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January 26, 2026
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愛天堂の水晶発振子周波数測定キット  [K-XTAL628C]は水晶発振子の発振周波数を確認可能な
カウンター付きの発振回路なんだけれども、
 その前に売られていた [K-XTAL628B]とほぼ同じ回路構成で、
[K-XTAL628B]でも不便ながらも使えた外部入力を、便利なように入力端子付きにした物である。
なので、本来は
[K-XTAL628C]を改造すべきなんだけれども、
昔買った[K-XTAL628B]がたまたま手元に有り、
もったいないので[K-XTAL628B]を改造して、
AMラジオの調整用SGもどきを作ってみる事にした。

SGとは  Signal Generatorの略で、高周波信号を発生し、
例えば標準アンテナをつないで、指定された距離にラジオ受信機を置いて受信して、
標準アンテナから発生した電波をどの位微弱な電波まで受信できるか測定したり、
ホワイトノイズを加えてSN比がどのくらい取れるか調べたり、
ごく近い2つの周波数を区別できるかと言う選択度を測れるような測定器である。
でもそんな測定器はぼくら低レベルアマチュアにはとてもじゃないけど買えるわけがない。
まぁそれでもラジオ受信機の不具合を調べたり、
いくつかのラジオ受信機を同じ条件で測定して性能の比較くらいはしてみたいので、
簡便な送信機は欲しい。

でも、FMトランスミッター(簡単に言えばFMマイクのいい奴)は数多く売っているけど、
AMラジオ用は極端に少なく、有っても意外に高い。

そこに
[K-XTAL628B]は必要な回路が初めから備わっており、
何よりも値段が安い。950円。
バリコンやコイルを加えても1500円くらい。ぼくらの研究にちょうど良い値段。
なので、作ってみることにした。

実はAMラジオ用のSGもどきは過去にも作っており、実際に使っていたのだが、
いくつかの欠陥が有った。
一番の欠陥は、回路の構成のせいで高い周波数側又は低い周波数側で発振が止まる事。
原因は回路図を見ると分かる。
(回路図は
[K-XTAL628B]の物が無かったので [K-XTAL628C]を使用した。ほぼ同じ。


左側がカウンターの回路で、
PIC16F628Aを使って基準時間内の信号波形の数を数えて周波数を計算し、
それを5桁の7セグLEDに表示している。
この部分だけ使えば実際カウンターとしても使えるし、
[K-XTAL628C]はそれを前面に押し出して、わざわざ入力端子を付けている。

回路図右側が水晶発振子の発振回路で、簡易なコルピッツ型発振回路である。
個々の部分の2個のコンデンサーをバリコンにして、水晶発振子の代わりにコイルを使えば、
右側のようなコルピッツ型発振回路になる。
過去に作ったSGもどきはこのような回路を使っていた。
この簡単なコルピッツ型発振回路でも、
コイルを色々と変えればAMの周波数から短波帯まで様々な周波数の電波を発振できた。

同様にコイルとコンデンサーの位置関係を入れ替えればハートレー型発振回路になる。
今回はこのハートレー型発振回路を変形して(と言うかむしろ原点に返って?)つくった。

コイルを差し替えて使えば今までの回路でも良かったのだけれども、
何故イヤだったのかと言えば、バリコンを回すと途中で発振が止まるからである。
特に低い周波数が止まりやすかった。(場合によっては高い周波数の方でも)
色々と考えたのだが、バリコンを回して周波数が変化すると、
コイルやコンデンサーのリアクタンスはものすごく変化するので、
それによってトランジスターのベース電圧(Vb)が変化して、
トランジスターのエミッター電圧(Ve)より低くなってしまう為だと思われた。

そこで工夫に工夫をこらして考えてみて出た結果が下の回路。


この回路の自慢すべき点はエミッター抵抗1kΩの位置。
考え方によっては本来のハートレー型発振回路の「原点」に戻っている。
基板の改造は極力少なくして、パターンの変更(削る所)は1か所にした。
そしてエミッター抵抗を片側を浮かしてそこに回路図の2つのコイルを接続した。
また、トランジスターのベースはコイルに直結するわけにはいかないのでコンデンサーで切った。
C1及びC2の部分は当然何もついていない。空き状態。


これだとVbとVeの値は変化するけれども逆転はしない。
そしてうまく行ったかのように見えた。
世の中は甘くない。

バリコン1個の一つの電極だけでは到底必要な範囲(455kHzから1620kHz)はカバーできない。


まぁ、話は始まったばかり。
455kHzから1620kHzまで変化させるのは並大抵ではない。
市販のラジオが520kHzから1620kHzなのがよく分かった。
通常のバリコンではコンデンサー容量の変化量が少なすぎてカバーできない。
どうするか?最初に思いついたのはバリコンを増やすこと。
1つのバリコンにはAM用2個FM用2個、計4個の電極が有る。
例えば僕の手元に有ったバリコンは 40pF/40pF/100pF/180pFの4つがある。
これを4つ並列にすれば良いのでは?
やってみた。


愛天堂は低レベルアマチュア向けなので、
バリコンの容量を
40pF/40pF/100pF/180pFなどと表記するが、
プロやハイレベルアマチュア向けにはメーカーはこれを2
0pF/20pF/80pF/160pFと表記する。
何故か?
40pF/40pF/100pF/180pFと言うのはバリコンの固有の静電容量とトリマー容量が含まれるから。
だから実際にコンデンサーの変化する容量は
2 0pF/20pF/80pF/160pFなのである。
つまり発振周波数の計算には使えないのである。
ただ、低レベルアマチュアがバリコンの判別をする際には変化分ではなく最大値を測るので、
販売する相手は誰かと考えるならば、愛天堂の表記も間違いではない。

最高発振周波数はコイルと最小容量で決まるのだけれども、
最小容量には上に書いたバリコンの変化しない容量+基板の持つ容量+トランジスター入力容量
等が含まれる。
つまり4つの電極端子を並列にすると最小容量が4倍に増えてコイルを選べなくなってしまう。
ちょっとグラフに書いてみた。

そりゃコイルを小さくして青のようにすれば理論的には大丈夫だけれども、
600pFのバリコンなんて無理。今のは
2 0pF/20pF/80pF/160p全部足しても280pFしかない。
(緑の線は検討途中の仮の線なので無視してください。)
どうするか?
最小容量を減らすにはバリコンの電極を4つ並列にしないで、大きい180pFだけにするしかない。


上の方は何とかなりそうだけれども、下の方は到底無理。
じゃぁやっぱりコルピッツ型発振回路にしてコイルを切り替えるしかないのかな?
でも455kHzって変化する必要は無く、固定でも良いじゃん。
455kHz固定で良いのなら1個だけコンデンサーをスイッチでつなげば良いのでは?
やってみた。


大丈夫だった。
これでだいたい目途が立ったので、次は音を加える。
そう今回の一番の改良点はこれ。
今までのSGもどきはコイルを切り替える必要が有るのと、
バリコンを回すと発振が止まると言う欠点以外に、
一番大きな欠点は音がしないと言うのが大きかった。

電波は出ているので、受信すると「ポコッ」と持ち上がるような感じがするので、
なんとか判別は可能なんだけれども、すごく大変だった。
これを以前作ったFM用SGもどき(実はFMトランスミッター)のように音声付にできないか?
それが大事だったのである。

音そのものは愛天堂の30円?のメロディICを使うことにした。安いから。
問題は変調波(メロディ)の入力箇所。
上の回路図に「変調波入力箇所」として①、②、③の3ヵ所を記入しているがこれを実験した。

まずは①つまりエミッターからの出力部分で、カウンターにつながる部分。
これは最初に却下。
理由は簡単。
エミッター電圧を揺らすので発振が止まりやすいし、
何よりも変調がかかりすぎると、
カウンターが搬送波(高周波)を表示するか変調波(メロディ)を表示するか迷うみたいなので。

次は②つまりタンク回路の頭の部分。一番変調が大きくかかるはずの部分。
間違いだった。
ここはタンク回路なので周波数への影響が大きすぎて使えない。


二番上の写真はオシロスコープをつないでみた場合のカウンターの表示。
本当は一番上の写真のように1816kHzで発振しているはずなのに、
オシロのプローブをX10にしてもオシロの入力容量が並列に加わった分、周波数が下がる。
一番下の写真のようにオシロのプローブをX1になんてしたら発振が止まる。

結局③の部分に変調波(メロディ)を加えるしかないなと思ってやってみた。


ダメじゃん!

でもここで諦めないのが僕のいい所。
ふと気がついたのが、過去の経験。
メロディICの出力をコンデンサー(102)で直結しているので、
その電圧が高すぎて悪さしているのでは?
試しに直列にその辺に有った22kΩを付けてみた。
発振が止まった。
それを12kΩに換えてみたら、おぉー!なんと正常に周波数が表示された。

ここでふと気がついてオシロで発振出力を見てみた。


え?周波数はオシロの入力容量のせいで低くなっているけれど、発振はしている。
そしてびっくりしたのがオシロの周波数レンジを変えてみた(低周波側を見てみた)波形。


おぉー!なんか変調がかかっている。
試しに別のラジオで受信してみたら、メロディーは聞こえないけれど雑音はする。

あと少しで完成だ。
ここで最初に戻って一番上の回路図を見てみたら気がついた。
メロディICのトランジスターの負荷はイヤホンの代わりと考えて33Ωを付けてみたけれど、
よく考えたらイヤホンやスピーカーは電流が流れて音が鳴るけれども、
この場合は電圧を出力しなければいけないので、1kΩとか2kΩが必要なのでは?
低レベルアマチュアの真骨頂である。
プロやハイレベルアマチュアの人はこんなことなど考える必要は無い。

さっそく2.2kΩに換えてみたらすごかった。


高周波部分はもはや何を表示しているかが分からない表示になっているけれど、
実はカウンターは1210kHzと表示されているので正常である。
そしてこれを周波数レンジを変えてみたらすごかった。


偶然なんだけれども、メロディの切れ目(無音部分)がオシロで記録できた。
すごくうれしかった。
とてもよく変調がかかっている。

試しに別のラジオで聞いてみたら、
ちゃんと同調できて「ハッピバースデーツーユー」が聞こえる。
最終形はこんな感じ。


頑張ったかいがあったなぁ。






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最終更新日  January 26, 2026 01:04:19 AM
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