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2008年01月24日
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カテゴリ: 蒼鬼
 目の前の闇の中を、五つの大きな炎の玉が揺れている。

 真済は九州の海で遭難した時に見た鬼火を思い出した。あの時と同じ、この世のものとも思われぬ蒼い光。

 そして、さらに一際大きな鬼火が、ゆっくりとこちらへ近づいてくるのが見えた。五つの鬼火は畏まるように地に伏して並ぶ。

 大きな鬼火は真済の前まで来ると、俄かに火柱を立てるようにして燃え上がった。そして、その炎の中に浮かび上がる人影。

 それは、若い男の姿をしていた。白い引き直衣に、高貴で整った面立ち。だが、その顔は恐ろしいほどに痩せ衰え、窪んだ眼窩には血のように赤い眼が不気味な光を放っていた。

 それに従って、他の鬼火も燃え上がる。その中に現れたのは四人の男と一人の女であった。唐様の古風な袿を身につけた女は、隣にいる息子らしき若い男をしきりに気遣っていた。二人とも顔は青白く、口から黒い血のようなものを滴らせている。後の三人の男も亡者のような形相で、苦しげに地に蹲っていた。

 白い引き直衣の男は、倒れている真済の頭の先まで近づくと、その赤い眼で長い間じっと真済の顔を眺めていた。

 真済の方も、負けずにその目を睨み返す。なぜだか、視線を外せば命を取られる予感があった。真済は必死になって男の恐ろしい赤い目を見つめ続けた。やがて、白直衣の男は呟いた。

「……まだ使えるかも知れぬ」


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最終更新日  2008年01月24日 11時39分07秒
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