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2006年01月07日
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カテゴリ: 露野
 都へ戻ることが出来ない今の境遇は、全て私が作り出したものだ。他の誰の責任でもない。

 それに、去って行く者よりも取り残された者の方が嘆きは深いのではないか。

 そう思った時、ふいに五条の姫君の面影が浮かんできそうになって、私はそれを振り払うように首を振った。都のことを思い出すたび、一番思い出したくないあの時の姫君の眼を思い出す。私は旅の途中、可能な限り都のことを思い出さないよう気をつけていた。

 それでも、都と言う言葉を聞けば、やはり思い出さずにいられないこともある。

 あれは、少女の三吉野の館を出て、下総の国へ入ろうとしていた時であった。武蔵の国と下総の国の境には、隅田川というたいそう大きな川がある。私たちはさらに遠くへ行くため、渡し舟を雇ってその川を渡ることにした。

 馬や荷物を積みこみ、私たちが舟に乗ると、渡守は巧みに船を操って川の中に漕ぎ出した。もう夕暮れに近く、川面を渡る風は湿気を帯びて冷たかった。私は狩衣の襟をかき上げ、川面に映る夕映えを眺めるともなく眺めていた。

 私は、その時ふと、見なれない鳥が水の上で遊んでいるのに気がついた。鴫ほどの大きさの白い鳥で、嘴と足の赤い部分がどこか粋な垢抜けた感じがする。従者にこの鳥の名を問うて見たが、誰も知らない。

 渡守に尋ねて見ると、これが名前だけは私もよく聞いていた都鳥というものだと言う。





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最終更新日  2006年01月07日 12時56分42秒
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