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2013年01月15日
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カテゴリ: きりぎりす
「それから、どこへ行ったのじゃ」

「越後を出た我らは、今度は違う知人を頼って常陸へ赴きました。しかし、そこでもまた若殿の顔を知っている者がいたのです。それは下総守の源仲政という男でした。仲政は親切げに我らに近寄ってきて、しばらくは館に逗留(とうりゅう)させてくれたりもしたのですが、わしには何となく胡散(うさん)臭い気がしましての。それで、こっそり逃げ出して、知人の館に匿ってもらっておったのです。ところが、仲政はすぐに追っ手を差し向けて来たのですよ。我らはすぐに仲政に見つかって、夜中に知人の館に踏み込まれ、若殿はその時背中を斬られて瀕死の傷を負いました。斬ったのは仲正の息子の源頼政という若造でしたが、我らは寸でのところでまた逃げ延びたのでございます」

 頼政の名を聞いて、堀河の胸はどきりと鳴った。そして、頼政の話をした時の、獅子王のことを思い出した。

 獅子王は頼政に殺されかけたのか。その男と堀河が昔愛し合っていたことを聞いて、獅子王はどう思ったのだろう。

 屏風の陰にそそくさと身を隠してしまった獅子王の後ろ姿を思い出して、堀河の胸はまた疼いた。堀河のもの想いにも気づかず、資通は話を続けた。

「我らは常陸を出て、武蔵へ逃げました。若殿の傷はひどくて、もう助からぬと一度は覚悟もしました。ところが、若殿の傷はそれから一月も立たぬうちに、すっかり治ってしまったのでございます。何とも不思議なことで」

「わたくしもそれを知っておる。わたくしの牛車が傷つけた腕もそうであった。獅子王は自分で言っておったが……わしは年も取らず、死ぬこともないと」

「はい。まさしくその通りでございました。若殿と二人で過ごすようになってから二十二年。その間、わしはこの通り老いさらばえて、弱々しい老爺に成り果ててしまいました。しかし、若殿はずっとお若い時の姿のままで、怪我をしても病にかかっても必ず元通りに」

「そうか。武蔵へ逃げてからはどうしていた?」




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最終更新日  2013年01月15日 15時59分29秒
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