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2020年08月13日
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カテゴリ: 生き方
【忘れようとするより受け止める】



《◆嫌な記憶を「忘れよう」とするのは逆効果

 誰かに嫌なことをいわれて、「嫌だな」と思った記憶が、ずっと引っかかって
 いることがありませんか。

 取るに足らないことだ、相手も悪気があったわけではないんだから…などと
 理性でなんとかねじふせ、「もう切り替えよう」と忘れたつもりでも、特に相手
 が身近な人、たとえば職場であった場合、たびたび「また嫌なことをいってく
 るかもしれない」「また同じような気持ちにさせられるかもしれない」という
 警戒センサーが反応します。

 すると、無意識のうちにエネルギーが奪われていきます。

 そんなとき、「いつまでもクヨクヨしてもしかたがない!」と、なんとか別の
 ことを考え、その怒りの感情を「忘れよう」とする人もいます。

 一見、正しいストレスケアにも思えますが、このやりかたではなかなかうまく
 いかないことが多いのです。

 なぜなら、いったん「なかったこと」にされた怒りの感情というのは、そのま
 ま、くすぶり続け、折に触れて勢いを盛り返そうとするからです。

 つまり、忘れようとすればするほど、その怒りが蘇ってくるようになります。

 ですから、「忘れる」のではなく、その怒りの感情をきちんと「受け止める」
 必要がありますが、真正面から受け止めるのは難しいものです。

 なぜなら、忘れてしまいたいぐらいの嫌な感情なのですから、それをガチンコ
 で受け止めようとすれば、当然、苦しい気持ちが湧いてきます。

 ◆自分を許すための「ありがとう瞑想」

 そこで、私が提案しているのが、「ありがとう瞑想」です。

 「ありがとう瞑想」とは、呼吸法を取り入れながら、怒りの感情とうまく距離
 を取りつつ、そっと触れるように柔らかく怒りの感情を受け止めるワークです。

 少し背筋を伸ばしてラクな気持ちでイスに座り、目を閉じて、自分の呼吸を
 意識します。

 「こんなふうに吐き・吸わなければならない」という難しいテクニックは必要
 ありません。

 ただ、自分の息を「い~ち」「に~」と数えながら呼吸するようにしてください。

 呼吸に集中しようとしても、心の中に引っかかっている怒りの感情が頭に浮かん
 でくるかもしれません。

 そうしたら、その「気持ち」に「ありがとう」と感謝します。
 というのも、怒りは原始人的感覚で、あなたを守ろうとしてくれているのです。

 その「気持ち」に「私を守ろうとしてくれたんだね。ありがとう」と伝えます。

 そして、感情の存在を認め、感謝を告げたら、「だけど、いまは呼吸に戻るよ」
 と呼吸を数えることに意識を戻します。

 いったん呼吸に意識を戻しても、またその怒りの感情が持ち上がってくるかも
 しれません。

 そうしたらまた同じように、「ありがとう」と感謝を告げて、また呼吸に意識を
 戻す、ということを繰り返していきます。

 すると、やがて怒りの感情の波が小さくなっていきます。
 しばらくすると(通常40呼吸以上)少し心が落ち着き、ゆったりとした気持
 ちになってきます。

 そうしたら、そのゆったりした感覚を保ったままで、「自分はどうしてイライラ
 してしまったのだろう?」と自らに問いかけてみてください。

 その原因が見えてきたら、「では、イライラしないためにはどうすればいいのか」
 と、対処法まで考えてみましょう。

 この「ありがとう瞑想」を、カウンセリングの現場でクライアントに行なって
 もらうと、みなさん、「いままで、自分の感情とこんなに上手に、じっくり向き
 合えたことはなかった」といいます。

 そして、「自分を許す」というのはどういうことか、そのヒントをつかんでいき
 ます。

 「相手を許す」ことを実践するときにも、まずは「自分を許す」ことが大前提
 となります。

 たとえば、職場で何かミスやトラブルを起こしてしまい、その責任が自分にあれ
 ば、「自分を許す」というのはなかなか難しいことです。

 そんなときは、それでも自分の味方になってくれる人や、頼れる人がいてくれる
 のが、もっともありがたいことです。

 でも、人に頼ることができないこともあるし、頼ったとしても「こうすれば
 よかったんじゃない?」といった正論のアドバイスしか得られず、かえって
 「自分はダメだ」と落ち込む危険性もあります。

 だから、私たちは、「自分で自分を許す」ためのテクニックを磨いておくことが
 必要です。

 この「ありがとう瞑想」は、「自分で自分を許す」ための優れたテクニックです。
 ぜひ実践してみてください。》

 (出典元:下園壮太著「寛容力のコツ」知的生き方文庫)

     *     *     *

 イヤな事、怒りが湧くような事があったときは確かに気持ちも心も乱れるもの
 です。

 ただ、乱れたままの状態なら、イヤな事、怒りが湧くようなことに支配された
 ことと同じです。

 それでは、自分の気持ちの整理はつかないでしょう。

 忘れることができる人は、それで終わりにして、新たにやるべきことに取り組
 むことができます。

 しかし、多くの人はどこかでその悪いことに引きずられていくことが多いよう
 です。

 「ありがとう瞑想」に興味がある方は、一度やってみる価値はあると思います。

 著者もいうように、自分を許すことがわかれば、人をも許すことができるもの
 です。

 許すというのは、大きい意味では寛容であるということです。

 弱い自分、イライラしやすい自分、何かに怒りを感じる自分に対して、少し
 でも寛容になれるなら、心も少しは軽くなるものです。

 弱い自分をやさしく包み込むような、自身のおおらかさを身につけましょう。

                      (by ハートリンクス)






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最終更新日  2020年08月13日 07時00分06秒
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