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2012年12月26日
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カテゴリ: きりぎりす
「そう、都の者たちも皆それを不審に思ったそうじゃ。でも、正盛殿はわたくしの前でついぽろりと白状した。手ずから毒を持った酒を飲ませ、自分の郎党に首を打たせたと」

 資通は怒りが湧きあがってきたのか、わなわなと肩を震わせた。

「あなた様もご存知でしたか。正盛は出雲についてみると、思った以上に若殿の勢力がまとまっているのを悟り、策略を練り始めたのです。正盛はまず極秘に若殿に使者を送り、互いに手を結ぼうとの密約を交わそうとしたのでございます。若殿も正盛も同じ武士。同じように苦汁を舐めさせられている者同士で結束し、この西国で武士の天地を造ることを目指そう。表向きは追討使として軍を率いては来たが、これらの兵はいつでも若殿に提供しよう。因幡周辺の豪族たちの同意も押さえてある。この西国の勢力に、東国の源氏の者たちや伊勢の平氏の者たちの力を合わせれば、この世をひっくり返すことだって可能であると。もちろん、若殿はすぐには応じませんでした。それでも、正盛は再び使者を立てて来ます。それで、若殿と主だった郎党たちは相談し、もし正盛が軍勢を連れずただ一人で若殿の館へ来て、自ら説得に当たるのなら考えようと返事を出したのだそうです」

「正盛殿は来たのか?」

「正盛にとっては賭けだったでしょう。以前九州へ派遣された追討使は殺害されていますから。それでも、正盛は郎党も連れずにたった一人で、若殿の館にやってきたそうです。そして、あの饒舌で源氏と平氏が手を結ぶことの利をまくし立て、熱心に若殿を口説きました。そして、とうとう若殿を説得してしまったのでございます。正盛は盟約が成ると、持参した酒を取り出して、固めの杯を交わそうと申し出ました。正盛がどんな男か知っていたら、若殿とて迂闊(うかつ)に信じることはなかったでしょう。もしわしがその場にいたなら、何としてでも若殿をお止め申したものを。わしは生まれも育ちも京で、正盛の人柄の噂をかねがねよく知っておりましたから。しかし、若殿も他の郎党も、正盛については何も知らず、それまで会ったことはありませんでした。その上、若殿は人を信じ過ぎるきらいがございました。それはおそらく、若殿ご自身が不正や卑怯な振る舞いを嫌うせいで、他の者たちも皆そうであると信じておられたからでしょう。それは、若殿の魅力でもありますが、弱みでもあります」


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最終更新日  2012年12月26日 14時39分51秒
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