2006年05月01日
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カテゴリ: 留学中の日記。
やっと「第3の男」のDVDを見た。

正直言って、予想以上にすごい映画だった。
やっぱり名画は見ておくべきだな・・・。と思った。

舞台は終戦後のヴィーンで、
これを見るとヴィーンのご老人達は、戦後の混乱期を生き延びたという感慨や懐かしさにふけるのかもしれないが、
私は、雑踏に包まれながら生きていた大阪時代、終電車に乗るためにプラットホームまでダッシュしていた、
あの切迫感、緊張感を思い出す。

というのも、「第3の男」のテーマ曲は、阪急梅田駅「最終電車間際」に、駅構内にお気楽に流れていたのだ。

「普通電車、西宮北口行き最終、ただいま発車いたします。」



あの時、キ●ン「一番絞り」のCMに使われていたからなのだろうか・・・。

阪急電車と言えば、阪神電車と一緒になる?
なんかよく分からないけど、そんな記事を読んだ。

「地味な阪急にのっとられるなんて・・・。」

と言うような、一般の人々の意見を見て、Σ('◇'*)エェッ!?と違和感を感じたのは私だけだろうか・・・。

そして、意見者の住所を見る。
「枚方在住」とか書いてある。

「お京阪に何が分かるもんどすえ~~!!」(ノ-_-)ノ^┻━┻ ちゃぶ台返し

阪神間、つまり大阪から神戸までには、3本の電車が走っていて、
北から
阪急、JR、阪神の順番である。


阪神間に住む住民のなかには、明らかに 電車沿線別 人種差別 が存在した。

つまり、「うちは阪急沿線にあるんざます。」「おたくは阪神ですの?あら、そうざんすか。」
というような会話があちらこちらで聞けた。というわけなのである。

そして、一番プライドを持っているのは、まぎれもなく「阪急乗車客」


うちの実家はずっと阪急沿線だったので、子供の時は、 阪急ブレーブスファン だった。

阪急ブレーブスがオリックスに身売りし、しばらくオリックスファンを名乗ってはみたものの、もひとつしっくりこず、
阪神を応援しようかと考え出したときの、 かすかな抵抗
これは言葉で説明できるものではない。

そして、私もおばあさんになったら、阪急電車の中でおみかけする芦屋のおばあさま達みたいに、
髪を 薄紫 に染めて、毎週、阪急百貨店で、高級お洋服をお買い物するような暮らしをするのだと、信じて疑わなかった。

毎日の食料品は、阪急電車の中おみかけする芦屋の奥様みたいに、 イカリスーパー で、高級外国食材をお買い物するようになるのだと信じていた。

よもや、自分が「第3の男」聞いたら、終電思い出しますわ~。あはは~。
などと言うようなオトナになっているとは思いもよらなかった。

たまに阪神電車に乗ると、 ワンカップ大関 を片手に競馬新聞を覗き込むおじさんがいたりして、
(`口´;)げはっ!電車の中なのに・・・。とカルチャーショックを覚えた。

私にとって、電車の車内とは神聖な場所であったのだ。

もちろん、私の意見はかなり差別的で、気を悪くされる方もおられるだろうが、
例えば、芦屋に住んでいる人に

「芦屋に住んでるなんてお金持ちだね。」というと、

「いやいや、うちは阪神沿線だから・・・。」
という答えが帰ってくるのを見れば分かるように、その差別は根深い。
というか、根深かったのだ。

今や、もうそんな話も過去のものとなりつつあって、
阪神と阪急の問題がどうなるのか分からないけれど、
その結果はこの長い間続いた差別に大きな影響を与えることは確かであろう。

まあ、少し気になる事と言えば、
もし、阪神電車が阪急にのっとられるとしたら、
それでも、やはり阪神梅田駅でも「第3の男」を流すのだろうか・・・。





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Last updated  2006年05月02日 01時37分54秒
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