音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2021年12月03日
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ジェフ・ベック・グループとしてのデビュー盤


 エリック・クラプトンの後釜としてヤードバーズでギタリストを務めたジェフ・ベックは、1967年に自身のバンドを結成した。このジェフ・ベック・グループ(The Jeff Beck Group)は、最初の数年(第1期、ファースト・グループ)と短い断絶を挟んだその後の数年(第2期、セカンド・グループ)に分けられるのだけれど、本盤『トゥルース(Truth)』は、そのいちばん最初のアルバムに当たるもので、1968年にリリースされた。

 ギターのジェフ・ベックが集めたメンバーは、ロッド・スチュワート(ヴォーカル)、ロン・ウッド(ベース)、ミック・ウォーラー(ドラムス)を核とする面々。とりわけ、ロッド・スチュワートとロン・ウッドは、その後の華々しいキャリアの中で、全米15位となった本盤が出世作となった。

 アルバムの内容としては、ブルース曲のカヴァーや改作が中心で、そういう意味では、ブルースロックのアルバムだと言える。けれども、これを正面切ってブルースロックだと断言するのには、個人的にはどこかしら躊躇いがある。それにはいくつか理由があって、ブルースロックというにはヘヴィーな、むしろハードロックに通ずるサウンドがとくに前半(LPのA面)に目立つこと、さらには、随所であまりにジェフ・ベックらしいギターのフレーズが登場することなんかが挙げられる。そういう意味では、ブルースロックという呼称で括られる音楽から、次のステップへ半分くらいは脱皮してしまっているサウンドだと言っていいのかもしれない。

 個人的にお勧めの曲を数曲だけでも触れておきたい。1.「シェイプス・オブ・シングス」は、各楽器のバランスと一体感の上にロッド・スチュワートのヴォーカルが秀逸なナンバー。4.「ユー・シュック・ミー」は、レッド・ツェッペリンがファースト盤でも取り上げているウィリー・ディクスンの曲であるが、ふつうのブルースロック的カバーかと思いきや、ピアノの活躍ぶりと途中からどんどん増してくるハモンドオルガンの存在感が気に入っている。同じくウィリー・ディクスンの曲である10.「迷信嫌い(アイ・エイント・スーパースティシャス)」や、ジミー・ペイジがシングル曲用にとジェフ・ベックに提供した「ベックス・ボレロ」も捨てがたいのだけれど、終わりがなくなりそうなので、あともう1曲にしておきたい。その最後の1曲としては、9.「ブルース・デラックス」を挙げておきたいのだけれど、ピアノ演奏を生かしてのブルースロック調を基礎にしつつも、ヴォーカルと掛け合いをやるギター演奏は後のレッド・ツェッペリンっぽさがあり、そのギターは秀逸なソロを繰り広げ、ところどころ重い音の演奏の部分を含み、7分の長尺が何とも聴きごたえ感満載だと言えるように思う。


[収録曲]

1. Shapes of Things
2. Let Me Love You
3. Morning Dew

5. Ol' Man River
6. Greensleeves
7. Rock My Plimsoul
8. Beck's Bolero
9. Blues De Luxe
10. I Ain't Superstitious

1968年リリース。




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Last updated  2021年12月03日 22時37分18秒
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