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2014.09.05
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カテゴリ: 読書
『部長刑事』というタイトルのドラマをご存じでしょうか?
私が生まれる以前、1958年に始まって2002年まで続いた
関西ローカルのドラマです。

毎回楽しみに見る、というよりは
毎週土曜日、ふとテレビを見たら『部長刑事』が放送されていて
「あ、もうこんな時間?」と思うような、地味な感じのドラマでした。
(夜7時台のドラマでした)
それなのに実に40年以上続いたわけで、主人公は何代か変わっています。

就職して数年目のある日、通勤途中の地下鉄谷町線東梅田駅の近くで

「まさかこんなところを俳優さんが歩いているわけはない」と思ったのに
『部長刑事』のロケだったと後でわかって驚いたことがあります。
正確には『新・部長刑事アーバンポリス24』です。

さて『婚活刑事』と『部長刑事』に直接関係はないのだけれど
共通点があるにはあって、どちらも舞台が大阪で
著しくえぐい描写の事件は出てきません。

あ、一つ ことわっておかなくちゃ。
『部長刑事=ぶちょうけいじ』、
『婚活刑事=こんかつでか』と読みまする。


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***
大阪府警に所属する刑事、花田米子は鳥取県出身の独身刑事。

計算上は29歳の7月7日までに妊娠しないと間に合わない。
日数にして450日後には結婚(入籍だけでも…)していたい米子は
忙しい仕事の合間に婚活にいそしんでいる。

しかし、うまくいきそうになるといつも問題が発生する。
米子が惚れた男は何故かいつも犯罪者なのだ。

同僚刑事は捜査の際、米子が好意をもった相手を内偵するだけで
犯人逮捕に至るという事態になっている。

犯罪を憎む米子は、自分は呪われた特異体質(?)なのか、と悩むのだった。

今度好きになる相手こそ例外ではないか…
淡い期待を抱きながら、今日も婚活に励む米子だが…
***

梅田、浜寺公園、谷町四丁目、東梅田、十三、神崎川、中津…
小説の舞台が本当にローカル。
全部知っている、というよりも
偶然にも親しみがある場所ばかりなので
読んでいると知らず知らずニマニマしてしまいます。
一方で米子が語る故郷 鳥取のうんちく話は
著者 安道やすみち自身が鳥取県出身ということで
説得力大です。

一話一話のテンポが良く、面白く読めました。

ただ、この小説はタイトルに刑事とついてはいても
ジャンル分けするとなるとミステリには入れられそうもありません。
というのが、一話に一つ犯罪が起こり、犯人も登場するものの
犯罪の描写がさらっとしすぎているし、
トリックなどの種明かしもありません。
最初から花田米子が好きになる相手が犯罪者だと明示してあるので、
大どんでん返しといったスペクタクルもありません。

だけど、この小説は憎めません。
粗いけど面白い。

私は この小説はドラマ向きだと思うんです。
かつての『部長刑事』みたいに
30分くらいの連続ドラマで見てみたいものです。
もし本当にドラマ化されたら、
めったにテレビを見ない私でも毎週楽しみにすると思います。
あ、ただし、舞台を東京に移して…っていうのはナシでお願いしますね。



ところで、小説の内容とは無関係なのですが
『婚活刑事』を読んでいて、ところどころ言葉の言い回しに
違和感を覚えました。

たとえば
「トマトソースが香ばしい匂いを店内に広げる」
という表現。
私だったら
「トマトソースの香ばしい匂いが店内に広がった」と書くだろうなァ。
トマトソースを主体にするのか…

また
「外からカラフルな中の様子がはっきり見れるおしゃれな教室だ」
私なら多分
「はっきり見える」と書くだろうなァ。

揚げ足を取りたいわけでもなく、
「日本語が乱れている!」と嘆きたいわけでもないんです。
安道やすみちさんっておそらくお若いんでしょうね。
面白く読みながらも、自分が時代に取り残されている気がしたのでした。
ちょっと しょんぼり。




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最終更新日  2014.09.05 08:58:23
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