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2014年04月30日
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カテゴリ: 羅刹
 一瞬にして、目の前の怨霊は黒い顎門(あぎと)に姿を変え、師実に喰らいついた。

 能季は足元に蹲(うずくま)っている師実を庇おうとしたが、間に合うはずもない。

 師実はがっくりと首を垂れ、ぴくりとも動かなくなった。

 激しい恐ろしさと悲しみと憤りが、能季の胸を突き抜ける。思わず、能季は怨霊に向かって叫んだ。

「我らはただこの柳に結びけられた小袖の片袖を取りに来ただけだ。川に落ちたのも、ただ枝が折れてしまっただけのこと。ここにおわすお方に害をなすつもりなどない。それなのに、命まで取ろうとするのか」

 いつの間にか怨霊は元の女の姿に戻り、じっとりとした目で能季を見ていた。片手には、ぼんやりとした薄紫色の炎のようなものが握られている。

 あれが、師実の命なのか。

 能季は必死になって言った。

「どうか、それを返してくだされ。この者は、摂関家の嫡子藤原師実。世になくてはならぬ者だ」



 怨霊はなおもしばらくその紫色の炎を片手で弄んでいたが、やがて小さな声で呟いた。

「摂関家の嫡子とな。それは面白い者が飛び入って来たもの。それも、良い折に」


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最終更新日  2014年04月30日 15時55分36秒
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