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December 13, 2008
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カテゴリ: ミステリ(日本)
吉岡道夫
光文社カッパノベルズ
☆☆☆☆☆
 今、某映画のお陰で三国志がマイブーム。だが、どこかズレている私はついでに魏志倭人伝もそれに含めている。この本も魏志倭人伝の中に出てくる邪馬台国の周囲の国の一つ「イ朱儒国」がどこだったか~ということを推理している。そしてそれを作中研究した郷土史家であり、地元の素封家の死が事件の発端となる。初版は1994年。
 ポイントになったのは漁業や釣りに携わる人々が用いる特殊な結び方だった。だが、この素封家の死は自殺で片付けられる。その頃、千葉県市川市に住む古代史が専門っぽいフリーライター叶のところに友人の友人から古代文字が書かれた拓本が持ち込まれる。これを解読していると、その持ち主まで殺されてしまう。そして、その拓本の最初の持ち主こそが土佐清水市の郷土史家で首吊り自殺したと思われていた男だった。さらに、この男の身内で拓本(4つに男によって分割されていた)を持っていそうな人間が殺される。そして、叶は調査のため、土佐清水に行く~という話。
 「イ朱儒国」の謎解きも、拓本の文章の単語が随分現代ぽいし、他の描写でも妙に現代的なところがあったが面白かった。また、名探偵が論理的推理で解決に導くという話ではないが、設定にムリがなく、ストーリーがスムーズに進む。 でも、これと同じネタ、実はU田Y夫の看板シリーズでも出てくるんだけど…。この程度なら、誰でも考えそうな話でもある。 あとは、細かいことだが、叶は市川に住んでいるという設定だが、これ、市川と本八幡を微妙に混ぜてるかも。知っている土地が出てきたのも楽しかった。
 それにもまして気になったのは、作中、犯人の「相棒」に寄せる友情の篤さだ。ここのところをもっと描写して欲しかったかなぁ…。気になってしょうがない。そして、この叶を探偵役にしたシリーズはあと二つあるようだ。こっちも読んでみよう。





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Last updated  December 13, 2008 12:19:19 PM
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