まいうぇい日記

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2007年07月22日
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カテゴリ: 雑記
祖母が、肺気腫とガンを患ってます。高齢で手術の負担に耐えられないだろうということで、手術で病巣を取り除くことは諦め、病とともに余生を過ごすことを選択しました。

選択しました、と書きましたが、当の本人にはそんな覚悟もなかったんだろうな。
「みんながそう言うんだったらそれがいいと思ってねぇ…」って言ってた。
「私はようわからんから、全部○○(長男、私の父)に任せてるんよ。頼りにしてます」って感じ。

倒れてから2ヶ月ほどは、2人部屋の緊急入院患者用の病棟に入って療養していました。病状は1ヶ月ほどで落ち着いたのですが、他病棟のベッドに空きがなくて。その後、ようやく長期入院病棟に部屋が空いて、移動。今度は4人部屋。看護士の人数は減るけど代わりに介護ヘルパーさんがいろいろお世話してくれます。向かいのベッドには寝たきりのおばあさん、隣のベッドには祖母と同い年で同じく肺の病気のおばあさん。病院なんだけど、入院してるのはお年寄りが圧倒的に多くて、なんとなく老人ホームのような…?でもやっぱりみんな病を抱えていて、病院。

病棟を移ったとたん、祖母の状態は一気に悪化。
病気自体は小康状態を保ったままなんですが、精神状態がね…。
「ここじゃ屈伸運動もできんね…」(なんで?場所あるじゃん?って聞いてもなぜかここじゃできないらしい。)
「うちに帰りたい…」(ほんとにその覚悟あるのかしら…)

このちょっと手当てのゆるやかな病棟には、軽くリハビリというか、準備体操というか、病気を持ったままでも生活できるってことに慣れるための準備期間として入ったんだけど。。。ここで退院が遠のいた気がする。結局3ヶ月ここに入院してました。

ガンの痛みのようなものはないらしいのですが、呼吸が苦しいのか、寝過ぎで体調が悪いのか(ある日揉んでみるとめちゃくちゃ肩凝ってた)、いつも「しんどい、しんどい」「どうしたらいいのかわからん」「どうにかして」とつぶやいてました。お見舞いの家族が来ると、「胸さすって…」(気休めにしかならないんだけど)。帰る時には、「(時に目に涙をためながら)帰るん?帰らんどいて…。もうちょっといて」。毎日だれかが何時間もお見舞いに来てるのに、ちょっと遅くなると「早く来て」って病院の人に電話させる。入院前はあんなに足腰がしっかりしてたのに、まったく立ち歩かなくなり移動が覚束無くなる。看護士さん達が手早く着替えや尿取りパッドの交換をしてくれることに慣れて、自分ひとりで着替える気力もなくす。能力があるのに自分で着替えようっていう意欲も見せず当然のように着替えを手伝わせられるのにはカチンっときた。なんでもかんでも「できん(出来ない)」って言う。
夜中は眠るのが怖くて眠れないらしく、人が来ている昼間にうとうと…。
まわりに人がいないと不安で仕方がないらしい。

病気の人の苦しみは、その病気になったことのない私には理解しがたいから、「そうなんだ」って聞いてあげることしかできない。本当に楽にしてあげることができるなら、そうしてあげたい。でも毎日胸をさすってあげたあげく、結果、おばあちゃんは廃人になりました、なんて耐えられない。ほんとに耐えかねて「おばあちゃんが自分で何もやらなくなって自暴自棄になってるのがすごくイヤなの」って言ったら、病院の担当医にもそう怒られたって言って、趣味の短歌のために夜中にノートに書き留めてた言葉をちらっと見せてくれた。「死にたい」的な内容…これを先生に見てもらったらしい。(苦しさを他人に当てつけたいのかなって思った)

完全に鬱状態じゃないかしら。。。もともとネガティブな性格のおばあちゃんなので(それは本人も昔からよく言ってた)、病気の重圧に耐えられないんだろうな…。入院生活で自律神経もぐちゃぐちゃだし。

なるべく笑顔で聞き流してたけど、聞き流しきれなかったカチンってくるネガティブ発言の数々。
病気が奇跡的に持ち直したので、おばあちゃんがヨガで培ってきた体力を褒めたら、それを全く否定して「皆が一生懸命やってくれたおかげ。」一見謙虚でいい話だけど、自分で立ち向かうことを完全拒否してるみたいでムカついた。
隣のベッドの、何かと気にかけて優しくしてくれるおばあさんについて、「同じ病気だっていうけど私ほど苦しくないと思うよ。」だって。苦しさは本人にしか分からないよ。比べるな。

今さらだけど、90歳を超える今からでも、余生をなんとかポジティブ寄りですごしてほしいって思って、「悪いことばかり考えるクセを無くすためには、練習だよ」「しんどいって呪文のように呟くのは変えた方がいいよ」って言うものの、具体的にどう変えたらいいのか、私にもよく分からないので、実践できるような本か何かないかなーって探して、見つけた本。
もう、「イヤな気持ち」にふりまわされない!
若い女性向けだからちょっとイマイチ例え話がイメージしづらいかなーって思ったけど、私が読み上げて説明するからどうにかなるかっ 病室で無為におばあちゃんと向き合ってるよりは建設的…。(といいつつ、私もなかなか読んであげる気力がおきず、買ってから読んであげるまで結構時間がかかった)


自己啓発系の本としては私はちょっと物足りなく思ったけど、自身も鬱になったことのある女性精神科医が、メンタルケアやコーチングの手法を使った克服経験を活かして書いてるので、説得力があります。タイプ別にこう口癖を変える、とか、食生活の話とか、ほんと実践的なのが良いところ。

5つにタイプ分けしてある「ストレスを溜めやすい考え方」、これのどれかあてはまるところを踏まえて「しんどい」に変わる口癖を見つけられたらな、って思って、おばあちゃんに聞いてもらいました。で、「5つのタイプのうち、どれか自分にも当てはまる考え方あった?」って聞いたら、「ほとんど当てはまる…」って。ほ、ほとんどですか。ちょっとびっくり。それじゃほんとに辛いよね。でもそれなら口癖変えるだけでもかなり良くなるんじゃない?って思って全部読んであげたけど、新口癖候補がたくさんありすぎてしぼりきれなかった(苦笑)
例え話が、若い女性向けなので、死期を目の前にした人には向かないものもあって、おばあちゃんに読んであげるっていう目的ではちょっと消化不良で終わりました。

ただ、「呪文みたい」って言葉はおばあちゃんには響いたみたいで、「しんどいって口に出さないようにしてるよ」だって。たまについつい口に出ちゃうそうだけど。できれば頭の中でぐるぐる回ってる「しんどい」も消えたらいいんだけどな。難しいね。

他にも叔父がおばあちゃんのために拡大コピーしてくれた文章を読んだけど、それも病について不平不満を口にするんじゃなくて、感謝の言葉を口にしなさいっていう内容。(哲学者カントが病の殻を破って偉大な哲学者になった話、に感動して病を克服した偉い人の講演話。宇野千代さんの本らしい)


とかなんとかしているうちに、毎日病院に通って面倒見ているうちの母(祖母から見ると嫁)が「病院通いに耐えられない!」ってことで、不安はあるものの在宅介護に切り替えることに。うちの母は「私がやりたくないことはやらないよ」って宣言して、なるべく祖母自身が自分で自分のことができるように促すタイプ。最終的に祖母の面倒を見るのは自分だっていう自覚があるから、むやみに甘やかさない。(といいつつ、真面目に毎日病院通ってたあたりは偉いのか、甘いのか。)「退院」という目標を掲げて、おばあちゃんに一生懸命自立を促しました。「家に帰りたい…」って言いながら、「こんな状態で家に帰れるわけがない」なんて言ってたおばあちゃんが、母の意欲に触発されて、ちょっと前向きに動くようになりました。










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最終更新日  2007年07月23日 03時40分55秒
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