放射能というのは、慣れちゃうんですよ。直ちに影響はないというのは本当なんです。慣れちゃうんです、その状態に。というのは、ずっと体がその修復をやり続けるわけです。DNAが切れたら酵素が出てということに慣れ続けて、酵素の蓄えがなくなったとき、発病しますから、だからそんなにそんなに大人であっても放射能に自分をさらしてDNAを切られ続けることというのはよくないんですね。
ですので、お休みがあったら、なるべくちょっと放射能の低いところに移るだとか、そういう注意は大人でも必要です。だって、親が倒れたら、子どもはどうしますか。ものすごい孤児が増えてましたよ、向こうで。
胃が痛いとか、食欲不振とか、頭痛、体がだるいとか、むくむとか、口の中に口内炎ができてなかなか治らないとか。
お医者さんはなかなかその見分けがつかないです。血を採ってもそんなに変わらないし、お母さん、神経質だよと、そういうふうに言われて。
お年寄りのお医者さんなんかはそういうふうに言うかもしれないですよね、あんまりわかんないということは。特に、お年寄りで元気な人はよくわからないかもしれない。いるんですよね、お年寄りで元気な人というのは、そうすると、放射能が入るのも遅いし、抵抗力のない人は、何か体力落ちたなという感じがすると思うんですよ。でも、お年寄りで元気な人だと、放射能は入ってこないわ、前とそんなに変わらないで、若い連中が何かごちゃごちゃ言ってると、何か気力がないとか、根性がないとかという話になると思うので、これは体感していくレベルなんでね。
ちょっと放射能のないところに行くと、体からいっぱい毒素が出てきます。白河市の子かな、ちょっと 1 週間ぐらい網走で保養にいらしてたんですけど、子どもたち、何か吹き出物みたいなのがいっぱい出てきてました。チェルノブイリの子どもたちもそうなんですけど、とびひとか、皮膚がまず弱くなるので、そういう毒出し、そういうのはやっぱりあるねって、同じ症状を出してました。
ちょっと一気にしゃべっちゃったんですけど、質問とか、ここら辺で一回。何かないですか。
質問者 保養のときは基本的にEM・Xでしたっけ、それとペクチンとかをたくさん食べるという療法が中心だったんですか。
野呂 基本的に、日本での普通の生活というのがまず大事なんですよ。まず私たちがやるのは、子どもたちを笑わせること、で、何かこういうことを言うと嫌だなというのは、長崎の○○先生が笑えば放射能が抜けるとか言ってるんだけど、放射能が抜けるから笑うんじゃなくて、笑って抵抗力を上げるということね。
で、その子どもたちがいる地域というのは、親も暗い顔をしてるんですよ、もう。どどめみたいな顔をして、もう自分も具合悪いし、先も見えない、未来もないし、みたいな感じで暗いところから子どもたちは来てるので、まずメンタル分を明るくしようというのが第一なんですよ。
それから補助的に、EM・Xゴールドというのは、これは子どもたちの抗酸化力を高めるので、それは飲ませましたけれども、食事は、最初はやっぱりそういう軽いものしか食べられないので、バナナとか、トマトとか、キュウリですよね。で、中盤戦、元気になってきたら、白いご飯とか、鮭とか、普通の日本食を食べさせてます。もちろんバナナ食べたいとか、果物食べたい場合は、新鮮な野菜はすごいたくさん食べてほしいので、そういうのは食べさせてます。
だから、なるだけ日本の普通の生活をしながら、そういういいもの、で、すごい食べ物を気をつけるお母さん、いるんですけど、これは放射能にいいとか、悪いとか、だけど、ごみみたいなお菓子食べさせてるんだよね、それと同時に。駄菓子というか、スナック菓子ね。とか、チョコとか、あんなのはもう健康にいいとか、悪いとか以前の話だから、そういうものを食べると、抵抗力落ちますよ、元気でも。何かポテトチップスとか、スナックとか、何か揚げたお菓子とか、ああいう類は、そういうふうになったら食べさせないことです。凌駕できないです。それも酸化物質ですから、既に揚げたお菓子は酸化してるから、体の中の酵素を奪うんですよ。だから、いいものも与えたいけど、悪いものも入れるのもやめてください。
だから、しばらくは牛乳を控えるというのは当然です。どこからでも入り込みます。汚染された牛乳をシャットアウトできる法律になってないでしょう。基準が緩んできてるということは、一番よくないんです。基準をどんどん厳しくすればするほど、世界から信頼を得られるんです。でも、ここまでいいでしょう、ここまでいいでしょうってやってるのを世界中の人は知ってるんです。
私もフランスの記者からメールで問い合わせが来ました。そういうものはどういうふうに見てるんだという、福島県産の野菜をみんなで買って応援してるのを、あなたたちはどう思うんだと。それはいっときの感情でしかないって私は書きました。それは世界中からのひんしゅくになってるんです。
それは福島の人のことを責めてるわけじゃないんです。日本全体の放射能に対する姿勢が問われてるんですね。
基準を緩くして、何でも食べましょう、ここまで大丈夫、ここまで大丈夫ってやってるのは、同情的な感情がある人でしか共有できないんです。
外国の人は関係のない話なんです。だからイタリアとフランスでは、日本の食品はもうストップになってるんです。そこまでして食べるお義理はない。
そういうことじゃないんです。すごい厳しくすることで、安全な食べ物が手に入るんです。緩めることで、みんなが逃げていくということはどういうことが起こるかというと、風評被害が起こるんですよ。
チェルノブイリって、ベラルーシでも 10 年前から食べ物の調査はもうやらないですから、ベラルーシの方たちが、私たち、子どもたちの軍資金とか、募金で集めてるのを知ってて、募金集めるの大変でしょう、ベラルーシのチョコレートとか、ウォッカとか、買って持っていって、日本で売ったらどうって、とてもおいしいでしょうって。
確かにおいしいですけど、放射能チェックはしてないとか、基準が緩い国のものを買ってって、もし万が一ちょっとでも放射能が出たら、日本の人、激怒しますでしょう、当時は。今はみんな緩まってるけど。そんなもん、気持ち悪くて買いたくないでしょう、事故後 25 年たっても。 25 年たっても気持ち悪いです。
だけど、今、日本で起こってることは、同じようなことをやってるわけです。大丈夫です、大丈夫ですって。それは日本人の情念として大丈夫なだけであって、外国から見たら、もう絶対買いたくないと思うわけ、巻き込まれたくないと思うわけ。そうすると、日本の経済がどんどん落ちてくんですよ。
どうなるかというと、チェルノブイリも経済が落ちたでしょう。経済が落ちたら、年金は無価値になるんです。老人の生活がまず不安定になるんです。経済が落ちるというのは、日本の円の価値が下落するということです。 100 円のもので買えるものがなくなっていくということです。
私たちは子どもたちの救援を始めてから、ベラルーシの貨幣価値がどんどん下落して、子どもたちのチケットを買うときに、スポーツバッグいっぱいにベラルーシのお札を詰めて、そうやって銀行に持っていったことあるんですよ。下落して、いくらお札があっても足りなくて。それを銀行の人が 1 枚ずつ数えたりするぐらい下落する。それぐらい国の信用が落ちるということなんです、そういうことをやると。
でも、今、取り繕うために、私たち外の人間というか、福島県外の人間から見たら、福島県の人を犠牲にして、とりあえず原子力産業の温存を続けてるだけだなと思います。
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