ダトニケ熱い小説

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ダトミケ

ダトミケ

2004.12.29
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 貸し出し中の空ケースを睨みながらそう思った。


 俺が新作のコーナーから立ち去れないでいると、同年代と思える女性がピクニックでもしているかのような足取りで様々なジャンルの棚を渡り歩いている。ドライブインでお土産を買うおばさんのようでもある。

 その女がこっちに来たり、またどこかへ行ったりとしている。正月休みにと何本か選んでいるのだろう。

 俺も。と思い、新作をあきらめてミステリーの一つでもかりていこうかと新作コーナーから一歩踏み出ようとしたとき、変な角度から黒いものが自分と交差したような気がした。いつものこの店に比べると今日は今年初の積雪ということもあってお客の数が極端に少ない。だから黒いものがなんだったかすぐにわかった。せわしなく歩くあの女だ。すぐ背後に立たれた気がして一瞬、海水浴中にクラゲにバックポジションをとられたようなホイミスラミチックパーティーな気分になった。

 ばっ!と、振り返りたかったが、さすがに、できなかった。カニのように横歩きでしばらく距離をとって横目でチラリといくか。それとも、店内の暑さに耐え切れないふりをしてコートを豪快に脱いで脅かしておいて追っ払おうか。そんな手立てを考えていると、急にナメクジに塩を振ったかのように背後にあった気配が消えた。しかし、すぐには振り返らず、今いる新作の裏側にまわってビデオケースが並ぶ隙間から今いた場所を確認してみた。

 おかしい。

 そこにはだれもいない。




 ということで、この正月、お薦め映画を。
『12人の優しい日本人』
『青春デンデケデケデケ』
『僕らの七日間戦争』
『ザ・中学教師』
『バタリアン』《最近、この映画の夢を見ました。タールマン出現の場面にでくわしたと思ったんですが彼(タールマン)がなかなか出現してこない。そうこうしているうちに別な世界に飛んでしまった》


 利休を探しに歴史のコーナーにいくと、それがなかった。以前来たときはあったはず。

 もしや、あの女が俺に利休を見せまいとしてなんらかの霊的手段をこうじたのだろうか。肩甲骨に走ったあの感じは何だったのだ。あきらめて『キルビル2』『go』『ミスティック リバー』を借りてきた。

 今思うと、利休よりもバタリアンを探せばよかった。

 あ、あの女は俺にバタリアンを思い出させてくれようとしての、なんらかのメッセージだったのかもしれない。





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Last updated  2004.12.29 22:52:09 コメントを書く


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