2004年04月21日
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慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において

アッサラーム アライクム

今回はムスリムの‘イバーダ(崇拝行為)として最もよく知られているラマダーン月の斎戒(断食)についてです。

章としては既に紹介した第2章雌牛章です。

第67節の
「インナ=ッ=ラーハ ヤ・ムルクム タズバフー バカラ
(アッラーは、一頭の雌牛を犠牲に供えることをあなたがたに命じられる。)」
から章名になりました。イスラームの教え全般が書かれている章で、‘イムラーン章のところで既述しましたが、日陰のないヤウマ=ル=キヤーマ(審判の日)にこの2つの章が日陰を作るだろうといわれる徳のある章です。

その185章です。


ファ=マン シャヒダ ミンクム=ッ=シャフラ ファ=ル=ヤスムフ
(ラマダーンの月こそは、人類の導きとして、また導きと《正邪の》識別の明証としてクルアーラが下された月である。それであなたがたの中、この月《家に》いる者は、この月中、斎戒しなければならない。)

「シャフル ラマダーナ(ラマダーンの月は)」は「シャフル(月)」と「ラマダーナ(ラマダーンの)」はムダーフ(被修飾語)とムダーフ・イライヒ(修飾語)の関係です。
語尾がマクスーラ(カスラ表示)にならず、マフトゥーフ(ファタハ表示)になるマムヌーア=ミナ=ッ=サルフ(カスラの代わりにファトハが使われること)の用法だと思います。
「ア=ッ=ラディー」は先行詞が男性単数の場合の関係代名詞です。「ア」は前に語がくると発音されないハムザト=ル=ワスルです。
「ウンジラ」は「アンザラ(啓示する)」の男性単数の受身完了形です。
「フィーヒ」は「フィー(~の中に)」と男性単数非分離形代名詞「フ(それ/彼)」がくっついたものです。「フ」は前の語尾の母音が「イ」で終わると「ヒ」になります。この場合は「シャフル(月)」のことを指していると思われます。
「アル=クル‘アーヌ(聖典クル’アーンは)」は「クル‘アーン(読誦されるもの)」の主格(「ン」が「ヌ」というように語尾がダンマ「ウ」の母音になります。)に定冠詞「アル」がついたもの。この「ア」もハムザト=ル=ワスルなので、前に語がある場合は発音されません。
「フダン(導きとして、導きのために)」はマフ‘ウール リ=ル=アジュラ(目的のためのaccusative endings)なので、語尾の母音が「アン」となっています。「フダン」の語尾が「ヌーン(N)」の子音でその後に「ラーム(L)」が来ますので、最後の「ン」は「ル(L)」の子音で発音します。イドガーム(同化)です。ここでは便宜上(フダ=ッ=リ=ン=ナーシ)と小さい「ツ」で表記しました。
「リ=ン=ナーシ(人々のために)」は前置詞「リ(~へ)」と「ナース(人々)」に定冠詞がついたものがです。また「ヌーン(N)」は月文字ですので、定冠詞は「アル」ではなく「アン=ナース」になり、語尾は前置詞の後なので、カスラ「イ」になりますので「アン=ナーシ」です。
「バイイナーティン(明証として、明証のために)」は「バイイナート(明証)」は「バーナ(明らかになる)」の第2型「バイイナ(明らかにする)」の派生語「バイイナ」の複数形です。これも‘ウール リ=ル=アジュラ(目的のためのaccusative endings)です。語尾の母音は女性形複数なので「イン」となっています。

「ミン(~から)」は前置詞です。
「アル=フダー(導き)」は「ハダー(導く)」の派生語です。「フダー」は主格も与格も属格の同形です。ここでは属格です。
「ワ(そして)」は接続詞。
「アル=フルカーン」は「ファラカ(分ける、識別する)」が語源で「フルカーン(証明、証拠)、善と悪との識別」は聖クル‘アーンの別称にもなっています。前置詞「ミン」の影響で「フルカーニ」と語尾の母音が「イ」になっていますが、ここで休止する場合は「ヌーン(N)」の子音になります。
「ファ=マン」は前置詞「ファ(それで)」と条件を表す「マン(~の者は誰でも)」で出来ています。

「ミンクム」は「ミン(~から)」と2人称複数非分離形代名詞「クム」が一緒になり、「あなたがたの中で」という意味になります。
「アル=シャフラ(その月を)」つまりラマダーン月のこと。
「あなたがたの中で誰でもその月に居合わせたものは誰でも」つまり「ラマダーン月に家にいるものは誰でも」という意味になるのでしょうか。
「ファ=ル=ヤスムフ(彼に斎戒させなさい)」
条件文はシャルタ(条件部分)とジャワーブ(受ける部分)からなります。この文はジャワーブの部分で、よく「ファ」や「ラ」で文が始まります。
「ファ=ル・・」は「~させなさい」という使役の命令形の意味です。この後に来る未完了の動詞は語尾が子音になるマジュズーム(jussive)です。
「ヤスム」は「サーマ(断食する)」の男性単数未完了形の語尾「ム(mu)」の母音「ウ」がありません。これに男性単数非分離形代名詞「フ」がついています。これは「ラマダーン月」のことを指していると思います。

今回はアーヤ(節)の解説だけで制限字数になったような気がするので斎戒に関する説明はインシャーアッラー次回します。

アッラーのご加護と祝福がありますように
ワッサラーム





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最終更新日  2004年05月09日 00時36分34秒


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