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2007年12月01日
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カテゴリ: 蒼鬼
 ふふふと、真雅は嫌な笑い方をして、真済を見下ろした。真雅の周りの僧たちの目も、見下げ果てたといった冷たい光を帯びている。誰一人として、以前のような憧れと尊敬を込めて真済を見つめるものはいなかった。

 皆、自分のことで精一杯なのだ。これからの自分の生活を脅かすような失態を演じた真済を、だれも許そうとはしなかった。

 真済はそのような真言宗の衆の有様を見届けると、おもむろにゆっくりと立ち上がった。そして、居並ぶ者たちに目もくれず、静かにたった一人で堂宇を出て行った。

 青々と剃り上げられた頭に、飾りのない僧衣をまとった細身の長身。風にそよぐ墨染めの袖の陰で、手に握られた菩提子の数珠が揺れている。

 金堂にいた者たちは、ものも言わずにその後姿を見送った。誰も真済を追おうとするものはいなかった。

 そして、その後姿を最後に、そのような真済の姿を目にしたという者は、誰一人として二度と現れなかったという。





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最終更新日  2007年12月01日 09時40分03秒
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