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October 7, 2009
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カテゴリ: ミステリ(日本)

ひたひたと
野沢尚
講談社文庫
☆☆☆☆☆
 数年前に突然亡くなった著者の遺作。
 合計5部の連作になる予定だったうちの短編2編と執筆間近だった長編のプロット。
 短編2作は倒錯したエロチックさの中でどこか戦慄するような怖さがあるが、ちょっと男目線であまり好みではなかった。これが完結していたらきっと何か別の物語が浮かび上がって別の感想を抱いたんじゃないかと思うのだが…。
 が、予想外に面白かったのは執筆予定だった長編作品「群生」のプロット。正直プロットなんて、ファン以外には面白くないじゃん、と高を括っていたが、テレビドラマであれだけ緊迫感のある脚本を書いた著者の作品だけあって、これだけでも十分面白かったし、感動的だった。舞台に流人の島「笛島」が出てくるのだが、ここは隠岐諸島の島前、中之島がモデル。私も数年前、台風が来るときにこの島に旅行に行って、一泊しただけで、台風でフェリーが欠航するから、と追い出された記憶がある。この本でも台風が迫るときであり、親近感を感じた。
 この作品、ちゃんとした長編小説で読みたかったな~。ただ、この著者の作品は多分他には2作くらいしか読んだことがないので、他のミステリ小説も読んでみよう。

 やっぱり、今も作品を発表していて欲しかった…。ご冥福をお祈りします。





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Last updated  October 8, 2009 01:02:06 AM
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