達は尚更に仲睦まじく見えた。
奥村沙織はベンチに戻りかけて、ハッと足を止めた。
足元に視線を落とした侭で、
ゆっくりと360度回ってみた。
気を取り直した様に、もう一度回ってから、
沙織は叫びそうになった。
何処にもなかったのだ、
奥村沙織には影が無かった。
続く】
By.星原女瑪・2018.1.26.
目覚めると、コーヒーの香りがした。
『柿谷さん』
沙織が声を掛けると、開いたドアの所から、
『沙織さん、おはようございます』
柿谷の爽やかな笑顔が見えた。
『柿谷さん、おはようございます』
沙織が挨拶をすると、『車椅子に乗りましょう』
そう言って、柿谷は部屋に入って来た。
リビングの奥のキッチンに入ると、トーストの香りがした。
『朝食だったのですね。いい香りだわ』
柿谷は沙織の横で、パンを頬張った。
『どうですか、食欲は出て来ましたか』
柿谷はコーヒーカップを手に、佐織を見た。
『柿谷さん、不思議だと思いませんか…』
『はあ、何か…』
『ええ、私ったら人間らしい欲が無くなってしまって…。
あれきりトイレも食欲も…、お水も飲んで無いんですもの。
変ですよね。柿谷さん、そうでしょ………』
柿谷は幾らか顔を曇らせて、僅かのあいだ沈黙した。
『どんな力が働いたら、
こんな不思議な現象が起こるのかしら…』
畳み込む様に尋ねた沙織に、
『沙織さん、取り敢えず落ち着いてください。
今は気分が悪い訳ではない様ですし、
その事は後で話しませんか』
いつの間にか柿田の瞳は、沙織の顔に当てられていた。
『僕の仕事は、今日の13時から明日の18時迄なので、
明日の夜には帰宅できます。夕食は買って来ますから、
一緒に過ごしましょう。その後で話しましょう。
それで良いですか…』
話終えて、柿谷はコーヒーを飲み干した。
『沙織さん、留守中のことが心配なのですが、
一人で過ごせそうですが…』
沙織は改めて訊かれるまで気付かなかったが、
不安は感じなかった。
柿谷は12時前に支度を済ませ、玄関に立った。
『沙織さん、ひとつだけ聞いてください。
テレビを観ても構わないのですが、
世間は貴女の失踪で大騒ぎになっています。
テレビでは、貴女の失踪を躍起になって放送しています。
テレビを観る時には、
どうか心して観ててぐださい。いいですね』
柿谷に視線を当てられて、沙織は力なく返事を返した。
続く】
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