かるーな

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アーデルハイデ

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July 14, 2005
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テーマ: お勧めの本(8118)
カテゴリ:
 私の多岐にわたる趣味嗜好は人に理解されにくいものもある。中でも「は?」と必ず聞き返されるのが、うずまきについてカミングアウトしたときである。

 私はうずまき模様が大好きなのである。頭がおかしくなるくらい好きなのである。着物にうずまきが使われているものなど見るとくらっとする。唐草模様の不完全うずまきみたいなあの曲線に惹かれる。何か描けと言われると用紙の端にくるくるとからまるツタ模様のようなものを描きながら一周する。

 憧れは鳴門海峡の渦潮を見ることだが、九州で小規模ながら渦潮を見られるところがあって、そこへ行くとこれ以上ない幸せを感じつついくらでも眺めている。食べ物で言えば、ラーメンなると、スイスロール、バームクーヘン。中でもバームクーヘンの魅力は圧倒的で、コンビニで菓子パンやミニケーキの並ぶ棚へ行くと、必ずあの多重うずまきに飲み込まれそうになるのを必死で押さえて隣の「薄皮あんぱん」を買う。(あまりにも好き過ぎると買うのをためらってしまうものである。)

 いつからこんなに自分がうずまき好きになったのか定かではない。たぶん大人になってからだと思う。数年前に自分がうずまき好きであることを気づかせてくれたのが、タイトルにした伊藤潤二の「うずまき」というホラー漫画である。

 伊藤潤二は新感覚ホラーの担い手として「うずまき」で一躍注目を集めた漫画家で、その後「富江」が映画化され話題になった。ご覧になった方もいらっしゃることだろう。

 私はホラーを観ないし読まない。寝られなくなるからである。正直「富江」と「貞子」の違いすらよく知らない。「きっとくる~、きっとくる~」がどのホラー作品のフレーズなのかも分からない。この漫画を読むことになったのは、バイト先の先輩が伊藤潤二の大ファンだったせいである。

 ホラー漫画マニアのその先輩は、かなりムラ気な性格の人で、朝、挨拶してまともに返してくれたことがなかった。どうしようもなくお姫様なところがあって、周りの人たちは常に彼女を持ち上げなくては職場がスムーズにいかないので、取り扱いには非常に注意を払っていた。かく言う私も、自分の数少ないホラーネタをふりしぼったり、何かにつけ「言霊が悪いですよ」とか言ってみたりして彼女を喜ばせることに徹していた(浅い)。

 彼女は伊藤潤二に宛てたファンレターがきっかけとなって、数回喫茶店でお茶した仲だというのを何よりの自慢にしていた。伊藤潤二先生に「君の目は富江の目に似ている」と言われたことを真昼間から誇らしげに職場で語るのだった。

 困ったことには「私は伊藤潤二の広告塔だから」と言って数々の著作を貸してくれるので、仕方なしに家に持って帰って明るいうちに急いで読んで、朝出勤するまでは内容を忘れるようにして、職場で彼女の顔を見た瞬間思い出しては感想を述べる、ということをしていた。



 「うずまき」の内容はほとんど覚えていないのだが、これを読んでいて自分が「うずまきが大好きだ」と覚醒したという一点において私にとって記念碑的作品となってしまった。作者自身がうずまきに入れ込んでいるのかと思いきやそうでもないらしい。だが着目点がいいと思う。「うずまきに入れ込む」とかって。

 これを書いていたら妹の彼氏が夕食のお礼だと言ってコンビニでロールケーキとバームクーヘンをダブルで買ってきてくれた。これまたすごいシンクロである。感激である。私を結婚式に呼んだ時には引き菓子はぜひバームクーヘンにしてください。よろしくお願いします。





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Last updated  July 14, 2005 06:20:30 AM
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