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2008年03月29日
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カテゴリ: 蒼鬼
 ぎしり、ぎしりと、褥の軋む音が聞こえてくる。

 それに混じって、湿ったような肌の触れ合う音と、責め苛まれてでもいるかように喘ぐか細い声も。低い男の声がそれに答え、いつもの囁きを繰り返す。あなたは私のものだ、もう二度と離れることは出来ぬ、と。明子の甘い小さな笑い声がそれに続いた。

 継子は思わず自分の耳を塞ぎ、暗い塗籠の中で突っ伏した。そうしていても、すぐ近くにある明子の帳台からは、淫らな声と浅ましい気配が伝わってくる。

 継子はそっと目を開け、開いたままになっている塗籠の妻戸の方を見た。妻戸の向こうには、帳台の帳が見える。もう真夜中で今宵は月さえ出ていないのに、明子の部屋の中は仄かに明るく、帳台の帳が白く浮き上がって見えた。その帳の隙間からは、不気味な淡い光が洩れ、辺りを蒼く染めながら揺らめいている。

 その光のせいで、時折帳台の中の二人の影が、白い帳に浮き上がった。長い髪を引き絞られて仰け反っているのは明子だろう。だが、その明子を膝に乗せるようにして苛んでいるのは、明子の身体を折り拉ぐほどに巨大な影だった。

 継子は恐る恐る顔を上げて、帳に映る影を凝視する。よく見ると、その巨大な影は乱れ逆立った髪を腰の辺りまで垂らし、その蓬髪の隙間から尖った角のような物を覗かせていた。時折揺れる帳台の帳の隙間からは、継子には鼻を覆いたくなるような異様な臭気が漂ってくる。継子は思わず吐き気を催し、顔を袖で覆ってまた床に伏してしまった。


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最終更新日  2008年03月29日 12時20分11秒
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