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2006年11月13日
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カテゴリ: 孤舟
 乙前はさきくさの亡骸の前で項垂れている延寿の小さな肩を抱き、抑えた低い声で語り始めた。

「さきくさが、ずっと昔、美濃青墓の傀儡子の群れで暮らしていたのを、知っておるかえ?」

「はい。嫗は江口で生まれたけれど、子供の頃青墓に住んでいたことがあって、今様もそこで習ったとか。だから、今でも我らと行き来しておると、おとど様が申されておりました」

「そうじゃ。さきくさはほんの幼い頃に母親に売られて、青墓の長者であったなびき様の家に買われて来たのだよ。なびき様は、お前も知っての通り、今の今様歌いの全てがその芸を受け継いでおるといわれるほどの今様の名手であった。さきくさはなびき様の家で下働きをしておったそうだが、ある時小川で水仕事をしながら歌を歌っているその声を、なびき様が聞きとめられての。もっと歌ってみよと言ったのだが、まだ幼い子供だったさきくさははにかんで口をつぐんでしまった。それでも強いて歌うように言うと、あの泥障(あおり)の今様を歌い始めたそうじゃよ」

「胡蝶胡蝶と人は言えど、古泥障をかつぎてぞ舞う……」

 延寿は小さな声で口ずさんだ。

「そう、あの歌だ。その時さきくさが川で洗っていたのが泥障だったそうでな。その場の成り行きにぴったりと合った歌を選んだ才といい、澄んだ歌声のめでたさといい、なびき様はすっかり惚れ込んでしまって、ご自分の娘である四三様らと一緒に今様を教えるようになったそうじゃ」





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最終更新日  2006年11月13日 10時13分17秒
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