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2007年12月11日
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カテゴリ: 蒼鬼
 明子はもう死に物狂いで、その手を振り放そうともがいた。だが、身体は重く石のようで、どうにも動かすことができない。

 そうしている間にも、老人の手は明子の足首を掴んで引き摺って行く。明子はずるずると褥から引き下ろされ、帳台の間を抜けて、部屋を満たす暗闇の中に引き摺り込まれそうになった。

 明子は必死に悲鳴を上げようとするが、声が出ない。

 それでもなお、身を捩っていると、何とありがたいことだろう。ほんの少しだけ、左側の手が動いた。明子はたまたまその手に触れた、明かりの消えた燈台を掴み、渾身の力をこめてそれを引き倒した。

 燈台は乱暴にひっくり返ったかと思うと、側に置いてあった青磁の香炉を叩き割って倒れた。

 辺りには、夜の闇を破るようなけたたましい音が鳴り響いた。

 その音を聞きつけて、乳母の継子が飛んで来た。帳台の外で、息も絶え絶えに伏している明子を助け起こす。明子は震えながら継子に縋りついて言った。

「助けておくれ。恐ろしいものが足を掴んで、わたくしを連れ去ろうと……。きっとまだ、あの隅の暗がりにいる。あれを、あれをあっちへやって……」

 継子に続いて、女房たちが次々と側にやって来た。みんな近くで横になってはいたが、つい眠り込んでしまっていたらしい。



「明子様、しっかりなされませ。このお部屋には何もおりませぬ。もう大丈夫。わたくしがついております」


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↓ちょっと見づらいですが、袿をかけている衣桁の右隅にあるのが「燈台」(高燈台)。大きめ蝋燭一個分くらいの明るさなので、たとえ十台持ってきたとしても現代人の感覚ではかなり暗~いです。お化けが出た後なんかには、そうとう怖いかも。。。





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最終更新日  2007年12月11日 12時13分15秒
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