On the Sunny side 誰にでも居場所がある

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2007/05/22
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カテゴリ: 障害者と働く
重復障害児、R 2007年05月22日
 Mにスーパーで会った、私の知らない友人と一緒だったその友人紹介されたが名前を覚えていない。

 知り始めのころの連れはRだった、MとRを見かけたのは近所の公園の出入り口のあたりで、自転車の後ろでMにしがみついていたRをおぼえている。

 あとで聴いた話では、Mは就労経験があり軽度の知的でRは身体の重度(脳性の麻痺と軽度の知的)、おっとりしたMと勝気なRのコンビで作業所の帰りに毎日、公園の池で釣りをしていたらしい。

 梅雨の終わりころ、公園の出入り口で二人声をかけた。

 <バイトしないか?>

 忘れたころTと名乗る女のコがバイトの話はほんとうかと訊きにきた、本当だと答えると先生(作業所の所長のことらしい)はそんな話はウソやといったという。

 Rでもかとしつこく訊くので、<いいからつれて来い>怒った。でも安いぞ200/Hだと話すとそんなにと興奮して帰った。妻に公園で猫を拾ったと話すと微笑っていた。

 よく日からTかMのどちらかが自転車にRを乗せて通ってきた、夕方5時から7時まで二時間、日曜も時々来ました。 


 工賃の約4万円をうれしそうにもって帰る後姿を、すごいなと妻と見送ったのがRを見た最後でした。

 よく日、先生と名乗る方から電話があった。
<障害者につまらない夢を見せるな>
<親御さんを心配させて何の得があるのだ>
<あいつらが働けるはずが無い>
<すでに市当局には通報済みだ>

 いちど此処を見てほしいとお願いすると

<その必要はない、俺はだまされない>
<あいつらは俺の許可なしで何にもでけへんのや>
<今度あいつらに近づいたら警察に通報するぞ>
<この偽善者め>



 夏が終わるころTとMがきて、そのときの話を吶々と話した、Rが工賃で釣竿と父親の靴を買いそれを貰った父親が不安に思い先生に電話してあの騒ぎが始まったこと。
自分たちは働いたことが無いRを働かせてみたかったこと。
Rには小さいときから母親がいないこと。
先生はだめといったがRが働けるなら自分たちも働けるのかと。
Rは一人ではどこにもいけないこと。



 子供を信じてほしい、親が思う以上に親を気にかけ、生きようとする力はあるのだから。

 このときから妻は魔女になった。





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Last updated  2007/05/22 09:05:29 AM
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