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2007年11月20日
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カテゴリ: 坂田 博昭

 先日、JRAから来年の競馬開催の日程や番組概要が発表されました。

 それと同時に、かねてより注目されていた「控除率」、すなわち主催者(この場合JRA)の取り分の引き下げがどんな形で行われるのかについても、具体的に明らかになりました。

 さしあたり、興味があるのは JRAプレミアム と呼ばれる、払戻金の上乗せレース。発表によれば、1月5日に行われる 東西の金杯 、6月1日の 日本ダービー 、そして12月28日の 有馬記念当日の3場全てのレース に限って、 5% だけ私たちファンが払戻金として手に出来る金額が増えることとされました。

 ちょっと難しい話になりますが、控除率の引き下げというのは、一般の商店で言えば実質的な 「商品の値下げ」 に当たります。
 現実には、馬券の当たり外れは人それぞれあるわけですが、物事を簡単に考えるために「率」で考えれば、これまでは「100円の馬券を買って味わえる楽しさやドキドキ感」を買うために、私たちは25円払っていました。それがこのJRAプレミアム対象レースに関しては、20円支払うことで同じ「楽しさ」を味わうことができるわけです。

 そう考えると、これはずいぶんな値下げでしょう? 競馬のレースの値段が、単純に2割引になる ということです。競馬の世界では、意外と安易に「控除率を下げるべきだ」などと言われることもあるようですが、普通の商売なら、2割の値下げは相当な覚悟がなければ出来ません。

 勿論、単なる値下げでは、それで損なわれる利益を補えませんから、JRAとしてはこの「JRAプレミアム」対象レースをターゲットにした、何か別の販売促進策を打つでしょう。そうした総合的な戦略で、何とか一層の利益を得ようとするから、値下げが効果を発揮するわけです。 言い換えれば、体力がまだあればこそ、このような値下げも含めた販売戦略が打てるわけですね。

 翻って、我らが地方競馬を見てみれば、とてもそのような「値下げ」を出来るような状況にはありませんよね。とにかく「商品」の価値を落とすことなく、買ってもらうか。そちらの方からのアプローチが、引き続き重要になってきます。

 色んなイベントなんかで集客を…という動きが多いみたいですけど、ここは一つ「商品」である 馬券そのもののプロモーション をもっとやってみたらいかがでしょうか?

 香港では、2年ぐらい前までは「時代はワイド」(だったかな?)などと銘打って、ワイド馬券を買いましょうキャンペーンをやっておりました。しかし昨今では、香港競馬と言えば、3連複!らしいです。

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 これは競馬場内のポスター。1番人気の馬の58%が3着以内に来てますよ!なんて具体的なことまで主催者側が宣伝。ご丁寧に、3連複馬券の買い方まで教えてくれています。

071120-2.jpg

 こちらは、過去に行われたレースを例にとって、「3連複は儲かるよ!」と教えるポスター。単勝2.8倍の馬が絡んでいても、3連複は192.8倍。ワイドを3つ全部当てるよりもはるかに儲かるということが、表の数字に示されています。 まあ現実には、そううまくはいかないわけですけど…あくまで例ですね。

 香港では、主催者=商売をする側がここまで熱心に、データまで持ち出して自分たちの「商品」を説明し、そして勧めている。競馬だから「そこまでやるのか?」と思うかもしれませんけど、街の店だったらそのぐらいの売り込みは当たり前にやってます。むしろそこまで頑張れない商売は、次々と消えていっているのが今の世の中。 

 日本でも、3連単が出来てからは3連複の存在感が意外と薄くなっているようです。その中には、(私のように)闇雲に3連単に手を出しているというファンもいるでしょう。知っているようで知らないこと、当たり前と思っていても意外と正しく理解されていないことを丁寧に啓蒙することも、「商品」をお客さんに知ってもらうという意味では、思いがけぬ効果があるような気がします。

 こないだ帯広に出かけたときに、ちょっとパチンコ屋さんの様子を見てみました。シマの半分近くがいわゆる 「1円パチンコ」 になっておりました。これも冷静に考えれば商品の値下げ。それも4円だったものが1円になるわけですから…ちょっと常識的には考えられないんですけど、そうしないとお客さんが入ってくれないのが、今のパチンコ業界なのかも知れません。

 競馬の世界では、安易な値下げだけに頼ることなく、是非とも色んな知恵を絞って、勿論私たちも頑張って、お客さんとお金を呼び込まなければならないなと、強く感じた風景でした。






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最終更新日  2007年11月20日 20時40分35秒
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