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点字図書館の『点訳指導者』講習とテストに合格し、初めて依頼された冊子です。全く違う厳しい『世の中』が存在することを知らされ、 ”日本のどこかに私を待ってる人がいる~” 上から目線で点訳をしていた私は金槌で頭を叩かれた思いがしました。今はピッタリの言葉がありますね。NHK「チコちゃんに叱られる」ボーっと生きてんじゃねーよ!!50代になって、対面で視覚障がいの方と接することになって、この思いは一層強くなりましたどなたも、しっかり・懸命に生きていらっしゃいました。Oさんは、全盲ですが、生保の正社員。都立高校に通うお子様のPTAの会長さんでした。点字で書かれたPTA会報を墨訳させていただき、教育界の問題を知りました。Aさんは歌舞伎ファンでプログラムをお持ちになるのですが、演目の読み方には不案内でご迷惑をかけたこともあります。Sさんは(前項「般若心経」)落語ファンです。毎月、楽日に寄席にいらっしゃるので演目を読みます。他の日に行くと、「もぎり」から楽屋に連絡が入り、演目を変える配慮がされるとのこと。そんな迷惑かけられないよ。ハンディキャップを持つ方が身近にいると、双方が優しくなれるのですね。自分は如何に”ボーっと生きて”いたことかを思い知らされた7年間でした。点訳はしてあげるものではなく、させて頂くもの。行きついた思いなのに~~ある日、『点字と縁を切らなければ前へ進めない』との思いに取り憑かれ、用具や文書などを一切廃棄してしまいました~~2年経った今は、ただボーっと生きています。反省 無意識の内に何か身に着いたものはある筈と自画自賛・・・点字図書館の『点訳指導者』が唯一『資格』らしきものだったのですが、今、点訳者と名乗るには国家資格が必要になったようです。点字技能師とは点字に関する知識と技術を持った方を点字のスペシャリストとして、厚生労働省が認定する資格です。
2020.11.21
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母が 認知症になった時、わたしも同じDNAを持っているんだと漠然と不安をいだきました。何かで『手と頭を使うとボケない』と読んだか聞いたか記憶していました。市報で『点字講習会』が開催されることを知り、『手と頭を使うな!』と応募しました。これが点字との出会いです。講習会の初日、講師のY先生の第一声は「点字を続けるなら、頭の上にピピッとアンテナを張っておきなさい・・・」でした仙台市・川内市。どちらもセンダイシです。点訳ソフトでは、どう点字にしてくれるでしょうか職場の地名辞典は両手で抱えなければ運べないほど大型で重い物でした。ソフトにこれが全部登録されていたでしょうか手書きや6点入力でも、点訳者が疑念を持たずカワウチシと入力してしまえば、何人かの校正を経て、初めて目に留まることになります。村=ムラ?・ソン? 町=マチ?・チョー? 女川=オナガワ〇 オンナガワ✖ 『疑念があれば調べる』は鉄則ですが、頭上アンテナで知っていれば、誤点訳も防げます。ソフトで点訳したら、こんな訳をしてくれました なんだ百三番地=モモゾー□・ハンチ✖ 103・ハンチ〇(記号は数府、マス空けなし) ↑濁点 ↑数府 ↑濁点 Y先生とは、亡くなられるまで賀状の遣り取りをさせて頂きましたが、毎年『点字を続けてくださってありがとうございます』が冒頭の書き出しでした。長々と書き続けましたが、次回で終わりにしたいと思っています。
2020.11.12
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「般若心経、また出しといてよ」とSさん。お仏壇に毎日般若心経を唱えるそうです。話し合いを重ね、経典のフリガナに合わせて、点訳の長音表記に反しても、Sさんが唱えやすいように何度も推敲の末のSさん専用のファイルです触読していて、点字が薄くなり読みにくくなるとこの要求が出てきます。点字プリンターで打ち出して渡します。プリンタは最初は高価で個人で所有することは無理で、主に公共施設に置かれるだけでしたが、今では小型化され、個人で所有できるとBさんがで話してくださいました。6点入力が出来るパソコンの機種があります。画像が分かりにくいのですが、SDFとJKLを6点に対応させています。便利な機能で原稿を眼で追いながら、同時に手が点字タイプで覚えた複数のキーを同時に押して点字入力が出来ます。原文を漢字変換しながら入力し、点訳ソフトにかけるより何倍も速いのです。ここまでは、私の20年以上前のお話です。けれど現在でも『点訳は出来ますが、点字は読めません』の発言は変わっていないようで、Bさんや後輩などが職場でこの言葉で苦労しています。あえて言わせていただけば、それは点訳ではなく『点字変換』です。点字を読む勉強をなさってください。面倒な分かち書きなどまで分かってくださいとは言いません。点字を読めるように努力をなさっていただきたいと思います。6点の組み合わせで、かなに置き換える点字構成は、考案者のご苦心が分かる、本当に素晴らしいものです。
2020.11.07
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Mrs.サマンサと に行って来ました。校正で面倒なことは凹面・凸面の両面を読めるようになることだけではありません。濁点・半濁点・数字符などを書き落としてしまうと、マス目が1マス多くなるので、続く文節以降も(少なくとも行末までは)潰して書き直すことになり、かなり面倒な作業なのです。この大変な作業を一挙に解決してくれたのが、パソコン点訳です。点訳ソフトが考案され、無料開放されました。墨字の文章を入力し点訳ソフトにかけると、点字に変換してくれます。校正も墨字表記ですることが出来ます。当時、所属していた点訳グループに、お一人パソコンを扱うお仕事をされていらしゃった方が指導してくださることになり、当面、パソコンを持っている人から取り組むことになりました。「間違えても指1本で打ち直せばいい」と気の緩みが出てしまうのも仕方ないのでしょう。フロッピーに保存、複数部を打ち出すことが出来るます。ほどなく点字・点訳にふれることなく、いきなりパソコン点訳に取り掛かった人たちが出てきました。「点訳は出来ますが、点字は読めません」異口同音に堂々と発言されるのを聞いて、『それは点訳ではなくて点字変換だろうが』心の中で毒づきました。Bさんも先日ので「『点字が読める人が欲しい』と申し入れても職場の誰も分かってくれない」とおっしゃっていました。私が定年退職する時も、『読める』後任者が見つからず、1年定年延長になりました。後輩からも毎年『読めない』後輩の仕事を押し付けられると年賀状に愚痴が、、、具体例を持ち合わせていないので、記すことが出来なくて画期的なパソコン点訳ですが、様々な問題もあるようです
2020.11.05
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お昼前、嬉しいサプライズ。Mrs.サマンサがお手製の餡かけ焼きそばを「出前で~す」と 届けてくれました ロクもいっしょでした。点字の形も、分かち書きもマスターしました。点訳に取り掛かれます1行32文字。右から左へ書きます。16行で1ページです。書き終わりました書けたのは凹面です。人間のすることですから、必ず何か所かは間違えてしまいます校正をします。間違えた所を点消し棒で潰して、書き直しますが、当然、凸面を見ないと潰せません凸面は左から右へ読みます。点訳者は、殆どの人が触読(指で触って読む)は出来ません。目で読むしかないのです。点訳者は先ず、書く面(凹面)を覚えてしまいます。凹面で間違えを見つけても、凸面が読めないと、何行目の何マス目と数えてから直すという非効率な時間を費やすことになります。効率を上げるために、凹凸両面を読みこなすのは、結構、時間が必要なのです 書いた面(凹面) 読む面(凸面)触読は指の皮が柔らかくないと無理だと言われています。中途失明の方のご苦労が思いやられます。
2020.10.31
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木曜日午後8時からTBSにプレバトと言う番組があります。俳句のコーナーで、採点・添削されますが、講師の夏井いつき先生が、添削される時、しばしば、文法の話をなさいます。「文法か?いっとき夢中になって勉強したな!」点字は、カナ文字(表音文字)だけで成り立っているため、正しく読み・理解するために、文章には「分かち書き」というルールがあります。文節の間に区切りとして空白(マス空け)を挿入するものです。文節は、意味がわかる一番小さな単位の区切りのことです。文節に区切るには、「ネ」や「ヨ」を入れて自然な場所で区切ることがポイントです。「そっか。そっか」『秋は木々が色づきます』アキワ□キギガ□イロヅキマスと分かった気になっていると、『係る文節と受ける文節』「なんだ??こりゃあ」「ください」は「くださる」という敬語動詞の命令(依頼)形です。「閉めて/ください」の文節の数は2つですが、この場合「連文節」と言い、複数の文節で1つの働きをしています。【連文節の例】「わかって/ほしい」「やって/おく」「話して/みる」 共通点は前の文節が「~て」の形になることです。 また、「ほしい」「おく」「みる」も「欲しい」「置く」「見る」という本来の意味からは離れています。地道に文法を勉強し直すのが結局 近道なのかも? で~ さもないと、いつまでも ↑お世話になり、能率がアップしないことになります。書き上げてもthe endではないのです。校正という「かなり」面倒な作業をしなくてはなりません。
2020.10.24
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18日、スマホに『秋華賞 牝馬ディアリングダクト3冠達成』と表示が。。。文字サービスの勤務が金曜日に当たると、競馬新聞をお持ちになる方がいらっしゃいました。主目的は、ご自分のテープに、競馬新聞の音訳を録音し持ち帰られること。土・日の9~11レース、計6レース分を読みます。例えば、京都、11レース、菊花賞G1芝3000外回り。4枠7番ディープインパクト 57 牡3才 武豊と読み、前5走のうち、直近の2走の記録と、別掲されている調教記録を読む。これを書くと、長くなるので省略。「どう読んでもいいですよ。分かりますから」と言われるが、略語も実況アナウンサーが使用する言葉に、結びつき易い読み方をと思い、こよなく馬を愛し、競走馬への愛惜と、お仕事の一部でもある、Mr.nanに助けを乞うた。まぁ娘婿だから免じてと、迷惑承知で「WCはウッドチップ」「武豊の弟の幸のフルネーム」人名は正確に読まないと。トクガワ ヨシノブとトクガワ ケイキは違う将軍だと思っていたと、聞いたことがあったので、ここは正確にと。「美坂路は、美しい坂道ではなく、ミホハンロ」美浦ね。「じゃ栗はリットウ(栗東)か?」悪戦苦闘。これで予約時間90分の内、約60分経過。結果を訊くことはしない。6点の組み合わせは63通りあると言っても、あ行ア イ ウ エ オと符号類を覚えれば 規則性を理解して6点内へ加点すればいいので、難しいことではありません。点字を書くのも、点字版で1点ずつ書くか、点字タイプで1文字ずつ書くことも出来ます。人差し指・中指・薬指で。薬指は力が弱いので、点が薄くならないように要注意。こちらの方が新しい型。肘を張らずに書けそうです。これからが問題。表記法『分かち書き』をマスターしなければ点訳は出来ないのです。
2020.10.21
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点字ブロックとホームドア 見かけることが多くなり、視覚障がい者の方も助けられていらっしゃるでしょう。70%の方がホームから転落した経験をお持ちとか 実際、目前に血だらけのお顔を見た時は、叫び声をあげてしまい、反対に「何ですか?びっくりしますよ」事務室から救護用品を借り、念のため診断を受けられることを勧めました。本題の面白くない点字のお話を・・・6点の組み合わせは63通り。『何も書かない』をプラスして64通りになります。50音を当てはめると、それだけで63-50=13しか残りません。、「 」?など記号に対応させると、濁音・半濁音・拗音などはどうする? ガギグゲゴ キャ キュ キョ など前置の点を書き、次は濁音・半濁音・拗音ですよと知らせます。・カ=ガと読めることになります。点字は漢字を書くことは出来ません。仮名表記のみです。ありがとうございます。アリ・カトー□・コ・サイマス。漢字が使えない・仮名でも1文字を2マス使って書くことが往々ある~~神社=2文字 じんじゃ=4文字 ・シン:サ=5文字座禅=2文字 ざぜん=3文字 ・サ・セン=5文字点字本は分厚くなってしまうのです漢字の点字がもあるのですが(引用)漢字を表す点字は2種類の方式が考案されていますが、日本点字委員会が公認しないため、盲学校教育などにも、あまり取り入れられていません。
2020.10.17
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何回か前の投稿に『代理でコメントします。連絡ください』とコメントがありました。早速しました。 文字の後に画像認証を書き込まなければコメントの記入が出来ません。全盲のBさんには、直接記入できないと知りました。しなければと思いながら、退院後、体調がイマイチだったので、お話することを怠ってしまっていました点字の現状など伺うことができ、パソコン点訳のデータも結局は点字プリンタで打ち出して読んでいるとのことで、現状を検索して調べて見たくなりました。点字は私の体の一部になっていたのでしょうか で~また何回か書いてみようかと。先ずは歴史から(引用)フランスの砲兵大尉シャルル・バルビエは夜間に命令を伝達する暗号方法として、12点の点字を考えました。1820年の末、盲人用文字として役立つのではないかと思い、パリ盲学校に、この12点の点字を持って訪れました。しかし、12点点字は文字が複雑であり、読みとるのに多くの時間を必要とするなどで最初は受け入れられませんでした。ルイ・ブライユがこれを改良し現在使われている6点点字を作りました。 1文字は6つの点で構成され『マス』と言います。『マス』と『マス』間は間隔を空けて書きます。ルイ・ブライユの点字を日本語に翻案したのは石川倉次です。ブライユの点字を日本語の漢字に適応する工夫を依頼されました。
2020.10.13
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コロナウィルスは一旦おいて・・・外出して、点字を眼にすると、ついつい読んでしまいます。新宿線を利用することが多いのですが、ホームドアに書かれている点字を読むことが出来ません。何故なら点訳者は点字を指ではなく眼で読むからです。 濃い下地に書かれているとUPして下地を薄く調整して見ると今度は白い部分がシンジュク ホーメン 10ゴーシャ 点字を指で読むには指先の皮が柔らかくないと読めないので、中途失明の方はご苦労されるようですある時、失礼な、そして矛盾した点字に出会いました。 オネガイ エレベーターニ オノリノ トキワ ツキソイノ カタト ゴリヨー クダサイ ノリオリノ サイワ カゴト ノリバノ スキマ ダンサニ チューイシテ クダサイ 差別じゃないかと思いながら乗り込むと、階数表示板に えっ 視覚障がいの方は一人では乗れなくて、見える人だけ乗せるなら点字表示はいらないじゃん 馬っ鹿じゃないの家で見ている点字 洗濯機 スタ デン 瓶の下部に メ イ ク オ ト ア ヲ ハ タ ジ ャ ム『し』は下地が白の部分にかかり読みにくいです。
2020.02.23
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た そ が れ d i a r y と き に は てん じ の こ と私的には ↑は外国字符ではなく外国語引用符ではないかと???(点字自動翻訳 on the webによる)今年の後輩からの年賀状『点訳の作業が少なくなり、点字を忘れてしまいそうです』と…作業とは、視覚障がい者の方が持参された文書を、対面で点訳₍文書を点字に)音訳₍読み上げ・録音)墨訳₍点字を文書に)することでした。勤務し始めた頃から、パソコン点訳が普及し始めていたので、今ではどれほど変わったのか、ここ数日 現状を知ろうと、いろいろ検索して見ました。フロッピーディスクに保存・コピーして、一度の点訳で複数の人が読めるようになっていましたが、案の定、現在はUSBメモリで共有できているとのことでした。音声が聞ける、視覚障がい者のパソコンも性能は進化していることと思われます。では点字は無くなってしまうのでしょうか?盲学校のホームページにお邪魔すると生徒たちは点字を勉強されていることが分かりました点字板・携帯用点字器1点ずつ点字タイプライター1文字ずつパソコン用キーボード1文字ずつ。大抵は点訳ソフトで一気にコピー・保存フロッピー。USBメモリ点字印刷機。高価なので施設などで。ピンディスプレイで読みとることもできる。
2020.02.16
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錦織 圭選手、全米オープンテニスの準優勝おめでとうございます錦織と言う苗字の読み方ですが種々あることを知りました30年くらい前、私がまだ点字サークルで点訳をしていた時、校正した点訳に『錦織』を『ニシコリ』と書いた方がいました少年隊の錦織さんのことだったので躊躇いもなく『ニシキオリ』としましたが同じ『錦織』と書いても『ニシコリ』と読む場合もあるのだと、錦織 圭選手の知名度がしてから知りました。前回の盲導犬のオーナーBさんは長い間、徳川慶喜:ケイキとヨシノブは別人だと思っていたそうです。地名と人名は、点訳者・音訳者の泣き所ですよくよく調べて書かないと読み手に迷惑をかけてしまいます。 ニシコリ ニシゴリ ニシキオリ ニシコオリ ニシコウリ ニシゴオリ文字数も違ってくるので要注意なのです。読み方が違う→文字数が違う→訂正した後は、行末までか、次行まで訂正しなければならない場合も大変な作業になってしまいます。
2014.09.10
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表題の記事を新聞で読みました。今日は新聞(赤字)と過去(2005年)の自分のブログ日記からの引用で終わりそうです。森敦史(あつし)さんは、大学の福祉学科に通う22歳。鉄道ファンの敦史さんが一人旅を始めたと・・・電車のドア近くに寄りかかり、揺れに身をゆだねる左手にはクリーム色の紙。こう書かれていた。<私は「盲ろう者」です>。敦史さんは生まれたときから全盲で耳も聞こえない。ひらがなの50音表に点字テープを乗せた手製の「コミュニケーションボード」は手放せない。伝えたいことは、敦史さんが点字を1字ずつ指さして、相手にひらがなを読んでもらう。逆に相手が伝えたい時は、指を握ってひらがなに誘導してもらい、それを点字でよみ取る。 「ヘルパーさんが、禿頭、ピカピカだ~って、私の頭を、ピシャピシャ叩くんだよ。」 盲聾のGさんだが、聾は、最初からではなかったそうで、音の表現は言葉でなさる。きっと、そのヘルパーさんとは、そんな冗談が言い合えるほど、信頼関係があったのだと思う。点訳者は、点字でコミュニケイトできるが、在宅ヘルパーさんとは、どうやって意思を伝え合っているのか。私たち点訳者が作った『コミュニケーションボード』を利用されていた。点字をを書き、その下に墨字(通常の文字)を添えた50音表だ。50音・濁音・半濁音・拗音・促音符・数字・良く使われる特殊音(ティ・ファなど)も、少し加えたかも。Gさんのお話から、ヘルパーさんのご意向も推測しながら、何度か書き換えもした。 パソコン点訳のありがたさ。保存しておけば、紙が、痛んでプリントし直す時も、その都度、校正する必要がなくて、助かる。 ヘルパーさんが、墨字を見て、Gさんの手を、そこに導けば、ご自分の意思を伝えられる・・・という次第。鉄道ファンの敦史さんが一人旅を始めたと聞いた。同行したいと思い連絡した。敦史さんとは、筑波大付属盲学校の高等部時代からの付き合いだった。ほどなく返信が届いた。 <生まれ故郷の岐阜まで旅します。ご都合は?>森敦史さんは車窓の風景を楽しんでいるようだった。だが、現実には光と音のない世界にいる。午前8時36分に東京駅を出発した。乗降時に駅員さんの手を借りながら、8時間で6度電車を乗り継ぎながら岐阜を目指す各駅停車の旅だった。手製の「コミュニケーションボード」は手放せない。伝えたいことは、敦史さんが点字を1字ずつ指さして、相手にひらがなを読んでもらう。逆に相手が伝えたい時は、指を握ってひらがなに誘導してもらい、それを点字でよみ取る。 途中の豊橋駅できしめんを食べたくなった時も、ボードを使って駅員さんに立ち食いそば屋まで案内してもらった。駅員さんからの質問も受けた。「お・い・し・か・っ・た・?」食券の買い方を教えてくれたおばあさん、空席に誘導してくれた人もいた。ぎこちないやりとりでも、心は伝わった。宿では、敦史さんの通信機能付き点字ディスプレーと私のパソコンをつなぎ、おしゃべりした。旅の楽しさを問うと、即答があった。<ふるいでんしゃは りずむやしんどうに あじわいがある>先天性の盲ろう者としては日本で初めて大学に進んだ敦史さん。光と音のない世界から「言葉」をどう獲得してきたのか。 以下略 Gさんの予約が入っている日は、ちょっと休み時間が、忙しい。『今日の担当は、hacoです』と点字を書いておき、お渡しする。点字板に用紙をセットしておく。 ご質問にYES NOで答えられるときは、Gさんの手に、○か×を書く。言葉が必要なら、点字を書いて、読んでいただく。知合った時は、土地の係争問題を抱えており、往復文書を点訳するたびに、心が痛んだが、私がやめる前に、円満解決し、新居の完成も知ることができ、安堵した。大きな声で話し、ヒョコヒョコと、でも大股で歩き、元気いっぱいに見えたGさんが、ある時、「私なんか、社会の厄介者だから・・・」と、おっしゃった一言が、重い・・・Gさんの手を何度も撫でるしかなかった。
2014.06.29
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スマホの普及で、多数の人が歩きながら操作しています先日、のニュースワイドで、歩きながらスマホを見ていると他の歩行者にどんなに危険かレポートしていました大抵は相手が避けてくれると思っているようですがでは相手が視覚障がい者だったら・・・そのコーナーに出演していたのが知人でした。幸いレポート中にスマホ操作中の人とぶつかることがなくてホッとしました。約10年ぶりに姿を見ることができました。に駆りだされるのは今も協会で活動していらっしゃるからだと思いましたお元気で障がいを持つ方が暮らしやすい世の中になるように頑張ってください交流は年賀状のやり取りだけになってしまいました以下は2005年に2回書いた日記から引用抜粋しました。長文なのでお暇でしたらご一読ください。働く女性・妻・2児の母・視覚障害者団体の役員・水泳教室(視覚障害者の)の代表・高校のPTA会長。etcお稽古事は、ピアノと英会話。そして、ホノルルマラソンへ。私が、一番元気を頂いたSaryさん。「何、若作りしてんのよって、娘に言われちゃった」スカイブルーのスーツで見えられた時、「素敵ですね」と、私が褒めた時のお答え。 Saryさんは、とってもオシャレもお上手です。Saryさんが見えるのは、会社が終わってからなので、何時も、その日最後の19:00からの利用です。少し時間延長になって、館の終了時21:00まで、お付き合いしても、楽しかった。私がSaryさんと、お付き合いしたのは、ご長男が私立中学に入学。都立高校へ。そして、大学受験の頃まで。ご長女も、何年か遅れで、同じ道を進まれた。お子様は二人とも健常者です。Saryさんの定番は、まず、生協さんへの注文用紙の記入から。Saryさんのお手伝いで、お持ちになる資料を、点訳・音訳・墨訳しながら、大袈裟に言えば、日本が、これから取り組むべき問題を、見させて頂いた気がします。公的には、障がい者の方々が抱える福祉の問題が、どうも後退しつつあるような。 PTAも関わる、教育の在り方。民間では、会社の給与等の査定。働く女性や、障害者雇用への会社の理解度・・・私が退職する日、お仲間の方たち数人と、送別会を開いてくださり、その時頂いた、オルゴール付の陶器のお人形は、宝物にしています。数年後<ホノルルマラソンに、挑戦してきました>と、メールを頂きました。1年に1度、読ませていただいた、会社の健康診断の数値が、いつまでも、良好でありますように。
2013.06.03
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昨夜ドラマ『金子みすゞ物語』を観ました。土曜日の『サワコの朝』で、この作品をプロデュースされた石井ふく子さんが、上戸 彩さんに「そろそろ核となる作品を持ちなさいといったんですよ」と話されていました。詩集を何度読み返したことでしょう。繊細な感性の中に読み取れる自己主張は子どもの教育の参考になったり、大人も心しなければならない言葉がたくさんあります。大漁:大漁だ 濱は祭りのようだけど 海のなかでは 何萬の鰮のとむらいするだろう。星とたんぽぽ:畫のお星は目にみえぬ。見えぬけれどもあるんだよ、 見えぬものでもあるんだよ。わたしと小鳥とすずと:みんなちがって、みんないい。 こだまでしょうか:こまでしょうか、いいえ、誰でも。(震災後のCMでお馴染みになりました) 今朝になって、検索して、一人娘のふうちゃんが85才でご存命であることを知りました。劇中2度テロップで流れた詩を点字にしてみました。わたしと小鳥とすずと わたしが両手をひろげても、お空はちっともとべないが、とべる小鳥はわたしのように、地面(じべた)をはやくは走れない。 わたしがからだをゆすっても、きれいな音はでないけど、あの鳴るすずはわたしのようにたくさんのうたは知らないよ。 すずと、小鳥と、それからわたし、みんなちがって、みんないい。
2012.07.10
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新聞の見出し『首相 大飯原発再稼動を決断』これを点訳ソフト『お点ちゃん』で点訳してみました。『原文』欄にそのまま書き入れ(コピー・貼り付け)「テスト点訳」をクリックすると右側の『分かち書き』欄に「おおめし□げんぱつ□さいかどー・・・」と標記されるので、自分の知識で「おおい」と読むと知っていれば訂正し(読み方が分らなければ「辞書保守」欄をクリックし必要事項を辿っていけば、福井県の地名で「おおい」と読むことがわかります。)点訳すると完璧に点字にしてくれます。これを点字プリンタで打ち出せば触って読む点字になります。簡単な文ですからこの程度で終了ですが、実際には何ページもの点訳をしますので、分かち書き段階で校正し、点訳してからの校正も、もちろん必要です。校正の回数は、多いほどよく、違う人の目で見ることが、よりよい点訳につながると言われています(講釈を書けばキリがありませんが)。『お点ちゃん』で検索すると無料ダウンロードが出来ますので、興味を持たれましたら、点訳者の気分を味わってみてください。それにしても、これからこの国は何所へ向かっていくのでしょう税と社会保障の一体改革脱原発依存 etc…
2012.05.31
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やりとりする年賀状の中に以前交流のあった見えない方たちが4人いらっしゃいます。この方達には点字で年賀状を差し上げています。最初は普通に宛名を書き、それから点字を書きます。順序が逆だと、せっかく書いた点字がつぶれることがあるからです。いまでは、点字器もこんなにカラフルになったのですね退職した当時は、みなさん点字の年賀状をくださったのですが、音声ソフトを入れてパソコンを使い始めると手書きの点字が面倒になったのでしょうかいまでは、全部墨字の年賀状になってしまいました今年は珍しく1通点字の年賀状をいただきました。喜んで読み始めたのですが、松の緑の枝の部分に書かれた点が読み取れません点訳者は、点字を指でなく眼で読むので、白紙に鮮やかに点が見えないと読み取れないのです。仕方なく凹面を見ましたが、ここでも宛名の黒インクにかかる部分は読みにくいのです。凸面・凹面を何度となくひっくり返しながら何とか読み終わりました。点字に関しては、晴眼者は不自由なものです
2011.01.05
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14日から、毎日新聞で『寄り添って 日本点字120年』というシリーズが掲載されています。いきなり余談ですが、日にちを点字で書くときは、1日~10日は数符を使わずツイタチ・フツカ~トオカ(トーカではない)と書きます。11日以降は 「数符11ニチ」 ~~と書きますが、14日は 「数符14カ」と書きます。 1回目は、『指先で「会話」、盲ろう者介助の妻』盲ろう者で初の大学(東大)教員になり、日本の障害者のパイオニアとして活躍する福島智さんの奥様が、目が見えず耳も聞こえない福島さんとの結婚生活を支え続けたお話でした。2回目は、『外出時移動支援・ガイドヘルパー』ガイドヘルパーは、自治体から報酬が支払われますが、自分の知らない場所へでも、視覚障害の方を案内しなければならない仕事は苦労も多いと思われます。点訳者の資格と一緒に、ガイドヘルパーの資格も取れば、もっと多面的なサポートも出来たのでしょうが、方向音痴の私には、とても無理と諦めました。障害を持つ方への支援体制は、徐々に整えられているとは思いますが、誰もが気軽に「何か手助けできることがありますか?」と声をかけられる土壌がある社会になればと思います。
2010.05.16
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「ぬち どぅ 宝」沖縄の方言で、命は宝と言う意味です。日本点字図書館の点訳員となって、初めて手がけた点訳でした。中に「沖縄に基地があるのではなく、基地の中に沖縄がある」との1節がありました。日本に点在するアメリカ軍基地の74%が沖縄に集中しています。私たち本土に住む人間は、他人事としての認識しかありませんでした。普天間の移設問題が、こじれにこじれてしまっています。もちろん、首相を初めとする政府の対応の悪さが、最大の原因ですが、政府を非難し続けたマスコミや、野党は、自らが解決策を提示することはありませんでした。、辺野古案を譲らないアメリカの姿勢にも一因があると思います。中でもマスコミの姿勢には納得しかねるものがあります。「これを日本全体の問題として捉え、沖縄県外の何処かで移設を受け入れましょう」と提言した所があったでしょうか?何処かが受け入れを容認していれば、交渉も少しは違った方向に向かえたと思うのですが・・・私たち国民も、日本全国、基地を受け入れないのであれば、「どうやって、この国を守るのか」「自国で膨大な軍事費を使って守るのか」「無防備でやっていけるのか」を考え、基地撤廃を唱えるのであれば、根本から安保を見直す必要があると思うのですが
2010.05.10
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11日の毎日新聞のトップ記事は下記のようなものでした。実際の紙面をスキャンできると、分り易かったのですが、私の保管が不注意だったので、夫がシュレッダーにかけてしまいました健常者と同じ条件で、受験出来る日が来ることを望みたいものです緑色の字の部分を『規則点字翻訳サーバ』で点字にしてみました。点字は、32文字16行ですから、全文を点字にしたら、墨字の何倍になるか、ご想像頂ければと思います。分かち書きで、多少疑問を持った個所は、原文を、あらかじめ1字空けました。<点字受験>4割不可公務員採用51自治体調査 地方公務員採用試験(一般事務職)で点字による受験を認めている自治体は、障害者対象の特別枠試験を含めても56.8%に過ぎないことが、県庁所在市などを対象にした毎日新聞の調査で分かった。全盲の女性保育士(31)の受験を大阪市が門前払いしたことが明らかになった保育士採用試験ではわずか7.8%だった。就労機会が十分に保障されていない実態が浮き彫りになった。【遠藤哲也】 調査は12月初めまでに、保育士採用試験を担当する県庁所在市と東京都(特別区人事委)、18の政令市の計51の自治体を対象に実施、すべてが回答した。 一般事務職で点字受験を認めているのは29自治体。うち、障害のない人が主に受ける通常の試験での許可は、札幌▽山形▽前橋▽川崎▽京都▽大阪▽堺▽福岡▽長崎▽大分▽宮崎の11市と東京特別区。別枠の障害者対象試験で門戸を開いているのは、09年度から始めた、さいたま▽新潟▽神戸など27市だった。 一方、「認めない」と答えたのは17市。理由は「勤務で一定の配慮が必要な重度視覚障害者の採用は想定していない」(水戸市)、「拡大文字で受験できる障害の程度でなければ、業務遂行に支障がある」(高松市)などで、自治体によって「可否」の判断基準に大きな違いが出た。5市は「未定」だった。 また保育士採用試験で点字受験を認めたのは、方針を変更した大阪市を含め、山形▽前橋▽山口の4市のみ。 一方、不可は26市。理由は「配置や業務分担などが困難」(熊本市)など。 「点字試験の準備が困難」(福島市)との回答もあった。残り21自治体は「未定」や採用試験を現在実施していない。 障害者雇用促進法で地方自治体などには法定雇用率(2.1%)が定められており、厚生労働省と総務省は同法に基づき、各都道府県などに対して障害者雇用の促進を求める通知を出している。しかし、「地方分権なので、地方自治体を指導する権限は国にない」(同省公務員課)と強制力のない助言にとどまっている。 表題は、5文字・7文字奥から書くことになっていますが
2009.12.13
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リンクさせていただいているyokoさんが『点字校正員』の資格試験を受けられたと書かれていましたので点字の校正の思い出しました校正の大部分は脱字の発見?です。手書きだった頃は、1字抜けていると、それから後ろの点字を点消し棒で、丁寧につぶして薄めた糊を塗って乾かし、正しく書き直しました。点字は1行32文字。1ページ16行の表裏です。ところが、1字追加したばかりに、その行に納まらなくなって次の行まで直すことになる場合もあったりしてたまには秘策で救われることもあったのです例えば『今日は小春日和なので~~~』のように、濁音・半濁音・拗音・特殊音など行頭に4・5・6の点を使った文字があればウッシッシ紙を浮かせて0マス目を作って誤字の後ろではなく前を直して書いてしまいます。 ↓この点反対に行末がのように1・2・3の点の文字なら、これもウッシッシ紙を浮かせて33マス目を作って書いてしまいます。パソコン点訳になってからは、1文字の訂正が何行に影響しようともすべて、点訳ソフトがやってくれるので、校正の苦労は無くなりましたが文字校正のあとで、全体を見直さないと『見出しだけが最終行』になってしまうこともあるので、5マス目以降の見出しを素早く検索するなどソフトの機能を最大限に行使できることが求められるようになりました。 ねこじゃらしも痩せてきました
2009.11.06
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リンクさせた頂いているはなさんがルイ・ブライユについて書いていらっしゃいます。今年は、現在の点字を発明したルイ・ブライユ(仏)生誕から今年で200年。加えて、日本ではその6点点字を基礎にして、日本語に合うように考案した石川倉次の生誕150年にも当たり、各地でイベントも行われ、新聞も特集を組んでいます毎日新聞は『点字毎日』発行の実績から力を入れているようです。 4月7日(火)に『ブライユ生誕200年 光になる 一上- シャンプー・リンス容器改良』と題して容器に点字を付けるまでの苦心談が掲載されていました他の容器についても・中・下と計3回取り上げられたのですが、今は記事が削除されてしまってURLからは見ることが出来ません切り抜いていた新聞をスキャンしてBBSに書き込みましたので、よろしければお読みください因みに我が家の洗濯機には『電源』と『スタート』のところだけに と、点字表記があります。買い置きのビールには『おさけ』です。『ビール』は4文字。『しょーちゅー』は6文字。スペースが足りないのでしょうね
2009.05.10
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『点字徹底探究』点字ってこんなに面白い!がきのう20:00 NHK教育TVで放映されていました(再放送17日(火)13:20)点字の歴史50音の構成体験など30分で上手にまとめられた番組でした。興味を惹かれたのは点字カラオケでした。画面に表示された歌詞を読みながら歌うのは、視覚障がい者は利用できませんでした。歌うためには、記憶や自分専用の歌詞カードを持ち歩いていました。 歌詞を点字に自動翻訳し、点字ディスプレーという専用の装置で歌詞の自動点訳や進行に合わせて表示の切り替えを行なうソフトが開発され歌いやすいように、わずかに曲に先行して点字が表示されます。これにより、健常者と同様に歌を選曲後、点字化されたデータを読むことでカラオケを楽しむことが出来ます。 構成はカラオケ装置にパソコンと点字を自動表示する点字ピンディスプレーの組み合わせです。最大点字を40文字表示でき、改行機能により連続して歌詞を読上げます。 (抜粋)ピンディスプレイは20万円弱なので、カラオケ店や、施設などでの設置もそう難しいことではないと思われます。音に敏感、音楽好きの方が多い見えない方には朗報です。健常者との交流の場も広がるでしょう。点字の歴史は、軍隊が暗号として使っていた凹凸による伝達方法に起因すると聞かされた出演者のパックンさんは「子どもに聞かれたくない話は、妻と点字で」とユーモラスな発想に点字表記一覧と睨めっこしながらそれも楽しいかも~~~ピンディスプレーは盲人用パソコンに接続し(カラオケ用とは異種)OCRソフトで入力された文書を2行位ずつ点字で読むことが出来ます。音声装置と併用するとTXTファイルを音声で聞くこと、漢字仮名まじりの普通文を入力する事も出来ますが私が知っていた時は30万円を越す費用がかかり、しかも個人所有のパソコンには、なかなか補助金が出ないようでした。いろいろな障害をもちながら、頑張っていらっしゃる方達が少しでも暮らしやすい社会になりますように
2009.02.11
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点字は、点筆で1点1点書いていた時代から、点字タイプライターで1字1字打ち込めるようになり若干スピードアップしましたパソコンソフトが開発されて、パソコンキーのF・D・Sをそれぞれ1・2・3の点(左手2・3・4指)J・K・Lを4・5・6の点(右手2・3・4指)に対応させ入力できるようになりました。この時点で、複数の部数を一度の入力で何部でも打ち出せるという画期的な変化がありましたそして、OCRソフトでスキャンしパソコン自動点訳システム ソフトで点字化するようになったという経緯です。OCRソフト=OCRソフトは、活字原稿をスキャナで読み取り、文字認識処理をすることにより、コンピューターが認識できる文字データに変換するソフトウェアです。メリットは、種々あります。前述の「一度の入力で何部でも打ち出せる」究極は、「点字を知らなくても点字で文章がかけてしまう」ことでしょう。何しろ、難題の「分かち書き」を自動点訳システム がやってくれるのですからデメリットは、直接入力(前述青色)の倍以上の時間がかかります。スキャン・点訳それぞれに厳しく校正をする必要があるのです。校正の仕方だけで、1回の日記になってしまうようなあまり身近な例とはいえませんが、「百三号」は、きっと「モモゾーゴー」と点字になります。直接入力の場合でさえ、指1本・キーの1たたきで、訂正できるという気の緩みが、無意識に生じて点字の基本ルールを見過ごしてしまいがちです。その上、点訳自動システムに頼れば「私、点訳は出来ます(?)が点字は読めません」と堂々と宣言する点訳者も出てきますパソコン点訳になってから、不可欠なのが点字プリンタです。これは30万円台で、大分安くなったようですが、300万円以上の高級品もあり個人で購入するのはチョット無理☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆前回取り上げた資料は、毎日新聞で「点字が拓く ブライユ生誕200年」シリーズで、青木陽子さん(天津在住)のことが書かれていたからなのです。仕事を通じて交流したTKさん。しばらく姿を見せないなと思っていると「青木陽子さんのところに行ってた」もちろん、TKさんも全盲です。晴眼者の私だって面倒な航空券の手配や出入国の手続きなのに、ヘルパーさんの助けなしで実行していました。私の勤務した7年弱の間に何回渡航されことやらとTKさんを思い出し記してみました。長くなりました ごめんなさい
2009.01.29
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NHK「趣味悠々」『中高年のためのパソコンシリーズ パソコンソフト活用術入門』で最新のOCRソフトは文字が写真や背景と重なっていても、文字だけを取り出して読み取れるようになったと話されていました。例えばこの新聞の場合などは、読み取ってくれないので、手で入力しなければなりませんでした。(こんな短い文であれば、苦になりませんが)この写真の部分に「青木陽子さん(左)の周りには、いつも人の輪ができる=中国・天津の自宅で08年12月27日」と白い文字などで書かれていたら、私の入力速度ではウヒャ~まっ 何はともあれ、読み取り、誤読訂正・手動入力などで、ほぼ完璧なテキストファイルを作りパソコン自動点訳システムソフト(このソフトは一例です)にかけて、点字で保管し、データのまま渡すか打ち出しが必要なら点字プリンタで打ち出せばいいわけですが~つづく何故、この紙面を例に選んだか、OCR使用のメリット・デメリットなどを書きたいと思います。
2009.01.26
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一番大きな感動を受けたのは、交流した視覚障がいをお持ちの方が種々の分野で、明るく逞しく、活躍されていらっしゃるのを知ることが出来たことでした。その方達のことは、以前に書き連ねてきましたので省略しますが、公務員・会社員で役職に着いて、働いていたり高校PTAの会長をしていたり障がい者団体の代表・放送大学への入学していたりetc水泳・マラソン・料理・世界中の短波放送受信など趣味の分野も多岐に亘りました。ほんの少しお手伝いがが出来て、点訳者として、幸せな終焉を迎えられました。暇なときに、点訳をなさっていらっしゃる方々のブログにお邪魔して、いろいろ考えさせられることがありました。点訳をしていて考えること 点訳より要望の多い援助はないのかいままで、点訳ボランティアで視覚障害者を援助しようとがんばってきたのだが、点訳以外に視覚障害者を援助するもっと有意義なことはないのだろうか。視覚障害者に、我々の点訳サークルがコンタクトしているのは一割弱である。それもわたしのところは一方的であって、視覚障害者の方々からの要望はまったくない。要望を出しても見返りがないから無駄だと思われているのだろうか、でも声がなければ前進はない。パンフレットの点訳など、ネットで呼びかければ出来ないことはないと思っているが、どうであろうか。それとも点訳以外に「こういうことをしてほしい」と要望があれば、それも可能になるのではなかろうか。言わなければ思っていることは伝わらない。一度言ってもその通りにならないかもしれないけど、続けて言うことによって道も開かれる。こんなお悩みを解決する方法として、私が勤務していたような、行政のサービスシステムがより多く設置されるとよいと思います。そこでは、視覚障がい者と点訳者が対面で作業をします。申し込みは予約制で、お一人90分。1日4人。空きがあれば、当日でも予約を受け付けていました。日常生活に必要な事柄についての音訳・点訳・墨訳をするというものです。点訳にするか、音訳にするかは利用者のご希望に従いますが、利用される方は、持参される資料によって使い分けをされていました。音訳は、時間内に多くのものを読むことが出来て、点訳や墨訳より効率がいいのですが、後日、必要な個所を見つけるのは、点訳にしておいた方が早いようです。テープは、ご持参の物か、寄付を受けた物、どちらかを使用しました。特に、音訳(朗読)の訓練を受けていなくても、テープレコーダーの操作を覚えれば、点訳者でも対応できます。複数の部数を打ち出した点字用紙、墨訳したプリント用紙は、無料で差し上げることが出来ました。データ保存のフロッピーは、ご持参いただいていました。欲しいものが、その日のうちに持ち帰れることは、大きなメリットでしょう。行政によっては、日時を決めて、点訳サークルに対面作業を依頼している所もあるようですが、利用者によると、複数の人が相手をしてくれるので、落ち着かない。1対1がいいとか、通帳の預金残高などは、地域ボランティアでなく守秘義務のある、公的機関でないとなど、信頼関係を重視したいと、発言される方もありました。時は、バブル崩壊の只中で、歳出削減を理由に、この事業は毎年、廃止の危機にありました。その都度、利用者の要望で、辛うじて存続し、今も続けられているようです。勤務する方も、利用者の都合に合わせるために、週日1日と日曜・祭日以外は、13:00~20:30と夜に掛かるのでなかなか見つけ難い事情もありました。でも、地域ボランティアにお願いできることは(パンフや、取説・給食メニューなど)分担していただき、点訳者と視覚障がい者が、交流し、要望や意見を交換できる場が多くなることを望んでいます。退職後は、年齢・持病・そして、『燃え尽き症候群』もあるのかも知れませんが、サークルへの復帰や、新しいサークルの立ち上げもイマイチ・イマ2 億劫で現在に至りました。人生も黄昏時に入りました。内容も『黄昏 diary』にメインにしようと思います
2008.10.31
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カテゴリ『点字』で書いた日記も今回で120回になりました。点訳を辞めたことを考えて、『点字・てんじ・tenji』のタイトルを変えようと思いました。今後も、時々は点字に関連することは書いていきたいとは思いますが、一応の締めくくりをしたいと思います。20数年、点字と係われて、「よかった」の一言に尽きます。大げさに言えば、『物事をみる』視点が変ったように思います。自身で思い込んでいるだけかも知れませんが依頼される本や資料から、知らなかった事象に触れることが出来ました。殊に点訳・音訳・墨訳を仕事にさせていただけるようになってからは保育園のお知らせ・高校のPTA広報・放送大学の試験問題など教育の現場が見えた気がしましたし落語・歌舞伎・CDのパンフレットからは、芸能の伝統と現在が行政への要望書(墨訳)や、見えない方たちの団体の会員への『お知らせ』からは、障がい者の直面している問題。はり・灸・マッサージがお仕事の方からは、治療院の経営問題など健常者がどう係われるかを考えさせられたりもしました。自分の怠け心と、力不足で、点訳・音訳・墨訳の域から一歩も踏み出せなかったことを悔やんでいます。続く
2008.10.26
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はなさんのブログから『時差』について書いてきて最後に突き当たるのは、やっぱり何処まで原文通りに書くのかと言うことでした。前にも(2006年)書きましたが、「オリンピック」やサッカーの「ワールドカップ」は、活字では、殆どが五輪・w杯と書かれています点訳・音訳では、どう書き、どう読むのがいいのでしょうか原文通りに書く(読む)と主張される方は、「分らない所は、読み手が調べるべきで点訳者が、自分の主観で変えてはいけない」といいます。俳句の点訳で、「~~~に佇ちて ~~~」とあり、初心者だった私は『タタズムノ■イ』と点訳者註を入れたところ、先生は不要と言われました「読み手の想像・イメージに任せるべき」と納得できる気持ちと確かに一句全体を読めば、呆然と立ち尽くしたのか、感慨深いものがあって、動かなかったのかはわかりますが、あえて『佇』とした作者の思いは伝わるのだろうかとの思いは拭えませんでしたWC=競馬新聞ではトイレではありません。ウッドチップの略で、調教のときに使用する訓練コースの一種だそうです。対面音訳のとき、「ウッドチップ」と読んでいました。「『外為』って、どんな字なんですか?」「外国の『ガイ』に、誰々の『タメ』にのような時に使う字を書きます」この方は、お金に関係する『貯(める)』『溜(める)』を連想されたのかも知れません「『為替』と言う字がこの『タメ』と何かを交換する意味の『カエル』と書くので…」「想像もつかなかった」点訳者として、最後の7年余は、幸い、対面での点訳・音訳・墨訳を仕事とすることが出来て、交流の中で個人としては、悩みの大半を解消できたのですが、退職後にこの体験を生かすことが出来ずに(頚椎症)残念と感じるのは私の驕りでしょう
2008.10.17
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前回書いた事は、今回の前書きのようなもので、今回は「はなさん」のブログから引用させていただいて(前回も引用させていただきましたが)書きたいと思います。「点字通信」を発行していますが、 「日本とアメリカ」と題する今回の原稿で、少し変な文章があり、それを直すべきかどうか迷っています。それは、「同じアメリカでも 時差が違う・・・」とあるのは、言わんとする意味は分かっていても、適切な表現はないものかと考え中です。「同じアメリカでも、タイムゾーンが、東部・中部・山岳部・太平洋部など、全部で6ゾーンあり・・・」と書けば、良いのでしょうが、少し長ったらしくなって、点字を読む人が、ウンザリするのではと心配です。製本は来月ですから、もう少し考えて見たいと思います。(抜粋させていただきました)はなさんも、『時差』の扱いにご苦労されていらっしゃいます。私たちは『時差』とは、時刻に差があることだと、漢字を見て理解できますが、かな書きの点字ではオナジ□アメリカデモ□ジサガ□チガウ…と書いても、『ジサ』が、物体だと思われないようにとその説明の扱いに、迷い・悩んでしまいます。何とか分っていただきたいと考えるわけですが複数の方に読んでいただくので、読まれる方の理解度もマチマチだろうと思われます。単に「点訳者註」の中にジコクガ□チガウ□コトとだけで済ませるか文中注記符を付けてその記事の欄外に「同じアメリカでも、タイムゾーンが、東部・中部・山岳部・太平洋部など、全部で6ゾーンあり・・・」と説明を書くか、悩むところです。良かれと考えて点訳しても読まれる方は、(この点訳を例とれば)「『時差』って何だ」詳しい説明があってよかったと、喜んでくださる方もあれば「『時差』アメリカにあっても、中国にはないんだよな」まで、ご存知の方は『点訳者註』なんて要らないよ」とご批判を受けるかも知れません
2008.10.13
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「どんな方が読んでくださるのだろうか?」点訳していて、悩んだとき、頭をよぎることでした。『点訳なんて、墨字(私たちが、通常読んでいる、漢字仮名まじり文)を点字に置き換えるだけでしょ』と思われるかも知れませんが、点訳のルールをマスターし、いざ取り掛かってみるといろいろ、悩み・迷いが生じてくるものなのです。「どんな方が読んでくださる」かを知ることが出来ればその内の50%位は解決すると思うのですが読んでくださる方の年齢や、性別、ご職業によって、点訳の仕方に、ある程度の加減が出来ます。(勿論、個人依頼の物に限りますが)例えば、ご高齢の(または、ずっと以前に点字を習得された)方であれば、「読点(、)は、邪魔だと思われる方が多いので書かない」「新しく採用された表記(特殊音ヴァ・ヴィ・ヴェ・ヴォなど)は使わない」(原文がヴァイオリンでもバイオリンと書くというように) ただし、『分かち書き』については、最新の表記を書きます。2006年2月に、書いた事ですが 「ねぇ こないだの点訳、間違ってたよ。サクラ■ナミキ って、離れてた」「あぁ 改定で3拍で切ることになったの」「何だか そんなプツプツが、あっちこっちにあって、読み辛くてさ。 何で、こんな変え方したんだろ」「3拍で切るのが、読みが一番速いって、統計が出たんですって」「私のは、前の通りにやって欲しいんだけど」「それは、やらない方がいいと思う。これからは、こんな点訳に、変わる訳だし、新聞社や、図書館に、私には改定前のでくださいって言えないでしょ? 早く慣れた方が得だと思うけど・・・要するに、『読み手の顔が見え』れば点訳者の悩みも軽減されると思うのですが、現実には、プライバシー保護などで、読んでくださる方と、点訳者との接触は結構、難しいのです。でも~リンクさせていただいている「はなさん」が、先日書かれた『複数の方』に発送する点訳ではここに書いた事がクリア出来たとしても、お悩みは解決しません。 次回に「点字通信」を発行していますが、 「日本とアメリカ」と題する今回の原稿で、少し変な文章があり、それを直すべきかどうか迷っています。それは、「同じアメリカでも 時差が違う・・・」とあるのは、言わんとする意味は分かっていても、適切な表現はないものかと考え中です。「同じアメリカでも、タイムゾーンが、東部・中部・山岳部・太平洋部など、全部で6ゾーンあり・・・」と書けば、良いのでしょうが、少し長ったらしくなって、点字を読む人が、ウンザリするのではと心配です。製本は来月ですから、もう少し考えて見たいと思います。(抜粋させていただきました)
2008.10.13
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TV朝日『雑学王』より点字はどんな職業の人のために考案された?<4thステージ>全8問中6問目点字は元々どんな職業の人が使うため考え出されたのか? 正解…「軍人」(一般正解率 18%)点字は1800年代のフランスで、軍人の命令伝達手段として考え出された。当時のフランス軍は、暗闇の中で行われる奇襲攻撃の際に音を立てて敵に気付かれることがないように、号令などを使わずに点字で命令を伝えていた。その後、点字を考案した軍人が教育用に使うよう盲学校に提案し、その学校の生徒によって日常生活の伝達手段に応用され、世界中に広まった。通常、点字講習会や、点字に関する書籍の大部分は「点字の歴史」については「1825年、フランスの盲人ルイ・ブライユによって考案された」と始まりますが、最初は軍人の命令伝達手段だったと聞かされれば、受講生へのインパクトも大きいのでは初級の講習会受講から始めて20年余を、点字と係わって来ましたが、上記のエピソードを見聞きしたことがありませんでした一般の方も正解率 18%なのにTV番組で、今頃知るなんて 点訳者だったのに 恥点字は、中途失明の方がマスターするのはとても大変で、若く指の皮が柔らかい時のほうが有利と言われていますから、軍事用の点字は、読みやすいように、もっと1字が大きかったのではと想像しています。軍人、バルビエ士官から提案を受けたルイ・ブライユが盲人用に改良するまでには大変な苦労があったと思いますが提案したバルビエ士官がいなかったらいま、見えない方たちの情報伝達手段はどんな形になっていたでしょうか今朝「点字の歴史」で検索してみたら「点字であそぼう」と言う子供向けサイトで、きちんと軍事用から転用されたことが記されていました。全編とても理解しやすいサイトで感服しました。新しい事を知るって楽しいですね
2008.09.25
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きのう、『日本盲人会連合』から手紙がきた。担当は、『日本盲人会連合 点字図書館』「2008年度 東京都委託専門点訳奉仕員指導者養成講習会」の受講希望案内だった。この団体から案内を頂くのは初めてだが、「理数専門点訳コース」を日本点字図書館主催の講習会で受講した事がある。案内が送られてきたのだから、組織は違っても、何らかの繋がりはあるのだろう。今回の講習は、英語コース・コンピューターコース・触図コースの三つ。体力があり、時間の都合がつけば、受講してみたいが、「講習会終了後、都内で専門点訳奉仕が出来る方」と書かれており、額面通り受け取らなくてもよいのかも知れないが、点訳活動を辞めた私が、自分の知識欲を満たすために、まだまだ頑張っていただきたい後輩の席を奪ってはならないと断念。この案内状で、点訳に対しての視覚障がい者の方からのご要望が、より専門的な本の点訳依頼に変っているのだと推察したのだが…今や点訳本は、各地の『ないーぶネット』から、オンラインでも借りることが出来、蔵書数はいずれも万単位です。鍼・灸・マッサージだけの世界から、社会の多方面に進出される視覚障がい者の方には、専門書の点訳が不可欠になっているのでは点訳を志す人も、自信の知識を深めなくては☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆7・8月は、暇だったので、点字・点訳のブログにお邪魔させていただいていました。点訳者のお悩みは、今も変らないようです。今さら、経験を述べてみても、詮無いことですが、時々、感想を書いてみたいと思っています。
2008.08.30
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何より困ったのは「祝婚歌」をどう読むかである。婚は「こん」と音読みでしか読めない。だから音読みでいくと、しゅくこんか、しゅーこんか、となり、訓読みを混ぜると、いわいこんうたとなるが、辞書には出ていないから、点訳者挿入符で説明するか。どなたか、こう読むんだよと教えていただければ幸いである。(3・15)吉野 弘《よしのひろし》の《祝婚歌しゅうこんか》詩上記の文章は、chemguyさんのブログに3月15日に書かれていたものと、それにたいしてのコメント から引用させていただきました。私が点訳したら、調べもせずに「シュクコンカ」と書いてしまうだろうなと、改めて、下調べの重要性を思い知らされました。それから、広辞苑・国語辞典・漢和辞典・古語辞典など家にある辞書類を漁りましたが、やはり記載はありませんでした。PCで「しゅくこんか」=宿根か「しゅうこんか」=週今夏など でした。そこで、平仮名で「しゅくこんか」を検索しましたら『祝婚歌ではありませんか』と表示され、『吉野 弘さんの祝婚歌』『祝婚歌』『たかのけんいちのなか』に「しゅくこんか」とルビがありました。ただし、肝心の『吉野 弘詩集』にはルビはありませんでした。出版社か、許されるならご本人に訊くのがBESTですがまた、「しゅうこんか」で検索すると、『しゅうこんかです』との回答もありました。こうなると、点訳者の判断でどちらかを取り、点註で「異なる読み方もある」と付記するしかないかなとこれで、異なる点訳を読まれた方に「しゅくこんか」と「しゅうこんか」が同意語であることをご理解いただけるのでは点訳の難しさは、点訳者の知識を広げてくれますね
2008.08.18
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本当に久しぶりに点字の事を書けます最近リンクさせていただいたはな38さんが、先日、『フランス語の点訳』に中で「星の王子様」の感動的な言葉の点訳に触れていらっしゃいました厚かましくも、スペイン語の点訳をしたことをコメントしましたら、そのことについて、日記の更新をされていらっしゃったので、手持ちの資料を確かめて、UPしてみました改めて見てみると、アルファベットも英語と違いますアッタリマエジャン前にブログに書いたときはこのspecial部分しか画像にしなかったのです記号も英語の点訳と違うところもありました今は、すべて忘却の彼方ですが、依頼された時は、サークルの皆で必死に取り組んだものです。点訳をやめても【捨てられない】資料を見ると何となくワクワクします。はなさんに感謝m(__)mです。
2008.08.11
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昨日の夕刊(毎日新聞)で、表題にした記事(下記参照)を読み、すごい発想と感激しました。記事を読むと、使いこなすには多少練習が必要かも知れませんが、盲ろうの二重障害をお持ちの方には朗報であることは、間違いありません。「ピープル」の小型化・実用化が1日も早く実現することを願っています。盲ろう者用携帯電話を説明する長谷川貞夫さん。白い機器が「ビーブル」早々とこの記事への反応が読めたこともオドロキでした。我田引水になりますが、仕事をしていた時、お会いした盲ろうのGさんについては2005年10月に書きました。Gさんの予約が入っている日は、ちょっと休み時間が、忙しい。 『今日の担当は、hacoです』と点字を書いておき、お渡しする。点字版に用紙をセットし、枠を最下段に置いておく。 ご質問にYES NOで答えられるときは、Gさんの手に、○か×を書く。 言葉が必要なら、点字を書いて、読んでいただく。このとき、用紙の下方から書けば、いちいち用紙を点字版から外さなくても、必要な部分を枠の下部で裂きとって渡せるから。(続きはこちら(1)こちら(2)からお読みいただければ幸いです)障害をお持ちの方との交流を知っていただければと思います。 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆携帯電話:点字で「会話」 盲学校元教員ら開発 盲ろう者用携帯電話を説明する長谷川貞夫さん。白い機器が「ビーブル」 盲学校の元教員で全盲の長谷川貞夫さん(73)=東京都練馬区=と、筑波技術大の佐々木信之教授らの研究チームが、目と耳が不自由な人のため、振動を使って「会話」する専用の携帯電話を開発した。「話者」が携帯電話のダイヤルボタンを点字に見立てて押すと、「聞き手」の携帯電話に付けた二つの端子(直径1センチ)が一定の規則で振動し、内容が分かる仕組み。佐々木教授によると、こうした盲ろう者の携帯電話の開発は世界でも初めてという。 点字は六つの点を使って、50音を表現している。携帯電話のプッシュボタン(1、2、4、5、7、8)の六つを点字の点に見立てることで、会話を可能にした。 開発は02年、端子の振動で、点字を体感させる「体表点字」の研究から始まった。通常の点字は点と点の間隔が数ミリで、配列を理解していても、実際に指で識別するのが困難な人も多く、チームは振動に目を付けた。 振動の間隔に一定の規則を持たせ、左右の端子で点字を表現する「2点式体表点字」を考案。体表点字を下敷きにして、盲ろう者用携帯電話を昨年11月に開発した。 「話者」「聞き手」双方の携帯電話に、ボタン操作の情報を振動に変える器機「ビーブル」(縦16センチ、横10センチ、厚さ3センチ)をセットするだけで「会話」ができる。例えば、プッシュボタンの「1」を押せば、左側の端子が長く1回振動し、「あ」だと分かる。 携帯電話に特別な改造は必要なく、チームはビーブルの小型化を進め、実用化を目指す。体表点字をさらに応用すれば、複数の盲ろう者に一斉に情報伝達する「放送」の役割も果たすことができる。 長谷川さんは「コミュニケーションが困難な盲ろう者の大きな力になるはず」。佐々木教授は「点字は世界共通。点字を使う全世界の盲ろう者が利用ができる」と話している。【杉本修作】
2008.04.06
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『三重苦の聖女 ヘレンケラー』を読んだのは少女の頃で、買い与えてくれたのは、記憶にはないが多分父だったのだろう。発声が出来るようになってからは、家庭教師サリヴァン先生の唇に手を触れて、その形で発声し言葉を覚えたと書かれていたと思う(記憶違いかも?)後年、点字をやってみようと思い立った原点がここにあるのかも知れないと、今になって気付いたそのヘレンケラーの8才の時の写真が発見されたと、報じられている。中々の美少女にみえる検索した『ヘレンケラー物語』の画像を見ても上品で美人だ(たとえ修正されているにしても)初めて、点字を教えてくださったY先生が『来日されて、花火を見られたとき、見えなくても、聞こえなくても、分って、感じていることが見て取れた』と興奮気味に話された。来日は3度に及んでいるいて(日本ライトハウス資料)花火を見たと言うことは、1948(昭23)年8月、2度目の来日の時だろうか私がY先生に出会ったのが1985年前後だ。間近に接したヘレンケラーに本当に感激されたのだろうその後、ずっと年賀状のやり取りが続き、教えた生徒が、点字を続けてくれる事が喜びだと、毎年書いてくださっていたご自分は法律書をシコシコとと謙遜されていたが、翌年、甥御さんからご逝去の知らせを頂いたそれにしても、なんと永い点訳歴だろうかY先生の何千分・何万分の一かの点訳人生だと、反省しきり今日は、内容がかたくてゴメンナサイ
2008.03.08
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テニスの王子様 錦織 圭君がクローズアップされ『錦織』の読み方が気になったTVのテロップに『にしこり』とルビが付けられているので、特殊な読み方なのかと思った検索して面白いサイトに行き当たった『錦織さんのリンク集』によるとにしごり・にしごおり・にしこおり・にしこり・にしきおりと、読まれる方達がいらっしゃると分った昔『ニシキョーリ』と点訳した点訳者がいた。少年隊の錦織一清さんの事だったので、『ニシキオリ』と校正し、この人は、耳から聞いた音(おん)だけを記憶に留めていて、文字を見たときに「なぜニシキョーリと読むのか」と疑問を持たなければならない点訳者としての注意を怠ったと思ったこのことは何度も書いたが、店員=テイイン・体育館=タイクカンと書く人が必ずいて、文字を正しく読むとこは点訳にとって不可欠だと知った地名・人名は、常識的?な読みが通用しないので、辞書・辞典で調べなくてはならない点訳者泣かせではある☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆次回に我が家のテニスの王子様の自慢を書いてもいいかナ
2008.03.06
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4月から「点字講習会(初級)」を開催し、受講生を募集すると区報に載っていた点字器・テキスト代などに実費として6000円程度徴収すると記されている。(昔はタダだったのに)記事から察すると、基礎は点字器を使って、手で書き、その後パソコン点訳を教えるらしい。未知の世界(大げさ)に挑戦しようと胸を弾ませていた頃の自分をを懐かしく思い出した帰宅して、夜、ポツポツと、練習しているとダンナさんは、話しかけるのを止めて、他の部屋へ移動した案外、早い時期に教えられるのが、アルファベットで、ようやく、50音の形をマスターしたばかりだった。あ い う る ら え れ り お ろな に ぬ つ た ね て ち の とは ひ そ ふ へ まと、覚えてもいいのだが、これだと、いちいち指を折って数えないと、対応する文字に行き着かない。そこで、考え出したのが読経を真似た暗記法だった。Jまでは数字の1~9と同じなので省略し、けーナ えるニ えむヌ えぬツ おータ(大田)ぴーネ きゅーテ あーるチ えすノ てート(帝都)ゆーハ(味覚糖) ぶいヒ だぶるソ わいム ずぃーマと、書いて家の中に何箇所か貼って、口に出して唱えていた。点字を始めた頃の昔の は な しリンクさせていただいていた方に伝えて喜ばれたこともあった
2008.03.04
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リハビリに通っている医院の待合室で週刊誌に『日本点字図書館から、点字の(正確には、点字付きの)人生ゲームが発売された』と言う記事を見つけました検索して、ホームページ→用具の販売→おもちゃ、ゲームの紹介とたどり着きました。見えない方たちは、ご自分の生活を守るために情報交換が活発ですから、そんな場でも楽しんでいただけると嬉しいと思い明るい気持ちで、紹介文を読みました記事には『まだ改良の余地がある』と書かれていましたが☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆●1968年9月に"タカラ・アメリカンゲームシリーズ"のひとつとして発売されて以来、何代にも渡り子供から大人まで夢中になる大ヒット商品となったボードゲームの5代目です●サイコロの代わりにルーレットを回し自分を表すピンを刺した自動車型のコマを動かしながら、すごろくのようにボード上を進んでいきます。人生ゲーム5代目のEX(エクストラ)は「人生はひとつじゃない」のキャッチコピーの通り「ベーシックステージ」「ワールドステージ」の2種類の盤面があります。 「ベーシックステージ」は従来のリニューアルで、「消費税アップ」「携帯電話を買う」といったさらに近年の世相を反映したコピーのマス目が増え、コース上に新たに「テーマパークコース」「ギャンブルコース」が設けられ、よりイベント性の高いゲーム内容になっています。 「ワールドステージ」は世界旅行がテーマになっており、就職・結婚といった基本ルールはそのままに世界中を旅しながら各地の名産品を買い集めるゲーム内容になっています。●日点では誰もが遊べるように、盤上には凸の点線で、進行方向が触ってわかるようにし、各マスには、点字で数字が表示していますので、各マスの説明書きは、その数字をページ番号にして点字版とデイジー版で作りました。 また、自動車のコマやお金、その他の券は形状が同じなので、自動車のコマは、リア側に触ってわかる凸マークを、お金、約束手形は、角をカットしたり、穴を開けて識別できるようにし、保険証書、株券、は、点字シールを張っています。
2008.01.20
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8日の末弟の3回忌法要で、般若心経の一部が読経されたことから帰宅してから、いろいろと検索を繰り返しました。仕事をしていた時、利用者のTsさんから般若心経の点訳依頼があったことは、ブログを始めて間もなくの頃書いていました。「般若心経、また出しといてよ」と、帰りがけに。点訳の分かち書きとは、多少はづれるところもあるけれど、何度も本文と解説を音訳し、読み合わせして、Tsさんが唱えやすいように作った、Tsさん専用の「点字版般若心経」です。読んで、読んで、凸面が擦り減ったら、保存のフロッピーから、その都度、点字プリンタで打ち出します。観自在菩薩、行深般若波羅蜜多時、照見五蘊皆空、度一切苦厄これを、音読するとかんじざいぼさつ、ぎょうじんはんにゃはらみったじしょうけんごうんかいくう、どいっさいくやくと読み、唱えるときはカンジーザイボーサツ、ギョウジンハンニャーハーラーミッタージーショウケンゴーウンカイクウ、ドーイッサイクーヤク 語を延ばす所があります。口語では観音さまが、彼岸に渡るため悟りにいたるための行を行う時人間の心の感受し認識する五つの要素がすべて空であると考えて、私たちの一切の苦を救ってくださったのであると、言う事だそうです。あやふやな語を調べ、辞書に載っていれば一語として分かち書きの参考にしました。深般若=梵語最高の智慧波羅蜜=智慧の完成されたもの多時=多くの時間、久しい間度=迷いを越えて悟りの彼岸に渡る、渡らせること苦厄=苦労と災厄カン■ジ―ザイ■ボサツギョウ■ジンハンニャー■ハーラーミッ■タージショウケン■ゴークウ■カイ■クウドー■イッサイ■クーヤク(濁音符の1マス使用表示を省略しています)と点訳しましたが、唱えるために延ばす音と、『「う」と書くのびる音は長音符を使って書く』点字のルールと、区別をつけたかなど当時の資料が手元にないので、これと同じだったかは、定かではありません。あくまでも、Tsさんが唱えやすいように作った、Tsさん専用の「点字版般若心経」だからです。
2007.09.15
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片付けをしていたら、カラーマグネットが100ヶ近くも出てきました。いにしえに、点字講習会で使用したものです。受講生だった時、先生が点字表記をなさる時、一々、ボード板に、6本の線を書き、その上に必要な点を書き込んでいらっしゃいました。手数と時間がかかりました。教える身になったとき、「何か工夫出来ないか」と考えたのが、このマグネットを使うことでした。10数年前の話です。クラフト紙で作った点字用紙の拡大版を、ボード板に貼り、マグネットを置いていきました。(どちらも書く側)先日お邪魔した京都南高校のホームページでも同じような画像があり、考え付く事は、誰も同じだと思いました。今となっては、無用の長物で、使い道がないのに、押入れの片隅に居座っています☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆金魚の水槽に予想通りミニチュアが増えてきました
2007.08.31
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梅雨と台風のダブルパンチで、大きな被害が気象情報を観ていたら、「シズシチョウ」と聞こえ、漢字では「下石町」と書くそうです地名の読み方は、点訳・音訳者を悩ませますが、悩むのは、難しい地名の読みより、むしろ町=チョウ か マチ か村=ムラ か ソン か などごく身近なことなのです『北では マチ・ムラと読み西では チョウ・ソンとの読みが多い』と聞いた記憶がありますが、あくまでも確率の問題でしょう。耳にしたこと・眼にすることを気に留め、記憶に残しておき正確に読み書くことを求められるのです。 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆資料より(2)同読異字の地名千束・洗足 センゾク ーともに東京(同区の地名)轟木(岩手)驫木(青森)二十六木(秋田)廿六木(山形)トドロキ(3)助詞『ノ』『ケ』『ガ』『ツ』が入る地名入らぬ地名1、「ノ」を書かないで「ノ」を読む地名三戸 サンノヘ 九戸 クノヘ 石巻 イシノマキ一関 イチノセキ (但し、JR駅名は「一ノ関」)2、「ノ」「ケ」「ツ」が入る地名丸ノ内 マルノウチ 御茶ノ水 オチャノミズ ーツ橋 ヒトツバシ朝日ケ丘 アサヒガオカ 星ケ浦 ホシガウラ 鏡ケ池 カガミガイケ(「ケ」は、「ガ」と読む)(4)時代によって異なる読み月寒 ツキサップ→ツキサム 相染 ソウゼン→アイソメ(5)特珠な読み具志頭 グシチャン(沖絶) 割寄の頭 ワリダンノズコ(富山)倶知安 クッチヤン(北海道) 土 ドウ (富山)松百 マットウ (石川)*数の地名と読み方計算の地名・戯訓数字地名・辻と十文字「つずら」の地名・市日の地名・通番地名・合併地名熟字訓・慣用読み・「四条」「七条」地名の読み戸数地名・「小路」地名*地名の読みの決め方このように地名の読みは複雑であり、人名同様少しでも疑わしい地名はこれを確かめる努力を怠ってはなりません。また、地方によっては独特な読み方をする地名も多く、正確を期するためにはどちらをとるかを、それぞれ目的にあった地名辞典類にあたることが必要でしょう。 *地名情報は何から求めるか地名辞典・地名索引・地図帳・地理体系・旅行案内地域年鑑・地域百科事典 以下、よく利用されている地名辞典類、定評のある参考図書を中心に選んで列挙しましたが、常に新しい情報を接取する努力を払うことを忘れてはならないでしょう。(書名省略)
2007.07.15
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何回か書いてきましたが、点訳や音訳で、一番気を付けなければいけないのは、思い込みです。点訳講習会で、読みを点字で書いて貰うと店員=テイイン体育館=タイクカンと、書く方が、必ず何人かいらっしゃいます。分からないことを調べるのも一苦労です。地名調べもヤッカイなことの一つです。「日本には、およそ1000万の地名が存在するといわれています。これに現存しない歴史地名を加えると、倍の2000万といわれています(柳田国男)」何気ないエッセイの中に出てくる地名も漢字が読めたからと、安易に書けません。我が家の近くでも、大島=オオジマ ですし高橋=タカバシ です。会館の資料は、両手で「ヨイショッ」と掛け声を掛けなければ、持ち運べない大きな『本』でしたが、これで『事足れり』ではなく目的に合った地名辞典が必要なのです。また、地名は、市町村合併などで、廃止・併合・合成地名など、流動するので、あまり古いものは使えません。あれやこれや調べているうちに、自分の知識が増えていく喜びもあり、これが、点字を20年以上続けられた一因と思っています。資料より 地名の種類 地名にはその成立、大小、種類、時代等により、およそ次のように分類されます。1.行政地名~~国・畑・県・郡・市・区・町・村2.集落地名~~都市・山村・農相・繁華街・団地3.交通地名~~道路・航路・鉄道・橋・トンネル・駅・峠・茶屋・分岐点4.産業地名~~工業地帯・農相漁村地帯・油田・鉱山5.観光地名~~名勝地・国立公園・国定公園・県立公園・自然公園・行楽地・遊歩道6.自然地名~~山・川・湖招・島嶋・平野・半島・海洋7.歴史地名~~遺鉢・古墳・貝塚・旧鉢・古戦場・城8.建物地名~~神社・仏閣9.停留場名~~バス停(交通地名の一)10.その他~~合成地名等 地名の読みの種類 (1) 同字異議みの地名日本橋 ニホンバシ(東京) ニッポンバシ(大阪)神戸 コウベ (兵庫)ゴウド(岐阜)(神奈川)カンド(島根)コウド (和歌山)ジンゴ (岡山)ゴウト (神奈川・河川名)カンベ(三重)(奈良)(千葉)(愛媛)三田 ミタ (東京) サンタ (兵庫)新田原 シンデンバル (福岡) ニュウタバル (宮崎) いくらなんでも『新』をニュウとは大島 オオシマ (伊豆大島) オオジマ(東京・江東)九十九島 ツクモ (長崎) クジュウク (〃 )若王子 ナコジ (西尾市)金立町 キンリュウマチ(佐賀) 金立村 カナタテムラ (佐賀)秋川 アキガワ (市・河川名) アキカワ(渓谷名)面白くはありませんが何時か(2)以下の続きを・・・
2007.07.04
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前回、音訳のことを書きましたが、途中、点字のことを書きそうになって、点字が我が身に沁み付いているのを感じました心置きなく点字のことを前回、例に挙げた、男の子(少年)・女の子(少女)の場合読むときは、男の子=少年(以下女の子も同じ)の意だったら語頭の「オ」に若干のアクセントを置きますが、男の子=男(父親)の子(息子)の意だったら「オトコ」全体を平易に読むと言う違いがあります。点字では、男の子=少年ならオトコノコ男の子=男(父親)の子(息子)の意だったらオトコノ■コと書きます以前「こ・そ・あ・ど」言葉は語の後を1マス空けると書きましたが「ある時払い」の「アル」の後や、「その日暮らし」の「ソノ」の後は空けないで、この場合の「ある時」「その日」は一語になっていると考えるそうです やっぱり、日本語はヤヤコシイ
2007.06.16
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5000万件余の宙に浮いた年金問題が批判を浴びていますが、その中に名前の読み違えが多数あるらしいとのことです。点訳者だった私の手元には、まだ研修資料が残っています。調査のための多くの参考図書名が記載されていますが画像のように極一部の実例も載っています(これまた記載されているもの(15項目中)の極一部です)点訳・音訳では、『疑わしい(分からない)ことは、徹底して調べる』ことが求められます。画像の例では、西田幾太郎=ニシダキタロウをニシダイクタロウ と、点訳・音訳してしまえば、読まれる・聞かれる方は、別人だと理解します。漢字をご存じない、見えない方は、多いのです。オンライン化のとき、社保庁にもう少し漢字から仮名への置き換えに配慮が欲しかったです。今更、詮無い、犬の遠吠えですが
2007.06.06
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住んでいる建物のエレベーターの点字表示で6階の2の点が抜けていて3階と同じになっていると、前に書きました 今日、書類を投函しに行ったらポストの点字も抜け落ちていました手紙の「テ」の1と2の点が剥がれ落ちていてこれでは「ヨガミ」と読めてしまいます見えない方は、勘がいいのと前後の状況からの判断力に長けていらっしゃるので大きな支障をきたすことはないでしょうがフッと、郵便料金はどうなっているのだろうと調べる気持ちになりました以前は、開封扱いにして、かなりの重量でも無料で送ることが出来ました第四種郵便物(開封)点字郵便物、特定録音物等郵便物(注6) 3kgまで 無料 (注6)点字郵便物は、点字のみを掲げたものを内容とするものです。特定録音物等郵便物は、盲人用の録音物又は点字用紙を内容とする郵便物で公社が指定する施設から差し出し、又はこれらの施設にあてて差し出されるものに限ります。 となっており、本1冊分等重量のあるものを送るときも有料に改正されていました構造改革・郵政民営化の影響がここにもありましたPCの普及で、嵩張る点字用紙からPCデータのやりとりで負担が軽減されることを願うばかりです
2007.06.04
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横浜市立盲(小)学校の生徒さんが(NHKより)卒業する先輩に送った言葉です。昨夜、NHK『にっぽんの現場』 ことば あふれ出る教室~横浜市立盲学校~■ 本放送:5月10日(木)午後11:00~ ■ 再放送:5月16日(水)午前 2:15~ (火曜深夜)で放映されました。『点字はかな50音に対応したもので、漢字はなく、見えない方は、字の形がイメージできない』ので、健常者にご自分の意思を伝える時は、点訳者の墨訳が必要でした。墨訳の難しさについて、以前書いたことがあります。(作詞家 Yさん)点字を漢字かな混じり文に書くのは点訳者の技量に掛かっていました。横浜市立盲(小)学校では、『小学校で学ぶ1006字の漢字すべてが指で触られる教材を作り、その成り立ちや意味、多くの熟語』の教材を作り、漢字を教えていました。馬と言う字の教え方は教材の大きな『馬』の字の形の全体を(点を羅列して表現)指で触ってからの部分はタテガミが風に靡く様を表現し、の部分は尻尾と、尻尾の下の四本の足だと更に、馬の尻尾は、ポニーテールに纏めた女子生徒の髪に触らせていました。一般の小学校では、こんな漢字の説明をしているだろうか漢字を知り、意味を知り、PCで変換される漢字を選び出して(PCの音声変換もお耳にしていただけます)漢字かな混じり文を書き点訳者と言うワンクッションを置くことなく自分の意思を誰にでも伝えることが出来るのは素晴らしいことです。卒業式後の大塚優里菜さん(12)が「今の気持ちは幸『コウ(-)』。幸せの『コー』だよ」と話すところで、番組が終わりました。再放送をご覧頂きたく思います。附:(-)は点字の表記、「ウ」で表す長音は長音記号「-」を用いる ので 番組紹介より 横浜市立盲学校、小学4年生から6年生まで6人の全盲児童が 学ぶ教室。子供たちの担当、道村静江先生は全国の盲学校に 先駆けて漢字を授業に採り入れた。 点字はかな50音に対応したもので、漢字はなく、子供たちは字の 形がイメージできない。 道村先生は小学校で学ぶ1006字の漢字すべてが指で触られる教材を 作り、その成り立ちや意味、多くの熟語を語り続けている。 漢字によって言葉に対する感性をさらに豊かにした子供たちは、 様々な表現で気持ちを伝え合う楽しさに夢中、全員で狂言にも 挑戦した。 番組では、昨年夏から6人の教室にカメラを置き、新しい言葉に 出会うたびに生きる世界を広げて行く子供たちの姿を追った。 ナレーションは、児童の一人、3月に卒業した大塚優里菜さん(12)。 彼女自身の体験をもとに、言葉の美しさ、力強さを語りかける。
2007.05.11
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給食費の未払いが22億円にもなっていると問題視されていますが、 さておいて学校給食の献立表は、母親にとって夕食時 「給食と同じおかずだぁ~」と言われないためにも、毎日見ておかなければならない『お知らせ』です。会館の仕事でも、低学年のお子様をお持ちの方からは毎月点訳・音訳のご依頼がありました。内容に、難しい語句や、漢字が出てくる訳ではないので、比較的簡単な作業です。(私が、点訳のために考えた献立です。実例ではありません)カロリーや、栄養素が書かれていれば標題の下に凡例として■■ハンレイ小見■・・・イカワ■カロリー■タン*パクシツ■タンスイカ*ブツ■~~~ノジュンなどと書き、『リンゴジュース』から点線を延ばし■数750kal■数30mg■~~~ などと書きます。あくまでも、その方個人のための点訳ですから、話し合いで、依頼者のご要望に沿った、その方の読みやすいように、また<必要な事項だけ>を点訳します。音訳は、来館されて、テープに録るか、FAXされてきた原稿を予約利用時間にを頂き、読み上げていきます。テープの場合は、一日毎に無音時間を長めに取るか、「××日終わり」と、原稿に無くても読みを入れ、次の日の分に被らずに、スイッチを切れるような配慮をします。前々回、合成音声・点字ディスプレイのことを書くとしていました。合成音声は、ロボットの声として通常、私達が耳にするような声です。何回か聞いてみましたが、見える私は、集中できないのか、聞きとりにくく、聞くことに緊張してしまいました。点字ディスプレイは、キーボード(だったと?)の下に2・3行の点字が出てきて、触読できる装置です。いずれにしても、見えない方がPCをお使いになるために必要な合成音声・点字ディスプレイなど高額な装置を付けたくても、個人・自宅での使用には、なかなか補助金が下りないのが、現状のようです。
2007.04.18
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前回の続編? 私なりに点訳してみました。(前回の画像をご参照ください)新聞記事の点訳で、いつも迷うのは、見出しのレイアウトです。縦横に大きな文字が躍り、文字の大きさや、白抜きのアピールに惑わされず、記事が一番伝えたいことを、自分なりに読み取り、位置取りを決めます。点訳者の思い違いや、思い込みを少なくするためには、複数の人が話し合うことが望ましいのです。(*は濁点が書かれていることを表します)手書きで点訳していた頃は、このようなを用紙をたくさん作り、先ずは、カナで記入して、校正もし、点字を書いてしまってから、点消し棒(詳しく)で消して書き直す(点字用紙も汚れる)苦労を減らす工夫をしていました。これがBESTと言う訳ではありません。『シカク■ショー*ガイシャヲ■シ*ドー■■ス*ギナミノ』と、順序を変えて書くことも可能でしょう。最後に ■■☆☆シャシン■アリ■■ と書き、記事の『全盲のパソコン先生・酒井総さん(右)と圓山光正先生』を点訳してもよいし、写真は無視すると言う点訳者も多いです。必要なら『××シンブン■■××ネン■×*ガツ■××ニチヅケヨリ』も クレンジングにもこんな点字が
2007.04.17
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今朝(15日)の記事です。中途失明された37歳の男性が、パソコンと出合って4年で、杉並区の「視覚障害者による視覚障害者のためのパソコン教室」の職員候補に採用されたと言う内容でした視覚障害者用のパソコ ンは、画面に表示される文字を合成音声で読み上げるソフトを使ったり、点字ディスプレーで情報を得る。入力は文字通り″ブラインドタッチ〃。記事は、この方が、メール・ホームページ・好きな音楽の個人ライブラリー(3万曲)作りなどを作成されていること。教室に通い始めるまでは、家に閉じこもり勝。最初は、お母様や、ガイドヘルパーさんに付き添われての通学だったが、今では、約1時間、電車を乗り継いで一人で通われていること。などが紹介されもっと驚かされるのは、「視覚障害者による」教室ですからこの方を教えられた先生も元高校教諭で、中途失明先生の奥様も全盲の方だと言う事でした1991年にボランティア団体として開設され16年で約1200人のが学んだとあります。喝采を送りたいと同時に 視覚障害者の世界でもIT(情報技術)化は進んでいるが、全国30万人の盲人の中でパソコンに親しんでいるのはまだ2万人ほどという。と言う現実もある訳で附…リンクいただいている方に、目のご不自由な方もいらっしゃるので(まさに、30万人中の2万人の中のお一人です)画像をOCRソフトを使って、文字にしました次回は、私が知っている合成音声・点字ディスプレイのことこの記事を点訳すれば などを書きたいと思います
2007.04.15
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