かなのうちっち      

かなのうちっち      

2005/02/02
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「ああ、疲れました、とても。でも今日中の方が良いと思って急いで帰ってきました」
ある一軒屋の前で小さな声で虚空に向かってリーレウは呟いた。

その家からは明かりと楽しそうな笑い声が漏れてくる。
前に見た光景をリーレウは思い出しながら、窓辺に立つ。
中には少年のグループ。間違いなさそうだった。
「どうしたらお財布返してもらえると思います?」
リーレウの問いに答える者はいなかったが
白い鳥が一羽、彼の肩に舞い降りた。

「そうですよね。ティーナイが分かるはずないですよね」

それはリーレウの顔ほどもある真っ白い鴉だった。
財布を擦られた時追いかけていてもらっていた、リーレウの使い魔である。
リーレウと視覚の共有ができ意志疎通をすることが出来る優秀な鴉である。

問題があるとすれば鴉の目でものを見ているときは
リーレウの目は虚ろになるという事と、話しているときは
全くの独り言になるという事だけだろう。





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Last updated  2005/02/04 12:17:48 AM
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