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2006年10月12日
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カテゴリ: 孤舟
 左衛門尉はあまりの憤りに身体がわなわなと震えるのを覚えた。

 この男は一体、人らしい心を持っているのだろうか。いかに賤しい女の産んだ子とはいえ、紛れもない自分自身の娘ではないか。もう二度と顔も見たくない。

 白河院の院司に任じられた殿の引き立てて、その頃せっかく得たばかりの北面武士の職さえも、左衛門尉は今すぐ捨ててしまいたいと思ったほどだった。

 胡蝶への殿の仕打ちが腹に据えかねた左衛門尉は、それから後はあまり殿の屋敷に顔を出さなくなった。そして、いつしか殿との間もだんだん疎遠になってしまった。

 しかし、それが案外左衛門尉に幸いしたことを考えると、世の中というものは皮肉なものだ。

 殿の晩年は不遇だった。八方手を尽くして、ようやく娘の一人を次期東宮と見なされていた後三条院の三宮(注)の妃としたものの、帝位は後三条帝の遺勅を無視して白河院の皇子である堀河帝に移ってしまった。三宮派であると目されていた殿は次第に朝廷での立場が危うくなり、按察大納言という要職を辞した上、病を口実に出仕しなくなった。そして、結局そのまま野に埋もれたように忘れ去られ、寂しく死んでいったのである。


注「三宮」…後三条院の皇子で、白河院の異母弟である輔仁親王。





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最終更新日  2006年10月12日 12時18分39秒
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