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June 11, 2010
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カテゴリ: ミステリ(日本)

なぜ絵版師に頼まなかったのか
北森鴻
光文社 四六並製
☆☆☆☆☆◎
 短編集。最初、この「お助けガイジン」で、明治時代のお雇い外国人の誰かが探偵役だと思っていたら、彼(ら)はどちらかというと黒幕。実際の調査には、お雇い外国人で東大の医学部主任教授エルウィン・フォン・ベルツ(黒幕)の書生葛城冬馬とアヤしげな新聞記者だの扇子屋だの僧侶だのと転職している市川喜三郎(一番最初の親につけられた名前、その後作中で変転する)。
 まだ不安定な社会をバックに、熱烈な日本贔屓であるベルツ他のお雇い外国人(作中実際に登場するのはナウマン、モース)他(外科医のユリウス・スクリバも黒幕補として登場、風刺画家のビゴーも出てくる)のキャラも面白いし、市川喜三郎のキャラもいい。また時々明治の元勲の名前が怪しげにささやかれる。明治元年生まれで作中少年から青年へと変わっていく冬馬とベルツ他の大人とのやり取りがコメディータッチで面白い。





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Last updated  June 11, 2010 05:09:11 PM
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