ばあチャルさま

肝心のフランス語のスペルを間違っていました。

en sympathie シンパシイ 親しくする 好意がある とか の意味合いで使います。ちょっと感情が動いている気持ちを表現するときに使用します。

ばかだね。わたくしも。 (2010年08月27日 16時34分54秒)

やっぱり読書  おいのこぶみ

やっぱり読書 おいのこぶみ

2010年08月25日
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カテゴリ: 読書感想

新訳が出ていたので朝吹訳とどんな風にちがうのか、興味本位に読む。

『悲しみよこんにちわ』サガン(河野万里子訳)

あとがきに小池真理子さんが書いているように、朝吹訳=サガンの世代。

よくなったのかどうなのかわたしにはわからないが、わかりやすく洒落たいまふうの描写にはなった。

あの15歳に読んだ時のみずみずしさはもう感じられない。

あたりまえ。

ただあのとき、ストーリよりも

陽光まぶしい南仏の海
白い別荘
松林の緑
時間とお金があるヴァカンス
自由な女と男
恋愛の妙味
ある階級

かないもしないあこがれであった。

その後
訳者朝吹さんも著書 『わたしの巴里・アンテーク』 により
ベルサイユにあるご自身のお屋敷の写真集とおいたちで
そういう環境、階級のひとと知り、
複雑な思いもしたのであった。

とき経て、
文化も環境も上昇(偽っぽいが)したようで
カルチャーあくがれは無くなったが
おかげで
新鮮さも薄れ、ストーリーも平坦になってしまったのは
否めない。

悲しいような追いつき。

それでも20世紀のフランス文学上の一傑作なのだろう、フランス語がわかれば。






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最終更新日  2019年02月03日 18時13分49秒
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Re:悲しみよ こんにちわ(08/25)  
Rinn さん
ストーリーも訳も、時代がかかるのは仕方ないでしょうか?
というか、15才の時に読むべき本なのかなって思います。
当時センセーションを巻き起こしたとしても、現代ならこういう女の子いそうだし。社会背景が違う。
でも、その年頃のとんがっていながら繊細な感受性って、変わらないのかな。
今より、当時読むことができてよかった。。^^
同じように、今まで読んでても、もっと年いってからの方が違う感懐や味わいがでてくる本もあるんだろうなあ。
(2010年08月26日 02時29分19秒)

Re[1]:悲しみよ こんにちわ(08/25)  
ばあチャル  さん
Rinnさん

>でも、その年頃のとんがっていながら繊細な感受性って、変わらないのかな。
>今より、当時読むことができてよかった。。^^

そうですね。みずみずしい感性はもうないかも(苦笑)というかわからない、悲しさよです。

>同じように、今まで読んでても、もっと年いってからの方が違う感懐や味わいがでてくる本もあるんだろうなあ。

それを楽しみに探していまだに読書を続けているのでしょう。
しかし、本の出会いは偶発性もあるから思うようにたくさんはありません。そんなリストもおもしろい。果たしてあったかしらん??
(2010年08月26日 06時15分47秒)

Re:悲しみよ こんにちわ(08/25)  
bonbonbus さん
フランスのことがアップしていますのでコメントします。
サガンの自叙伝というか1984年に出版した、avec mon meilleur
souvenir(私自身のための優しい回想)直訳だと私のいい思い出と一緒に、だけど。
に面白い一節があります。

1970年代の始めのころパリの小さな劇場で,私の拙い戯曲を公演したことがありました。いつだったか髪の毛の長い、そうゲバラのようなムスターシュをたくわえた東洋人らしい青年が,私に「あなたはフランソワーズ・サガンか?尋ねてきました。
私は18歳で悲しみよこんにちわを書いて一躍有名になって以来,一度もこの様な質問は受けませんでした。でも彼の獲物を捉えて離さない鷹のような眼光と,それでいて黒目の多い大きな瞳は優しさがあふれていて,私は小さい頃,父親にいたずらを見つかったとき,息を吸いながら「ウイ といたようにこの青年に答えてしまいました。
小さな私の写真が印刷された劇場の案内書を私に差しだしサインを求めました。私は「どこから来たの と言うのが精一杯でした。
彼は控えめに「ジャポン\と答えてジッと私を見つめていました。
私はなぜかサインだけではなしに,何かメッセージを入れなくてはと思い en symoathie と付け加えました。
それから何年後に日本に初めて行ったとき,なぜか髪の毛の長い日本の青年を見るとふっと彼ではないかと正面をみるくせがつきました。
私が日本に興味を持ち出したのはこんなきっかけがありました。

こんなことを書いていたんですね。

彼女も含めてフランス人の少女はパリを自分のイメージに作り上げ
これがパリジェンヌという振る舞いをします。
特に彼女のような熊が出るような田舎町で育って大学のとき初めてパリに住んだ少女は尚更です。
田舎から出てきた少女たちはパリジャンヌになるため時にはとっぴな
傑作を生むのでしょう。

(2010年08月27日 08時14分39秒)

Re[1]:悲しみよ こんにちわ(08/25)  
ばあチャル  さん
bonbonbusさん
>私はなぜかサインだけではなしに,何かメッセージを入れなくてはと思い en symoathie と付け加えました。
>それから何年後に日本に初めて行ったとき,なぜか髪の毛の長い日本の青年を見るとふっと彼ではないかと正面をみるくせがつきました。
>私が日本に興味を持ち出したのはこんなきっかけがありました。

>こんなことを書いていたんですね。

わたしはこの「悲しみよ こんにちわ」以後6冊ほど読み続け、日本の新聞を賑わした記事かあとがきの情報ぐらいしかしりませんでした。

ふーーん、もっともっと興味を持って(ファンになってだか)そんなことしたひともいたのですか。しかもサガンは日本に関心もおありだったのでしたか。

ちなみに英語で「ジャパン」と言われるよりフランス語で「ジャポン」という響きのほうがわたしは好き。

ところで、”en symoathie ”はいくら辞書をみても意味がわかりませんでした!(英語、仏語、ネットで)


>彼女も含めてフランス人の少女はパリを自分のイメージに作り上げ
>これがパリジェンヌという振る舞いをします。
>特に彼女のような熊が出るような田舎町で育って大学のとき初めてパリに住んだ少女は尚更です。
>田舎から出てきた少女たちはパリジャンヌになるため時にはとっぴな
>傑作を生むのでしょう。

これは含蓄が深いですねえ。作家のイメージは作品が「よってくだんのごとし」になってしまいがちです。
(2010年08月27日 11時06分50秒)

Re:悲しみよ こんにちわ(08/25)  
bonbonus さん

Re:悲しみよ こんにちわ(08/25)  
bonbonus さん
私の仕事部屋の引き出しに,黄ばんだ古い小さな劇場のパンフレットがあります。
タイトルは「un piano dans l'herbre というフランソワーズ・サガンの
戯曲を上演したときのものです。
その当時私はフランスにきたところで,フランス語もそれほどうまく操ることができない青年でした。
ある時,モンマルトルの丘の麓にある小さな劇場に張ってあったこのタイトルに気をひかれ入場しました。
くすんだような金髪の細身の小さな35ー6の女性が早口に他のフランス人と談笑していました。
場違いな東洋人が入ってきたという感じで彼らの視線が私に集中したような気がしました。当時長髪それもくせ毛の黒い髪と口ヒゲの格好は誰もが一瞬ひるむのを感じとっていましたから。
この細身の女性はどこかで見たことがある。パンフレットを買い,彼女が作者のサガンであると分かるのに時間はかかりませんでした。
ぶっきらぼうに「あなたはフランソワーズ・サガンですか\と質問してしまいました。でも他に言い方があっただろうか。
唐突な質問にあたりは一瞬時間がとまり白くなったように感じました。
あれから何十年。ふと読んだ本にあの時のことが彼女の言葉で書かれていることに,あの時間は偽者ではなかったと思うこのごろです。
それと写真の下方にサインと別に書かれた en sympathie を何十年後に気がつくなんて私も何ととんまなんだろうと思いました。


(2010年08月28日 07時39分29秒)

Re[1]:悲しみよ こんにちわ(08/25)  
ばあチャル  さん
bonbonusさん
>私の仕事部屋の引き出しに,黄ばんだ古い小さな劇場のパンフレットがあります。
>タイトルは「un piano dans l'herbre というフランソワーズ・サガンの
>戯曲を上演したときのものです。
>その当時私はフランスにきたところで,フランス語もそれほどうまく操ることができない青年でした。
>ある時,モンマルトルの丘の麓にある小さな劇場に張ってあったこのタイトルに気をひかれ入場しました。
>くすんだような金髪の細身の小さな35ー6の女性が早口に他のフランス人と談笑していました。
>場違いな東洋人が入ってきたという感じで彼らの視線が私に集中したような気がしました。当時長髪それもくせ毛の黒い髪と口ヒゲの格好は誰もが一瞬ひるむのを感じとっていましたから。
>この細身の女性はどこかで見たことがある。パンフレットを買い,彼女が作者のサガンであると分かるのに時間はかかりませんでした。
>ぶっきらぼうに「あなたはフランソワーズ・サガンですか\と質問してしまいました。でも他に言い方があっただろうか。
>唐突な質問にあたりは一瞬時間がとまり白くなったように感じました。
>あれから何十年。ふと読んだ本にあの時のことが彼女の言葉で書かれていることに,あの時間は偽者ではなかったと思うこのごろです。
>それと写真の下方にサインと別に書かれた en sympathie を何十年後に気がつくなんて私も何ととんまなんだろうと思いました。

やっぱり!!!
そんな気がしていました。
わざとそう言わなかったのですが、おどろきませんね。
しかし、そのサインのあるパンフレットは価値は宝物じゃありませんか。

”en sympathie ”

シンパシーがある、これならわかります♪

何か通ずるものがありますね。ああ、やっぱり、やっぱり。

(2010年08月28日 19時55分41秒)

Re[1]:悲しみよ こんにちわ(08/25)  
朱鷺子 さん
bonbonusさん
>私の仕事部屋の引き出しに,黄ばんだ古い小さな劇場のパンフレットがあります。
>タイトルは「un piano dans l'herbre というフランソワーズ・サガンの
>戯曲を上演したときのものです。
>その当時私はフランスにきたところで,フランス語もそれほどうまく操ることができない青年でした。
>ある時,モンマルトルの丘の麓にある小さな劇場に張ってあったこのタイトルに気をひかれ入場しました。
>くすんだような金髪の細身の小さな35ー6の女性が早口に他のフランス人と談笑していました。
>場違いな東洋人が入ってきたという感じで彼らの視線が私に集中したような気がしました。当時長髪それもくせ毛の黒い髪と口ヒゲの格好は誰もが一瞬ひるむのを感じとっていましたから。
>この細身の女性はどこかで見たことがある。パンフレットを買い,彼女が作者のサガンであると分かるのに時間はかかりませんでした。
>ぶっきらぼうに「あなたはフランソワーズ・サガンですか\と質問してしまいました。でも他に言い方があっただろうか。
>唐突な質問にあたりは一瞬時間がとまり白くなったように感じました。
>あれから何十年。ふと読んだ本にあの時のことが彼女の言葉で書かれていることに,あの時間は偽者ではなかったと思うこのごろです。
>それと写真の下方にサインと別に書かれた en sympathie を何十年後に気がつくなんて私も何ととんまなんだろうと思いました。
-----
きゃ~~~~~~!!!!!!!!!
bonbonusさんったら
かっこいい~~~~~~!!!!!!!!!!
bonbonusさんは、ちょっとあれ○○○ですか??
遅すぎです!
もう、
おそいったら!!!!
遅いの~~
ねぇ、ばあチャルさん?



(2010年08月29日 12時50分46秒)

Re[2]:悲しみよ こんにちわ(08/25)  
ばあチャル  さん
朱鷺子さん

>きゃ~~~~~~!!!!!!!!!
>bonbonusさんったら
>かっこいい~~~~~~!!!!!!!!!!
>bonbonusさんは、ちょっとあれ○○○ですか??
>遅すぎです!
>もう、
>おそいったら!!!!
>遅いの~~
>ねぇ、ばあチャルさん?
-----

bonbonusさんの引き出しの奥のものは値打ちモノという話ではありませんねえ(笑)
これまでのコメントを拝見してきたのを含めて、ただ者ではないとの思いを強くしましたよ。

(2010年08月29日 14時48分57秒)

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