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May 24, 2026
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邪馬台国の位置が定まらないのは何故かと言うことを考えると気づくのは、
議論をする学者やアマチュアの研究者がほぼ原文を読んではいないことだと思う。
たいていの場合、原文は読まずに誰か他の人が訳して書いたものを読んでいる。
その為に、元となる訳された文が誤っていると、
メチャメチャな理論が正しい物としてまかり通り、
あげくの果ては、その理論を正当化する為に信じられないような理論を新たに追加し、
結局それが堂々巡りをして、最後にはメチャメチャな理論になってしまうのである。

例えば「箸墓が魏志倭人伝に書かれた卑弥呼の墓の100歩と言う大きさに近いので、
    箸墓は卑弥呼の墓である。」


もう何度も書いているように、
「逆は必ずしも真ならず」と言う高校の教科書にも書かれているような基本的な論理さえ、
歴史学者は理解していない。
魏志倭人伝には卑弥呼の墓は100歩であったとは書かれている。
しかし、その逆命題である、
100歩の大きさの墓だから卑弥呼の墓であると言うのは成立しないのである。
100歩の墓が狗奴国王の墓でも何の不都合も無い。
単に100歩の大きさの墓だと言う事だけであり、それ以上でもそれ以下でもない。
何でこの程度の簡単な、基礎的な論理が理解できていないのかといつも思う。

しかもそれ以前に、100歩を150mだと考えるのさえも間違いなのかもしれない。
古代中国の1歩は左右の足の進み両方をカウントして1歩とするので現代の2歩である。

1歩=150cm=1.5mと考えている。
なので100歩=150mと考えるのだが、
そもそも1尺=30cmと言うのが間違っている。

魏志倭人伝を含む三国志の中では、諸葛亮孔明の身長が8尺だったと書かれている。
陳寿『三国志』蜀書・諸葛亮伝の冒頭に、諸葛亮の人物紹介として次の一文がある。

1尺=30cmなら8尺は2.4mにもなるので孔明はバケモノである。
本当にそうなのだろうか?
実は発掘調査により、1尺の長さが分かる定規のような物がいくつか見つかっている。
いくつかをあげてみると、以下の通りである。


  長さ約15.8〜16.9cm。最古の測長具の一つで、骨製の定規として使用された。
・東周銅尺(洛陽金村古墓出土)
 長さ約23cm。戦国期の「商鞅量尺」と一致し、度量衡統一の証拠となる。
・西漢銅尺(複数出土)
 長さ約23.2cm前後。鳥獣文様や幾何文様が刻まれた装飾的な銅尺があり、儀礼的要素も持つ。
・東漢骨尺・牙尺
 出土例40余。円形の刻印を「尺星」として目盛りに利用。長さは23〜24cm程度。
・唐代銅尺・牙尺
 約50例が現存。刻花銅尺や「拨镂牙尺」と呼ばれる精緻な象牙製定規があり、
 外交贈答品としても用いられた。
・明代嘉靖牙尺
 長さ約32cm。精密な線刻が施され、官定の標準尺として使用された。
・清代「康熙御制」牙尺
 長さ約32.1cm。紫金山天文台の銅景表尺と一致し、建築や天文観測に用いられた。

後世になるほど30cmに近くなるけれども、古い時代は23cm程度である。
学者先生の主張する1尺=30cmと言うのは後世の物だろうと思う。
魏志倭人伝を含む三国志の時代には23cm程度だったのだろうと考えられる。
つまり孔明は8尺=23cmX8=184cmだったのである。
長身ではあるが、ごく常識的な数値である。
これに従えば100歩は120~130mとなり、箸墓は大きすぎることになる。
(箸墓を卑弥呼の墓とする先生達は1歩=5尺=30cmX5=1.5mとしているので、
 これに従えば1歩=23cmX5=1.15mなので115mとなるのだが、
 秦の始皇帝が1歩=6尺とするように命じた例もあるので、
 1歩=23cmX6=1.38mになることから若干広く見て120~130mとしている。)
まぁどちらにしても、可能性は(小さくてもゼロではないので)あるが、証拠にはならない。

本題に戻って、漢文を原文では読まずに誰かの訳したものを読んでいるだけと言うのは、
次の説明=後漢書倭伝の「極南界」の解釈を読めばすぐに分かる。

原文は「建武中元二年倭奴国奉貢朝賀使人自稱大夫 倭國之極南界也」なのだが、
学者先生の解釈では、
 建武中元二年(西暦57年)倭の奴国が貢を奉り朝賀してきた。
 使者は自らを大夫と称した。
 (自分の國である)奴国は倭国の最南端にある。

何でこう読むのかが分からない。
「倭國之極南界也」と言う部分の主語は何なのか?述語は何なのか?
学者先生の解釈では主語は「奴国」で、述語は「~に有る」と言う事らしいが、
原文の中には全く書かれていないので、訳した人が想像しただけである。
同じように想像して訳すことが許されるのならば、
「使人自稱大夫」の続きなので、「使人稱倭國之極南界也」と理解するのが普通だと思う。
つまり使者は「私は倭国の南界(南の果て)まで極めた(征服した)のなり」と読める。
こう読むのが普通ではないだろうか?

学者先生は奴国を福岡県内におさめたくて、倭国の南の端だと主張したのではないだろうか?
奴国が大きくなって九州全体まで広がっていた可能性はないのだろうか?
魏志倭人伝には奴国の規模は2万戸と書かれている。
同じ魏志倭人伝では、対馬=1000戸、壱岐=3000家、末蘆国=4000戸、伊都国=1000戸、
不彌國=1000家と書かれているので、その2倍である。
上に書かれた国は大陸に近く、開けていたと思われるので、
大陸から遠い南九州はもっと人口密度は低いはずだと思われる。
すると九州の南の果てまで征服してやっと2万戸と言うのは妥当な数字だと思う。

原文「倭國之極南界也」の中の「之」を「の」と読むのは訓読みであって、
中国人は「の」とは読まない。
漢文を訳す場合は日本風に理解して「の」と解釈する場合もあるが、
普通は「これ」と読んで前の名詞「倭国」を強調する場合が多い。
その場合続く「極」は動詞である。
つまり「極南界」と言う名詞ではありえない。
そもそも「大夫」が「奴国って倭国の南の果てに有るんだよね」と言っても、
それは金印をもらえる理由にはならないのではないかと思う。
金印は簡単にはもらえない貴重な権威の有る物である。

それは後世の倭の五王の倭王武の上表文を見ると分かる。
倭王武は金印ではありませんが単に「安東大将軍」等の称号をもらう為に、
「東では蝦夷の55か国を平らげ,西では熊襲の66か国をおさえ,
 さらに海をわたって朝鮮半島の95か国をしたがえました。」と主張している。
そのくらい言わないと中国の皇帝には認めてもらえない。
ましてや金印をもらうのだから、
「俺んちって九州のど田舎に有るんだよね」と主張して金印をもらえるなどと考えるのは、
学者先生の感覚はずれていると思う。

この後漢書の一文は、
「大夫」が中国の皇帝に自分を「倭の王だと認めてもらう」為に主張しているのだから、
後世の倭王武の上表文の例から考えて「倭国の南の果てまで極めた」と読むのだと思う。
つまり自分は倭国で一番偉くて倭国の中は自分が南の果てまで全部征服した。
だから倭国の王だと認めろ」と言っているのである。
例えば高市総理が私って北海道の北のはずれに住んでいるんだけど、
北海道って日本の北の果てなんだよね」と言って、
トランプが高市総理を認めてくれると思うだろうか?
馬鹿にされるだけだと思う。
自民党が選挙で圧勝したからこそ認めてもらえたんだと思う。

ただ、自分がこう思うと言うだけでは説得力が無いので、
AIを使って漢文を現代訳させてみることにした。
そうすれば一般的な解釈が得られると思うし。信頼性が担保されると思うから。
なお、その時に後漢書の原文のままでは、
あまりに誤っていると思われる訳した文が世の中に広まって通説になっており、
AIと言うのは情報の海の中から根拠を探して来ると言う性質が有るので、
正しい答えを得られないと思うので、一部を変えて訳してもらった。
「使者」を「男」に、「大夫」を「探検家」に、「倭国」を「米国」に変えてみたのである。
つまり「使人自稱大夫倭國之極南界也」を「男自稱探検家米國之極南界也」として
現代の言葉に訳させてみたのである。

結果が面白かった。
最初の答は「男は自分のことをアメリカの最南端まで行った探検家だ”と名乗った」だった。
ほれ見ろと思った。学者先生の現代語訳から既に離れている。
でも僕はさらに追及した。
「極」は極めると言う動詞ではありませんか?
また元の文には「行った」と読める漢字がありません。
と追及したのである。
するとAIは「確かにそうですね。」と言い、見直した答を出して来た。
「男は自分を「アメリカの南端を極めた探検家だ」と称した。」
もううれしくなっちゃった。

AIも僕と同じように訳すじゃんと思った。
つまり歴史学者の先生は間違っているのだと思う。
後漢書原文の「使人自稱大夫倭國之極南界也」は、
「(奴国の)使者は自分を倭国の南端を極めた大夫(偉い人)だと称した。」
と読むのが正しい漢文の読み方なのである。

歴史学者や研究家達が、自分では漢文の原文を読まないで、
(意図的に誤って読まれた)他の誰かの訳した文を元に考えるので、
邪馬台国の位置はいまだに定まらないのだと思う





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最終更新日  May 26, 2026 03:43:49 PM
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