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火曜日の担当は、坂田博昭です。
日曜日の中山・AJC杯の結果を巡っての、裁決の新ルールについての議論。興味深く推移を見守っています。地方競馬でも4月から同じ考え方で裁決が行われるようになる予定と聞いていますし、自分の理解の整理と深度化という意味でも改めて勉強しておく良い機会と思い、改めて新ルールに関する資料を精読したりしています。
確かに、走行妨害とそれに伴う被害がかなりハッキリした事案でしたし、報道を見ると粗相質問されてやむなく答えたのでしょうが「過去のルールに照らせば云々」的な話が運営サイドから出たりしたことも、見ようによっては「かつての方が良かった」という論を勢いづかせる原因になったのかも知れません。
物事を見る出発点が「去年はこうだった」から始まれば、それと比べて基本になる発想が全く異なるルールの中で起きた今回の出来事に対して違和感を感じてしまうのは、当然のこと。プレイヤーは勿論のこと、私たちファンの立場としても、こういう事案を通じて考え方をきちんと理解する必要がありそうです。
報じられている内容が「降着になるかならないか」「審議のランプがつくかつかないか」ということに少々傾斜しすぎているために本質に気がつきにくくなっている嫌いがありますが、結局のところよくよく読むとJRAが説明しているように、
「競走馬がレースで実際に見せたパフォーマンス(到達順位)を尊重する」ルールである
…という、このことに尽きるのではないでしょうか。

実際、すでに日本の新ルールと同じ考え方でレースを行っている香港では、妨害があっても降着になるケースは殆どありません。ご覧の写真はシャティン競馬場で結果的に本当に珍しく降着になったレースに行き会った時に、あまりに珍しいので掲示板の写真を撮影したものです。このあと、3着と4着の着順が入れ替わりました。
思わず記録写真を撮りたくなってしまうぐらい、繰り返しになりますが日本の新ルールと同じ考え方をすでに採用している香港の競馬では、降着なんてまずもって目にすることはないわけです。
現実に目の前で起きたレースの結果を尊重。そういうことなんだと思います。
この点、根本的に発想が異なるということがきちんと周囲に、とりわけファンに伝わっていたかどうかということにおいては、自分も業界の端くれとはいえレースをお伝えするという立場でお手伝いをしている身として、内心忸怩たる思いがあります。もっと今回のルールの変更について自分自身が正面から捉え、伝えようとしていたかどうかということについて、反省しているところです。
あとは、よく言われる「透明性」なんですけど...これはもう、印象みたいなものの世界じゃないでしょうか。このことに限らず、日本では何かと「隠す」方向に進んで、結果融和できない、理解出来ないということも至る所で見ます。


これは以前にもご紹介した写真。オーストラリアの競馬場で、走行妨害の申し立てを受けて審議が行われているシーンの実況映像です。こうしてジョッキーが事情聴取を受けているところも、最終的にジャッジが裁決を下すそのシーンも、裁決室からの映像と音声によりライブで公開しているのです。
ちなみに、このときも最終的には着順が入れ替わりました。
ま、こうした例は極端などこまでやるかという話ですが、要は理解と納得性。それを着実に推し進められるようにこれから運営サイドでも考えて手を打って下さるでしょうし、その上で競馬という競技をプレーする皆さんも、それを伝える私も含めたメディアも、そしてそれを楽しむファンも、新たなルールをそれと受け止めていけばいいのではないでしょうか。
ルールは、関わる全ての人々の協業で作られ、成熟させていくもの。
私はその様に思っています。
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