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2022-0110ルビーとピエロ

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2026.02.06
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朝裕子が部屋でお化粧をしていたら船長のアナウンスの声が聞こえた。
「アカプルコに着岸中です」 
 着替えを始める裕子。
 そしてシャトルバスに並んで座っている裕子と聡美。
 ガイドが説明をしていた。
「支倉常長さんの像を遠くから拝見します。その後、展望台よりアカプルコを一望いたします」
 楽しそうな二人。
 アカプルコの海岸に出ると7、8人の日本人がいた。裕子と聡美もその中に入っている。ガイドが話している。
「さて では どなたから?」
 裕子がさっと手を上げる。
「では 裕子さんから」
 聡美が心配して
「裕子さん怖くないの」
裕子の目がキラキラして
「怖いけどせっかく来たんだもん」
「私は高い所は苦手」
「でもうちの船では聡美さんのお部屋の方が高いのよ」
「そういう問題じゃないの」
 もうガイドに連れられてパラ・セーリングのコーナーに入っていく裕子。
 あれよあれよと装具を付けられた裕子が登場する。
 聡美に手を振る裕子。
 さて舞い上がってみると
「気分爽快」
 と声をを上げる。空から見下ろすと海辺やアカプルコの海岸線のホテルや家並みが見えた。
 そしてアカプルコの海岸のパラ・セーリングの係りが旗を振っているのに知らん顔をしている裕子。ガイドが声を上げて
「裕子さん裕子さん 今 右手で引っ張らないとどんどん遠くへ行っちゃいますよ」
「えェ」
 驚いた聡美が裕子に手を振るが裕子はにこにこ笑って手を振っている。
 パラ·セーリング係りとガイドが裕子を追いかける。聡美も追いかけたがすぐに走れず座り込んでしまった。
 しばらく経ってアカプルコの海岸に戻ってきた係り員とガイドと裕子。裕子の装具が取り外すされた。その頃ようやく追いかけて来ていた聡美も近づいて来た。
 興奮していた裕子が
「旗が見えたら右手のロープを引っ張って その後に離せばいいのにうっかり忘れてた。聡美さんもやってみて!! 楽しいわよ」
「もう。みんな心配したのよ」
 と裕子の肩を揺する。
 もう係リ員とガイドは装具を持って離れていく。裕子と聡美も海岸を歩き始める。悪かったとやっと気づいて
「ごめん」
「ホントにもう」
「聡美さんはパラ・セーリングしないの?」
「私はいい」
「私はもう一回しようかな」
「えっ!?」
 もう他の日本人がパラ・セーリングをしているのが見える。その人を見上げて裕子は思った。
「あのまま遠くに行ってもいいと思ったの。鳥になって世界中を眺めてそうやって死ぬんだったら それでもいいって」
 裕子を抱きしめる聡美。
「聡美さんは年下なのにいつもお姉さんね」
「もう鳥にはならないで」





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最終更新日  2026.02.06 09:40:05
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