活き活きPC&園芸三昧

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October 23, 2023
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カテゴリ: 天文
 1.遠征撮影初体験 

  今回の記事は、2023年10月17~18日にかけて裏磐梯Grandecoスキー場駐車場での遠征撮影体験の記事です。これまで何回か遠征しましたが、残念ながら満天の星には巡り合えませんでした。今回も簡単には満天の星には巡り合えませんでした。GPV気象予報で快晴の予報だったので、午後7時半にはホテル近くの広大なスキー場駐車場のど真ん中に赤道儀をセットアップ。雲間から少々の星が見える状態の空を眺めて1時間半。今日もダメかと9時に撤収。ホテルの風呂で暖まりました。

  風呂から部屋に戻り、ベランダから外を見ると、何と星だらけ。急遽元の駐車場へ急行。部屋のキーを持つのを忘れました。機材を設定、極軸合わせ、オートガイド設定。北極星がどれだかわからないほどの星々でした。撮影開始は午後10時過ぎになっていました。露光は300秒の予定でしたが、星が余りにも輝いていたので120秒にしました。

  M33、M31を撮り終えた頃、オリオン座が東の空から上がって来たので、燃える木と馬頭星雲も撮り始めました。設定を終えホッとした時、ホテル側から一台の車が道路をそれて駐車場に入ってくるではありませんか。ゾ、ゾっとしていると自分の車に横付けし、人が降りてこちらに近づいてきます。生きた心地がしませんでした。「ハイ、ホテルのキー忘れたよ」と、連れ合いの言葉。ホテルのスタッフが車で届けてくれたのです。時刻は0時半くらいでした。


                  撮影地:裏磐梯グランデコ・スキー場駐車場



  撮影はいつも通りライブスタック形式を取りました。今回は前日にフラット、ダーク、バイアスを準備していたので、それらを入れ込んでの補正ライブスタックとなりました。ライブスタックの様子は、スマホでスクリーンレコードし、ライトフレームはUSBメモリーへ自動保存。撮影を開始したら、何だか熊でも出そうでハラハラドキドキ。車内に入って落ち着きを取り戻しました。それにしても標高1000mの高原の満天の星は凄いの一言。ライブスタックの最初のフレームは、驚くほど鮮明な画像が出現し、感動!

  ライブスタック動画と画像処理後の画像は、下の動画にもまとめています。


                M31とM33の遠征ライブスタック動画【写真クリックで動画へ】



 2.さんかく座銀河の撮影 

  使用した撮影機材は、下の写真のとおり。


                          使用した機材



  最初に撮影したのがM33です。M31は、子午線反転の可能性があるので後回しにしました。M33の最終画像は下の写真のとおりです。


                  FRA400とASi2600MC Proで撮影したさんかく座銀河

    撮影日:2023/10/17。撮影地:裏磐梯グランデコスキー場駐車場(標高1,000m)。鏡筒:Askar FRA400 (f=400mm)。マウント:ZWO AM5。カメラ:ASi2600MC Pro (Gain: 200、冷却:0℃)。ガイド鏡:SVBony ミニガイド(f=120mm)。ガイドカメラ:ASi120MM Mini。オートガイド、ライブスタック共にASiair Plus。フィルター:2インチ Kenko ASTRO LPR Type2。120秒露光で、フラット、ダーク、バイアスありでASiairにて20回ライブスタック。画像処理:自動保存された20コマのライトFitsファイルをAsiDeepStackにてフラット、ダーク、バイアス補正後スタック、FlatAideProにてレベル調整後、Topaz DeNoiseAIにてデノイズ処理。







 3.アンドロメダ銀河の撮影 


  M33を撮り終え、M31をプレートソルビング。やはり、子午線反転していましたので、急遽カメラを180度回転。念のために昇りかけたばかりのベテルギウスでフォーカスを合わせ直しました。やはり狂っていました。M31の最終画像が下の写真。


                   FRA400とASi2600MC Proでのアンドロメダ銀河

    撮影日:2023/10/17。撮影地:裏磐梯グランデコスキー場駐車場(標高1,000m)。鏡筒:Askar FRA400 (f=400mm)。マウント:ZWO AM5。カメラ:ASi2600MC Pro (Gain: 200、冷却:0℃)。ガイド鏡:SVBony ミニガイド(f=120mm)。ガイドカメラ:ASi120MM Mini。オートガイド、ライブスタック共にASiair Plus。フィルター:2インチ Kenko ASTRO LPR Type2。120秒露光で、フラット、ダーク、バイアスありでASiairにて20回ライブスタック。画像処理:自動保存された20コマのライトFitsファイルをAsiDeepStackにてフラット、ダーク、バイアス補正後スタック、FlatAideProにてレベル調整後、Topaz DeNoiseAIにてデノイズ処理。




 4.あとがき


1.ここ1ヵ月くらいニュートン鏡をいじっていました。光軸調整やコマコレクター、そしてバックフォーカスなどなど、細かい調整が苦手で苦戦中、気晴らしのため急に遠征を思い立ちました。天気予報を見て、ホテルを探し空部屋があったのが裏磐梯のグランデコホテル。海抜は1000mを越えているので、もしかしたら満天の星が、と予約。

2.ずっと庭撮りばかりしている者にとって、満天の星空の下での撮影は驚きの連続でした。120秒後の最初に出てきたモニターの画像に圧倒されました。庭撮りでは360秒露光でも出てこない画像が何もなかったかのように、すっと。何だか鏡筒のレベルが2ランク上昇した感じでした。フラットもバッチリ当たっており、周辺減光などの問題は皆無。やはり遠征撮影は凄いと、感激ばかり。

3.一人遠征は、熊などの危険はあるので、連れ添って遠征する方が安心で正解です。この遠征で天体撮影の基本は、シーイングが良い事と光害のないところで撮影することであることを再認識しました。





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Last updated  November 1, 2023 06:07:28 AM
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