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2007年12月13日
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カテゴリ: 蒼鬼
「でも、わたくしは怖い。恐ろしい溺死人のような老いた者が、その隅の暗がりから這い出てきて……」

 それを聞くと、若い女房たちはひっと声をあげて、その暗がりの近くから飛び退いた。継子はそのような女房たちをたしなめると、明子を強く抱きしめて言った。

「わたくしがきっとお守りいたします。そのようなものに、あなた様を連れ去られてなるものか。わたくしがついておる限り、もうそんな恐ろしい目にはお合わせいたしませぬ。それに、すぐに僧たちを呼び集めて、ご祈祷をさせましょう。どうぞ、ご安心あそばして」

 継子の腕の中でようやく少し落ち着きを取り戻してきた明子は言った。

「祈祷はついこの間もしたけれど、またすぐにこのような……。だんだん祈祷の験がなくなってきたような気がする」

「そんなことがありますものか。明子様の護持僧には、真言宗の真雅殿をはじめ、当代一の祈祷僧をあまた集めております。きっと、明子様をお守りくださいますよ」

「そうであろうか。このところ、いつもの頭痛がだんだんひどくなるばかり。それに、夜になるとあのような恐ろしいものが現れて。特に、父上様が太政大臣になられてからは、より一層……」

 疲れ果てたように褥に横たわった明子を、継子はしばらく見守っていた。

 そして、何か思いつめたような面持ちで、明子の世話を女房たちに任せると、部屋を出て行った。


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最終更新日  2007年12月13日 12時12分00秒
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