記憶の記録

2009.06.09
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ちょっと前の話ですが・・



その日
僕は地元に居て、市内を車で走っていました
17号国道は交通量が多く、その日も対向車線は渋滞でした
僕が走っている上り車線は珍しく空いていて
あくびしている対向車線の運転手たちを尻目に
快適に走っていました
その時


犬かなと思いましたがそれにしては動きが変です

スピードを落として近づいていくと
なんとそれは人間の赤ちゃんじゃないですか
赤ちゃんが17号国道の車線を
はいはいしていたんです

その瞬間、ぼくは最高の恐怖を感じました
パニックになりながらも
最も安全な方法をとらなければなりません

幸か不幸か、赤ちゃんが居る付近の対向車線は渋滞でのろのろです
ぼくの後ろの車は数台いて、未だ赤ちゃんに気づいていないようです

僕は自分の車を後続車が追い越さないように

車を降り
クラクションを鳴らし始めた後続車に手を振って合図し
赤ちゃんの所に走りました

もう、なんてかわいい赤ちゃんなんだろ
男の子だ


さっきまでの恐怖とパニックはホッと安堵に変わり
そして今度はそのこの親に対する怒りに変わって行きました

どう考えてもこの状況になる理由は思いつきません

クラクションを鳴らしていた後続車も
状況を理解したらしく
びっくり顔でこちらを見ています
すでに17号国道は上下車線ともに大渋滞です

でも
この赤ちゃんを僕が連れ去るわけにもいきません

あたりを見渡すと近くに中古自動車屋があり
その駐車場にドアが開いたままの車が止まっています

この赤ちゃんはあの車から這って来たのかもしれない・・

ぼくは、国道の渋滞を引き起こしている自分の車をそのままに、その中古車屋に入っていきました
店の中では店員と若い夫婦が商談中です

見るからに馬鹿夫婦です

僕は彼らに近づいていき
「あのーこの子・・」と言ったとき
母親がこちらを向いて
その瞬間、見知らぬ男が我が子を抱いているのを見て
思い切りパニック顔です
僕に何か言おうとして
でも言葉になってません

「この子が国道をはいはいしていたのだけれど、この子を御存知か」
若い母親は「ひー」と言っただけ
ぼくは、腹が立っていたものだから言いたいことも言えずに赤ちゃんを若い母親に渡しその店を出ました

国道は完全にストップ・・
やばっ
僕はあわてて自分の車に走り
ドアを開き乗り込みました
サイドブレーキを外し発車しようと前方を見ると

渋滞している対向車線の車の運転手たちが
みんなこちらを向いて拍手しています
前方が空いたのに発車せずに事の顛末を見ていたのでした

僕は照れくさくて、あわてて
がらがらに空いている17号国道を走り始めました

あとで、なんだかほんのりとした感動がわいてきました
この感動が僕へのご褒美でした





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Last updated  2009.06.09 09:47:26
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