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April 29, 2006
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よもつひらさか

集英社 四六上製
☆☆☆☆☆◎
 短編集。見知らぬあなた、ささやく鏡、茉莉花、時を重ねて、ハーフ・アンド・ハーフ、双頭の影、家に着くまで、夢の中へ、穴二つ、遠い窓、生まれ変わり、よもつひらさか、の10編。

結末に多少触れています。厳密なミステリではないので、反転はしませんが、是非読んでみたいと思っておられる方はお気をつけ下さい。読まないほうがいいかもしれません。

*見知らぬあなた~なんとな~く、結末は分かった。演出展開が上手いので読めてしまうが。
*ささやく鏡~さりげなく怖い。しかし、恐ろしいといいつつ、自分が次に見たときの姿を予知(?)して映す鏡をそんな頻繁に見るのかなぁ?
*茉莉花~なんとなく本当の「影」だった茉莉花が可哀想に思えてしまう。これも何となくオチは検討がつくのに、読まされてしまう。
*時を重ねて~ハッピーエンドともビミョ~に違うような気がするのだが、妙にほのぼのした読後感を味わってしまった。なんでだろう?
*ハーフ・アンド・ハーフ~これが一番予測しやすい結末だった。怖いことは怖いのだが、現実感が少々希薄なせいで、ぴんとこない。

*家に着くまで~これもなんとな~く展開は見当がつくのだが、タクシー運転手と客のやりとりが面白くて楽しく(?)読めてしまう。
*夢の中へ~見事に読者をミスリードしてくれる。
*穴二つ~この作品で一番時代を感じた。1997年初出。私は終わりの頃にちょろっとやったことがあるだけのパソ通。この作品が書かれたとき、私はまだパソコンなんて、会社で伝票出すときのPC98しか使ったことなかった。。。。
*遠い窓~結末は想定内。想定外の設定で結末に至る過程は視点がくるっと変わるので、そこに想定内と思いつつ、ひきこまれた。
*生まれ変わり~これもなんとな~く想定内の結末。だが、貴子さんの性格設定が興味深い。上手く料理すれば、もっと禍々しくなるように思う。(ヲイ)
*よもつひらさか~いや~~、怖かった!!! ぢわぢわと恐怖が募ってくるのが非常に上手い。

 元々、これらの本自体に興味を持ったのは、職場近くの書店でこの作品の文庫が平積みされていて、そこにあるポップの表現に面白そうだな、と思ったのがきっかけ。怖いのは全作ではないとよく分かったが、それでも想定内の結末、と半分愚痴りつつ面白く読まされる。





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Last updated  April 29, 2006 01:20:39 AM
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