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ピーター・センゲ著「最強組織の法則」の中で、学習する組織の5つの要素の一つとして「自己マスタリー」という言葉が使われている。 「自己マスタリー」という言葉は、個人の視野を常に明瞭にし、深めていくことを表している。本の中で説明している部分を抜粋してみる。 「自己マスタリーに、心の解明や解放を扱うものでないが、心の成長を必要とする。 それは人生を創造的な仕事として受けとめていくことであり、人生を受け身の視点ではなく、 創造的な視点で生きることだ。」 「この自己マスタリーによって二つの基本的は活動が具体化する。」 「ひとつは、自分にとって何が大切かをつねに明らかにしづづけることだ。 われわれは、この過程で突き当たる問題にあまりに多くの時間を取られるため、 そもそもどうしてその道を歩いているのかを忘れてしまう。」 「二つめは、どのうにすればいまの現実の姿がもっとはっきりと把握できるようになるか、 学習をつづけることだ。 非生産的な関係に巻き込まれることがあることはだれもが知っている。 どうしてそこで身動きがとれなくなってしまったかといえば、 何か問題がないふりをしつづけているからである。」 私は、この説明を聞いても、依然として理解できなかった。さらに読み進むと、 「クリエイティブ・テンションの原則は、自己マスタリーの中心原則であり、 このディシプリン(規律)では、あらゆる要素の中核となる。」という説明があった。 キーワードは、クリエイティブ・テンションという創造的緊張となる。 自分が考える「望ましい未来の映像」としてのビジョンをかかげ、現実とのギャップを縮めようとする力が創造的緊張の力となる。 例えば、自分が「学習する組織」のセミナーを開催している映像をビジョンとしてイメージする。100人の参加者は、私の身体から発信されるメッセージに、活性化の希望を感じる。夢のような仮想体験となる。100名の参加者に「学習する組織」の持つ力を分けてあげたい。単純かつ、明確なビジョンは、創造的緊張のアンカーとして、しっかりと根付くことになる。そして、現状の自分の姿と、ビジョンとのギャップを、どうにかして縮めるようとする力が、創造的緊張の力となる。 自己マスタリーに対する組織の抵抗についての記載があった。 「自己マスタリーのもたらすこれほどのメリットに、だれが抵抗できるというのだろうか。 ところが、抵抗感を感じている人々や組織は多い。 自分の会社の人々の全面的な発展を望む立場をとれば、従来の従業員と組織の契約関係から、 根本的な飛躍を遂げることになる。 いくつかの面では、伝統的なビジネス習慣からのもっとも過激な離脱となる。」 このような創造的緊張を続けていると、不安になることが予想される。 「目標が高すぎるのではないか。」 「自分には達成できないのではないか。」 「職場から抵抗されるようなビジョンを持ち続けていいのだろうか。」 そんなネガティブな感情に負けてしまうとき、安易な行動は、ビジョンを「現実的な目標」に置き換えてしまうこと。自分のビジョンをあきらめて、少し高めの目標に向かって行動を進めていく。この状態で、創造的緊張は、かなりゆるんでいる。さらに、実現可能な目標まで下げることにより、安心感と一時的な成功を手に入れようとする。創造的緊張は、伸びきったゴムのように、力なくゆるんでしまう。現在の開発現場における、伸びきった緊張感とつながるものがあるように感じる。 個人のビジョンとか直感を、評価することが可能だろうか。自己マスタリーの効果を定量的に測定しようとする伝統的ビジネス習慣そのものが、自己マスタリーに対する抵抗となりえる。 未来のリーダたちが、日常の生活の中で自己マスタリーを育もうとする場合、必要となるのが、「ビジョンを自由に語る環境」の整備である。通常の会議、会話の中で、ビジョンを語ることについて、強い抵抗を感じる人が多い。 コーチングのように、安全で何でも話せる場を用意し、その中で自分の中にある本当のビジョンを語り、自分のやりたいことを再認識してもらうことを、一つのアイデアとして提案したい。私は、ビジョンをもった人たちが、創造的緊張を持ち続けることができるよう、継続的に支援していきたいと考える。
2005/03/30
「数年前までは、1年以上かけて、じっくり作っていたんですが、 最近は、6ヶ月ごとに製品を出すことを要求されているんですよ。 前の製品で、少しでも障害があった場合、その影響が次の製品の開発のリソースを 奪ってしまうのです。 これでは、開発のスキルを身に付けたくても、時間を作ることができません。」 あるソフトウエア開発者にインタビューしたときの回答をご紹介しました。 製品出荷サイクルの短縮化によって、開発者の作業負荷に影響がでてきている。さらに、新しい技術、知識の更新スピードが高まり、保有している知識・ノウハウの陳腐化が早まるという現象が発生している。教育に関わる支援をしていても、技術の高度細分化により技術をマニュアル化して伝承することが事実上不可能になっている。 過去から続いている、統一性、効率、秩序かを重視していた、統合する組織では変化の激しい分野では変化に対応できなくなってきている。そこで、それぞれの組織で自立的に変化を先取りして、価値を創造している「学習する組織」が求められるようになってきた。 「学習する組織」が注目を浴びている背景には、MIT(マサチューセッツ工科大学)のピーター・センゲが1990年に著した「最強組織の法則」(The Fifth Discipline)という本がある。その本の中で「管理する組織」と「学習する組織」との土台から区別するものとして、「学習する組織の五つの鍵」というものが提唱されている。本当の意味で「学習する」ことができ、能力をたゆまなく向上させて最高の夢を実現できる組織をつくるうえで、不可欠な要素が抽出されているのである。 学習する組織の5つの要素は、「シシテム思考」「自己マスタリー」「メンタル・モデルの克服」「共通ビジョンの構築」そして「チーム学習」という構造から成り立っている。それぞれについては、個別に紹介していくが、重要なのは、これら5つの要素が、ひとつのまとまりとして前進することが肝心となる。その意味で、「システム思考」は、他の4つの要素をまとめる働きをする。 「チームワークづくり」と称して同僚で自然体験に出かけても、いざ職場にもどり、仕事上の問題に直面すると、根本的意見の相違によりコントロールドラマを行うことに変わりがない。危機的状況にあって、組織一丸となって問題の解決にあたったとしても、通常の業務にもどると、やる気が蒸発してしまう。異常な売上でスタートしたプロジェクトでも、顧客や社員のためを思う立派な意図があったとしても、いつのまにか意気消沈して、やるきがフェードアウトしてしまう。「システム思考」だけで、これらの状況を改善しようとした先任者たちは、「システム思考」が受け入れられための、土台となる環境整備の必要性を実感したようである。 学習する組織を実現するために、5つの要素は、どれ一つをとっても欠かせないものであるようだ。そして、全身全霊をもって、生涯そのプロセスを継続し、成長していく組織だけが手に入れることのできる、究極の組織のあるべき姿なのかもしれない。 まずは、これらの5つの要素を自分なりに理解し、ともに研究する仲間と刺激しあいながら、自ら「学習する組織」を構築してみることが必要だと考える。すでに世界中で「学習する組織」について、研究が行われている。すでに1997年には、MITにて組織学習教会が出来上がっている。自分自身が、このような動きに気が付いていなかったことに反省するとともに、形式的な改善を実際に推進し、実装し、手法に対する限界を感じている今、もう一度基本に立ち帰り、「本当の学習」ということについて、じっくりと調べ上げることにした。 すでに改革の余波が、海外から日本に押し寄せてきている。今の技術だけで、ここ数年後の開発革新に立ち向かうだけの活力を生み出すことができるのだろうか。私は危機感を感じている。
2005/03/28
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