Tough Boy-World of cap_hiro(Subtitle:sense of wonder)

Tough Boy-World of cap_hiro(Subtitle:sense of wonder)

2022年03月01日
XML
カテゴリ: 絶対存在論
神の存否-335
 スピノザの生涯を著した記述や文献に、彼が恋愛問題を扱ったものがない、ましてや、生涯独身で44歳の夭折であり、男女間の恋愛や不倫・三角関係は体験というよりは、書物や伝聞によるところが多いと想われますが、正鵠を射てるようです。定理三五の備考においても真相を離れてはいません。
 備考 妬み(ねたみ)と結合した、愛するものに対するこの憎しみは、嫉妬と呼ばれる。したがって嫉妬とは、同時的な愛と憎しみから生じかつそれにねたまれる第三者の観念を伴った心情の動揺にほかならない。なおまた愛するものに対するこの憎しみの大いさは、嫉妬する者がそれまで愛するものの愛し返しによって感ずるのを常としていた喜びの度合に比例し、さらにまた愛するものの結合する相手として表象される人に対して彼が前にいだいていた感情の度合に比例するであろう。というのは、もし彼がその第三者を憎んでいるとしたら、すでにそのことだけで彼は愛するものを憎むであろう(この部第三部の定理二四 ある人が我々の憎むものを喜びに刺激することを我々が表象するなら、我々はその人に対しても憎しみに刺激されるであろう。反対にその人が我々の憎むものを悲しみに刺激することを我々が表象するなら、我々はその人に対して愛に刺激されるであろう。により)。なぜなら彼は愛するものが彼の憎むものを喜びに刺激することを表象するからである。その上また彼は(この部第三部の定理一五の系 我々は、ある物を喜びあるいは悲しみの感情をもって観想したということだけからして、その物自身がそうした感情の起成原因でないのにその物を愛しあるいは憎むことができる。により)愛するものの表象像を彼の憎むものの表象像と結合せざるをえないということからも愛するものを憎むであろう。この関係は一般に女に対する愛の場合に見られる。すなわち愛する女が他人に身を要せることを表象する人は、自分の衝動が阻害されるゆえに悲しむばかりでなく、また愛するものの表象像を他人の恥部および分泌物と結合せざるをえないがゆえに愛するものを厭(いと)うであろう。これに加えてまた嫉妬する者は、愛するものが与えるのを常としたと同じ顔つきをもって愛するものから迎えられないということになる。そしてこの理由からも愛する当人は悲しみを感ずる。私がやがて示すであろうように。
 此の章の締め括りは、決して醜男でないスピノザが恋愛問題を起こさなかった謎は残るものの、男女間の機微についても相当に思考していたことが伺えます。



哲学・思想ランキング





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2022年03月01日 06時10分05秒
コメント(0) | コメントを書く
[絶対存在論] カテゴリの最新記事


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

×

プロフィール

cap-hiro

cap-hiro

カテゴリ

キーワードサーチ

▼キーワード検索

バックナンバー

2026年05月
2026年04月
2026年03月
2026年02月
2026年01月
2025年12月
2025年11月
2025年10月
2025年09月
2025年08月

© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: