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2007年07月20日
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カテゴリ: 蒼鬼
 翌年の七月、遣唐船は再び編成を組み直して、博多を再度出航した。

 昨年真済の乗っていた第三船は大破して、今は影も形もない。それでもたった二人くらい他の船に便乗させることなど何でもないはずだ。真済はそう思って、博多で悠々と吉報を待っていた。

 だが、博多に戻って一月が過ぎても、何の音沙汰もない。こちらへ戻ったことは既に報告してある。なのになぜ、何も言って来ないのだろう。

 真済はしびれを切らして、遣唐大使の藤原常嗣に会いに行った。常嗣は真済の顔を見ると言った。

「もう身体は良いのか。真然は達者か」

 そのどこか歯切れの悪い口調に、真済は不安になって聞いた。

「私も真然も、もう元通りで何の差し障りもありませぬ。どの遣唐船に乗せていただけるか、お指図をお待ちしております」

 常嗣は気の毒そうな顔をして、真済から目を逸らしながら言った。

「実はな。昨日ようやく、京の朝廷から使者が来た。再度遣唐船を出航させよとの正式な御命令だ。派遣する船は三艘。だが……その船には、難にあった第三船の生き残りを乗せることは罷りならんと言うて来た。すでに、そなたらのかわりに入唐留学させる詔益僧や留学生も、京を発ってこちらへ向かっているそうだ」



 真済は絶句した。

 迂闊だった。危険を伴う遣唐船の航海には、一度海難にあった者を忌む習慣があったのである。





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最終更新日  2007年07月20日 12時02分39秒
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