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『アリスの大豪邸』第4部 ACT.140


Profile

ブルーアイ.

ブルーアイ.

2005.12.13
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 彼女は無言のまま近くの森に歩いて行きました。
ちょうどこの喫茶店も『モンスター イン パラダイス』のように森の入り口に隣接していました。
タッキーも無言で付いて行きました。
グダグダよけいな事は言いたくなかったのです。今のタッキーの心境は、「何を見せられても驚かない」といった感じでした。




森の中に着きました。人気の無い、わりと明るめの森の中心部です。
ここはあまり深い森ではありませんが、それでも周りの人気のある街からは遮断されていました。
でも人間でしたら、こういう場所はハイキングコースとして来る以外はあまり好まないかも知れません。少なくともデートスポットと言うには無理がありました。しかし、お化けのタッキーにとっては森は少しも恐ろしい所ではなく、むしろ清々しい場所です。
お化けは森に迷う事はあっても、すぐに空を飛べますし、これ以上死ぬ心配はまったく無いのですから気楽なものです。

タッキー 「(でも、ミルククラウンさんは……)」



ミルククラウン「付いて来てくださって、ありがとうございます。」

タッキー 「いいえ。」

ミルククラウン「あなたはやさしそうな方でしたので……、今後も”お付き合い”が続くかも知れません。
それで私の真実の姿を見ていただいておこうと思いまして……」

タッキー 「”真実の姿”?」

ミルククラウン「そうです。”真実の姿”です。あなたをだます事はできませんから……」

タッキー 「いいですよ。見せてください」

ミルククラウン「…………」

タッキー 「…………」

ミルククラウン「………でも1つだけお願いが………」

タッキー 「いいですよ。なんなりと……」



タッキー 「”ひく”?……ひいたりなんかしませんよ。わたしはあなたの心の魅かれたのですから……」

ミルククラウンさんは無言のまま、ゆっくりとマスクを外しました。そして次に帽子を取りました。髪の毛はカツラのような黒髪でした。ショートカットです。
そしてタッキーの方を振り返りました。




タッキー 「あっ!」




ミルククラウンさんの目は人間でしたが、顔の下半分はピンクのような色をしていました。それは軟体動物の肌のような感じでした。そして人間のような鼻は無く、穴が開いているだけでした。口も人間のような口ではありません。カタツムリの口のような感じでした。


……人間には見えませんでした。

ミルククラウン「この世界に入るとこうなってしまいました。」

タッキーは驚いていましたが……、

「いえ!なにか、治療方法はあるはずです。もとの姿に戻れるような……」

ミルククラウン「治療……?いいえ、それはあまり必要ではありません」

タッキー 「……そっ、そうですね。ええ、そうです。その通りです。今のままでも充分です」

ミルククラウン「あなたは優しい方ですね。でも私の言っている意味は違います。
ここに来て変化したのは肌の色だけです。私はもともとは黄色の肌でした。それ以外の部分は変わっていません」

タッキー 「もともとそういうお姿だったのですか?」

すると彼女はクルッとむこうを向いて「…………やはり、外見を気にされますか?」と聞きました。

タッキーは少し考えました。

そして……、「いいえ」と答えました。





小説目次 

→第1話~第14話
→第15話・第16話
→第17話~





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Last updated  2007.07.09 04:49:16
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