佐遊李葉  -さゆりば-

佐遊李葉 -さゆりば-

PR

×

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

vyゆりyv

vyゆりyv

カレンダー

カテゴリ

カテゴリ未分類

(0)

露野

(129)

心あひの風

(63)

孤舟

(59)

かるかや

(68)

蒼鬼

(253)

光明遍照

(53)

山吹の井戸

(52)

きりぎりす

(217)

遠き波音

(50)

羅刹

(193)

コメント新着

vyゆりyv @ Re[1]:羅刹 -193-(10/05) 千菊丸2151さん いつもお読みいただいて…
千菊丸2151 @ Re:羅刹 -193-(10/05) 是非このブログを残してください。 ゆり様…
vyゆりyv @ Re[1]:羅刹 -192-(09/14) 千菊丸2151さん だらだら更新に最後まで…
千菊丸2151 @ Re:羅刹 -192-(09/14) 漸く完結しましたね。 ちょっと後味が悪い…
vyゆりyv @ Re[1]:羅刹 -190-(09/08) 千菊丸2151さん 花山院皇女は惚れた弱み(…

サイド自由欄

QLOOKアクセス解析
2006年01月22日
XML
カテゴリ: 露野
 妻女に全てを見抜かれてしまっていた。私は目の醒める思いがした。言葉もない私に、妻女は続けた。

「でも、わたしはどうなりましょう。わたしにあなたを忘れてしまうことなどできますまい。あなたがもう来ないと知っていながら、それでもわたしはあなたを待ち続けてしまうでしょう。わたしがあなたを想えば想うほど、わたしは辛い思いをせねばなりませぬ。きっと、この世を去る日まで……」

 だが、諦めきれない私は、つい言ってしまった。

「このように締め出しを食うなど、私は初めてだ」

 妻女は答えた。

「あなたが今まで思うままに女を手に入れて来たことは、わたしにはわかっております。きっと、これと思う女に叛かれたことなど、一度もありますまい。でも、だからこそ、わたしはあなたに逆らったのです。わたしがもしあなたのものにならなかったら、きっとあなたはずっとわたしのことを覚えておいででしょう。ただ一人、思い通りにならなかった女として。わたしはあなたに愛される喜びより、あなたの心にいつまでも残ることを選びます」

 私は自分の浅はかさを思い知った。田舎の女と侮って、妻女を軽く見ていた自分が、ひどく愚かで薄汚れて思えた。私は溜息をついて言った。

「人の心の奥も見るべく……あなたの心の奥底を、私もよく胸に刻んでおきましょう」





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2006年01月22日 16時59分24秒
コメントを書く
[露野] カテゴリの最新記事


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: