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今日ちょいとおもろいことがありました。
夕方のバス。 まだラッシュになっておらず、がしかし、すいているとも言えない程度。
地下鉄駅近くから大勢の中国人にもみくちゃにされ、乗り込んだ自分は、当然中国版スイカ(*1)「ピッ」で切符購入完了。便利になったものだな。といつもながら感心しつつ乗車しました。 今日乗ったバスは無人ではなく、車掌さん(*2)がいるタイプでした。
「切符買ってない人、買いなさい!」
「カードある人、さっさとピッして!」
「さあさあ奥行って。奥行って。おくオク奥!」
毎度のがなり声。
車掌のいつもながらの煽り。
気の小さい僕は慌てふためきながら、バスの中央へ。
走り出してしばらく。
次の駅までまだ間があり、乗り込んだばかりの慌しさが幾分解消されました。珍しく大声で喋りまくる中国人もおらず、車内に程よい静けさと穏やかな空気が流れ出した頃、事件は起こりました。
車掌さんが、前に座ってる中年女性に向かい、
「ちょっと。そこの前に座ってる2人。切符買った?」
ちょうど車掌さんの斜め前に立っていた自分。
珍しい光景ではありません。
本来なら、
「はい。」と1元なり車掌さんにお金を渡すところ...。
なのにその女性は僕の想像を超える言葉を発しました。
「切符を買わなかったからどうだっていうの?切符買う金なんてないよ!」
と。 超逆ギレしたんです。まさに逆ギレ。
「は?」
車内はその尋常でない雰囲気に空気が一変しました。
「え?」 一瞬何が起こったか分かりませんでしたが、脳をすばやく回転させ、僕は車掌の顔を見ました。
車掌さんも一瞬怯んだ様子を見せたように感じましたが、すぐさま、
「何言ってるの?バスに乗ったら切符を買うのが当たり前でしょ。1元、2元くらいで何を言ってるの!早く買いなさい!」
車掌も負けてません。
すると、その中年女性はさっきよりも逆ギレ、しかも超大声で、 「ないって言ったらないの!どこに切符を買うお金があるのさ!」とそれはそれはすごい剣幕で言い返しました。
おお!おお!
面白くなってきた。
ワタクシの心はその非日常に、すっかり興奮気味です。
「やれ!やれ!」
心の中で大声援(もちろん車掌さんに向かって。)
すると、信じられないことに、 その車掌さんはその逆ギレおばさんをにらみつけると、溜息をつき、イスに腰掛けてしまったんです!
うぇ?
おいおいおい。
あ、 諦めんのかよ
。
諦めんなよ!
大喧嘩を期待していた僕は、すっかり出鼻を挫かれました。
ナンだよ~。
切れればバス代タダになんのかよー。
冗談じゃないぜー。 正義感に燃えた僕は車掌さんの代わりにその女性を何度もにらみつけました。(振り返って)
でも、その度にばっちり目が合い、 「なんなのさ?」的な怖い表情をするその逆ギレばばぁの剣幕にすっかり怖気づいたヘタレのワタクシは、自分の降りる駅についたのをいいことに、そそくさとバスを降りてしまいました。
なので、その後どうなったかは知りません。 こういうことって頻繁に起こるの?
いやー。でも、
中国人の懐の深さとずうずうしさに改めて感慨深い気持ちになった一日でした。
あ、そうそう。
で、何でキャメロンもびっくりか、書くのを忘れてた。
それがいちばん書きたかったことなんです。
そのおばさんのすぐ後ろに、金髪のキャメロン・ディアスにそっくり、欧米の女性が座っていました。
その女性がどこまで、この「車掌VS逆ギレばばぁ」の戦いを理解していたのか、自分には分かりませんが、その攻防が繰り広げている間、彼女のキャメロンばりの大きなお目目は、より大きく広がり、その成り行きを見つめていました。
そして何より、車掌が諦め、席に座った、つまり、
僕が、車掌に向かって心の中で大声で、
「おい!諦めんのかよ!」といつもながらの鋭い突っ込みを(もちろん心の中で。が大声で)入れた、まさにその時、後ろから、明らかに欧米人が発したと思われる言葉、
「オゥ!」
と聞こえてきました。 その時彼女がどんな顔で「オゥ!」と言ったのか(はたまたその「オウ!」がキャメロンが発した言葉なのか)、車掌に心の中で激しい突込みを入れていた自分は、彼女を振り返る余裕もなく、分からずじまいでした。
でもきっとその時、僕と彼女(もしくは「オゥ!」と発した女性)の心は確かに繋がっていたでしょう...。
そういう突っ込みは万国共通なんですな。
と言うわけで。
本日の教訓(川柳風。字余りアリ):
お金ない 逆ギレすれば バス無料
*1中国版スイカ:北京には公共交通用のプリペイドカードがあります。日本で言うとスイカカードと同じ仕組みです。カードに料金を入れておけば、カードをかざすだけで、地下鉄もバスも乗れます。見てる限り利用率はかなり高そうです。
*2車掌さん:北京のバスには運転手さんの横に料金箱がある日本のバスと同じ形式のバスのほかに、車掌さんが同乗しているバスもあります。大体が声のばかデカイ中年の女性。そして往々にして乱暴者である。