Tough Boy-World of cap_hiro(Subtitle:sense of wonder)

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2022年05月11日
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カテゴリ: 絶対存在論
神の存否-406
 第四部定理一八備考の後半:追記
 さらに第二部要請四から分かるとおり、我々は自己の有を維持するのに我々の外部にある何ものも必要としないというようなわけにはいかぬし、また我々は我々の外部にある物と何の交渉も持たないで生活するというようなわけにもいかない。なおまた我々の精神を顧みると、もし精神が単独で存在し自己自身以外の何ものも認識しないとしたら、我々の知性はたしかにより不完全なものになっていたであろう。これで見ると、我々の外部には、我々に有益なもの、そのゆえに我々の追求に値するものが沢山存するわけである。そのうちで我々の本性とまったく一致するものほど価値あるものは考えられることができない。なぜなら、例えばまったく本性を同じくする二つの個体が相互に結合するなら、単独の個体よりも二倍の能力を有する一個体が構成されるからである。
 このゆえに、人間にとっては人間ほど有益なものはない。あえて言うが、人間が自己の有を維持するためには、すべての人間がすべての点において一致すること、すなわちすべての人間の精神と身体が一緒になってあたかも一精神一身体を構成し、すべての人間がともどもにできるだけ自己の有の推持に努め、すべての人間がともどもにすべての人間に共通な利益を求めること、そうしたこと以上に価値ある何ごとも望みえないのである。
 この結論として、理性に支配される人間、言いかえれば理性の導きに従って自己の利益を求める人間は、他の人々のためにも欲しないようないかなることも自分のために欲求することがなく、したがって彼らは公平で誠実で端正な人間であるということになる。
 以上は私がもっと詳細な秩序で証明し始める前にここに簡単に示そうとした理性の指図である。これを私がここに示した理由は、「各人は自己の利益を求めるべきである」というこの原則が徳および道義の基礎ではなくて不徳義の基礎であると信ずる人々の注意をできるだけ私に引きつけたいためである。今私は事態がこれと反対であることを簡単に示したのだから、ひきつづき私はこれをこれまでやってきたのと同じ方法で証明していくことにする。
 記:理性に支配される人間、言いかえれば理性の導きに従って自己の利益を求める人間が一卵性双生児・双子や三つ子・・であれば、相互に結合するなら、単独の個体よりも二倍の能力を有する一個体が構成されるとしたら、世界は理性に支配されるであろうことに成りかねない。スピノザの時代背景にはクローンは未だ登場していない。仏陀の遺骨や、仮にキリストに遺骨あればだが、クローン技術で復活させれば世界には理想が支配することになるのだが、如何なものでしょう。



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最終更新日  2022年05月11日 06時10分04秒
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