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2006年01月08日
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カテゴリ: 露野
 都では見られないのに、なぜ都鳥というのだろう。

 私はおかしくなった。だが、その名はやはり私に都のことを思い出させてしまったのだろうか。考えるのを止めようとする私の心の声に逆らって、歌が一首、私の口をついて出た。

名にし負はばいざこと問はむ都鳥 わが思ふ人はありやなしやと

(都鳥よ。お前がその名にふさわしいものであるならば、さあ尋ねよう。都にいる私の愛しい人は無事でいるだろうか、どうだろうかと)

 私の脳裏に、押さえようとしても押さえきれぬように、姫君の面影が浮かんできた。

 太政大臣の館に押し込められたと聞いたままのあの人は、今頃一体どうしているだろうか。太政大臣や少将の君に責められ、周囲の者どもにはうかれ女か何かのように軽蔑され、自由も誇りも失ったまま苦しんでいるのではないか。

 いや、もしかして、あの誇り高い人は既に死を選んでしまったのではないか。

 そう考えて、私は思わずぞっとした。

 あの気丈な姫君のこと、そんなことはあり得ないとは思うが、考えれば考えるほどそれが現実になってしまう気がして、私は慌ててそんな考えを振り払った。






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最終更新日  2006年01月08日 13時35分14秒
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