2004年01月10日
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カテゴリ: 映画生活
久しぶりに、「ココロのベストテン」に入る映画を観た。アンドリュー・ニコル監督の98年公開作品『GATTACA(ガタカ)』。ずっと以前から、東京の出版社にいる知人に「絶対良い」と薦められていたのだが、レンタル店でパッケージを見ると単なる「B級・SFサスペンス」という感じがして、なんとなく今まで手を出す気にならなかったのだ。

物語の舞台は「そう遠くない未来」。そこは、DNA繰作による優秀な遺伝子を持った「適正者」が、自然な出産で生まれた人間を「不適正者」として支配する世界。そんな時代に、主人公のビンセントは、自然受精で生まれ、産後すぐに行なわれたDNA検査で、「不適性者」の烙印を押される。
ビンセントは幼い頃から宇宙に憧れ、宇宙飛行士を夢見ていたが、「不適性者」ではかなわない夢。彼は自分の意志で運命を変えようと、DNAブローカーの紹介で、エリートの適性者でありながら事故で両足の機能を失った青年と取引をする。そして彼になりすまし、宇宙ロケットを飛ばす宇宙局ガタカ(GATTACA)の局員に潜り込む。
そこでビンセントは、涙ぐましい努力によって日々行なわれる数々の「不適正者チェック」のDNA検査をすり抜け、かつ優秀な成績を残して、タイタン探査船の航海士に選ばれる。けれど、ある事件がきっかけで、ついに身元発覚の危機に陥り次第に追い詰められていくビンセント。といった具合に、ストーリーは展開していく。

いやぁ、ヨカッタよ。感動した。単なるB級SFなんかではなかった。
まず、近未来の設定でありながらウソ臭い過剰な演出がなく、それでいて美術や衣装などの舞台装置もすごくセンスが良い。*ガタカ社にはフランク・ロイド・ライトが50年代にデザインしたサンフランシスコのマリン・カウンティ・シビック・センターが使われていて、現実のレトロ・フューチャー感が、いい味を出している。
音楽はマイケル・ナイマンで、この叙情的なBGMが、淡々として抑制の効いた出演者の演技と相まって、実に効果的に胸に迫ってくる。

ストーリーは、後半に適度にハラハラ感を高めながら、ラストの展開に入っていく。そこで、何かものスゴイ感動的なことがあるとか、誰もが納得するハッピーエンドが待っているとかいうワケではないが、人間の「寂しさ」とか「優しさ」とか「可能性」とかをアレコレ感じさせながら、ふいに静かに映画は終わる。最後のエンドロールを眺めながら、なんとも説明しがたい感動が胸にジワ~っと広がって、しばらく脱力してました。
こんな映画がまだあったんだなぁ。ただし、この映画の批評をサイトで見ると、絶賛しているヒトとけなしているヒトの賛否が大きく別れるので、一概にオススメできないのかもしれない。興味があれば一度どうぞ。







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最終更新日  2007年04月17日 11時45分36秒
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